界面活性剤に代わる、環境にやさしいアイデアーー酢酸セルロース真球微粒子「BELLOCEA®」を用いたピッカリングエマルションを開発
ピッカリングエマルションとは、液体同士、もしくは液体と気体が接する面(界面)に固体の粒子を吸着させることで、液体の乳化(ねばりけのある状態)を安定させる技術です。乳化には界面活性剤と呼ばれる物質を使用するのが一般的ですが、ピッカリングエマルションによる乳化は、界面活性剤よりも乳化している物質が分離しにくい(安定性が高い)とされます。
酢酸セルロース真球微粒子「BELLOCEA®」は、当社の長年の主力製品である酢酸セルロースを独自の技術で加工した真球状の微粒子です。酢酸セルロースは自然に存在する「酢酸」と、植物由来の「セルロース」を原料とした環境にやさしい素材で、土壌やコンポスト(廃棄物中)のほか、海洋でも生分解されることが確認されております。
当社はこのたび、BELLOCEA®をピッカリングエマルションに応用することに成功いたしました。BELLOCEA®は、ボディクリームやクリームファンデーションなどへ配合することで、高い乳化安定性と柔らかな肌触りを付与します。当社は、天然由来で環境にやさしいBELLOCEA®によるピッカリングエマルションを、界面活性剤に代わるサステナブルな乳化法として、化粧品業界などに展開してまいります。
また当社は、この開発に関して、2020年10月21日から開催の国際化粧品技術者会連盟学術大会「The 31st IFSCC Congress 2020 Yokohama」で発表しております。
ダイセルは今後も、皆様の「美と健康」に貢献する化粧品素材の開発を進めてまいります。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像