【AIミュージカル】AI で創る新作オリジナルミュージカル「AI-WRI-EN」を、11月24日~12月3日、上演します
AIで創り、AIと共創する未来を考える実験舞台
ミュージカル「AI-WRI-EN」メイキング公演
2023年11月24日より、JR埼京線浮間舟渡駅より徒歩4分の「音楽サロンScale」にて、新作オリジナルミュージカル「AI-WRI-EN(エイリアン)」のメイキング公演を製作・上演します。
本作は山﨑聡一郎が初の脚本・演出を務め、ChatGPTをはじめとした言語生成AIを活用しながら執筆した台本に基づき、わたしたちの家庭の3年後を描く作品です。AIの利活用が広げる更なる可能性と利便性を、同時に我々が抱くことになる不安や懸念との葛藤とともに表現します。
作曲は、数々のオリジナルミュージカルを手がけ、日本ミュージカルの第一線で活躍する久田菜美。出演は確かな歌唱力と演技力を有する若手俳優、中村翼・津久井舞です。
「メイキング公演」と題する今回の上演では、特に11月24日~26日の本編上演後、30分ほどの山﨑・久田のトークセッションを実施し、その中で実際にAIを活用して物語を製作していく過程を体験することができるデモンストレーションを行います。ミュージカル製作に興味がある方はもちろん、人工知能の利活用に可能性を感じているあらゆる方にお楽しみ頂ける企画です。
さらに、好評に伴い12月2日・3日に追加公演の実施が決定しました。今後も演劇と人工知能の未来を考える公演として、継続的に上演していくことを計画しています。
AI利活用の可能性と葛藤
ChatGPTをはじめとした言語処理AIや、Midjourneyをはじめとした画像生成AI、その他各種の人工知能を活用したサービスの発展が目覚ましいことは、ここ数年のホットなトピックの一つです。
一方で、こういった最新技術の誕生と普及は往々にして様々な問題や不安を引き起こします。特に創作活動を行う現場では、人工知能の脅威は様々な観点で問題視されており、学習に使用された文章や絵画の著作権、人工知能によって生成された作品の著作権の問題は代表的なものでしょう。また、昨今は映像に映る人物の顔を任意の顔に入れ替える技術や、任意の声質に音声を変更するなど、人工知能の活用によって表現の幅は未だかつてないほど広がりました。一方で、こういった技術は映画俳優やテレビ俳優の存在意義を脅かすものであり、ハリウッド等では俳優団体によって人工知能の使用に抗議するデモ活動が展開されています。
映像の創作活動に比べれば舞台芸術は幾分、AIによる影響は少ないと考えられます。しかし、だからこそ舞台芸術に関わる者は、一層真剣に人工知能を利活用して創作活動を展開していくことの利便性とリスクについて意識的に向き合う必要があると考えています。この作品は、近未来のAIを活用した作品作りの可能性を提示するとともに、最新技術がもたらす不安との向き合い方に対する示唆を与えようとするものです。
知識で自分を守り、他者を守り、社会を守れるように
本作は発行部数77万部超となった「こども六法(弘文堂)」の著者である山﨑聡一郎による、初めての脚本・演出作品として製作します。山﨑は「こども六法プロジェクト」の活動を通じ、子どもたちが知識を身につける
ことで自分の身を守れるようになり、ひいては他人、そして社会を守ることができるようにと、様々な活動を展開しています。その中には、GIGAスクール構想の推進が行われる中で2021年に刊行された「ネットが最強のパートナーになる ネットスマホ攻略術(講談社)」など、「最新技術のリスクに振り回されず、有益に活用できるようになる心がけ」を伝える活動も含まれています。
人工知能の可能性とリスクを学ぶことは、現代の子どもには欠かせません。ミュージカルというエンターテイメントの中でその機会を得られるようにするという視点は、「こども六法」の活動と並行して劇団四季等の舞台に立つミュージカル俳優としても活動する、山﨑聡一郎ならではのものです。
ミュージカルの不易流行
新型コロナウィルスの流行を経て、新作オリジナルミュージカルを創っていくことの重要性は、輸入作品が多く上演される日本に於いて一層強く認識されました。昨今は様々な劇団やプロダクションが新作ミュージカルの製作に取り組んでいますが、総合芸術であるミュージカルは製作過程や費用、難易度が高く、中小規模の団体には高いハードルがあります。
本作は、上演資金調達のため、11月19日までクラウドファンディングを実施しています。将来的には、「人工知能との共生」というテーマが陳腐化するまでの間、定期的な公演を実施し、若手俳優の研鑽の場としても意義を深めていきたいと考えています。本作は人工知能との共生の未来を考える公演であると同時に、国産ミュージカルの製作や俳優業の未来を考える公演でもあるのです。
ぜひ、人工知能と舞台芸術の未来に一石を投じるため―――あなたの力を貸してください!
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【企画者プロフィール】
山﨑聡一郎(やまさきそういちろう)
教育研究者、写真家、声楽家、ミュージカル俳優。慶應義塾大学総合政策学部卒業、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。修士(社会学)。
こども向けに法律をわかりやすく解説する「こども六法(著者)」の著者として知られ、累計12冊の児童書を刊行。著者総発行部数は97万部を超える。
ミュージカル俳優・プロデューサーとしても活動し、劇団四季「ノートルダムの鐘」等に出演。第2回国際声楽コンクール東京ミュージカル部門本選第1位・東京新聞賞受賞。2023年11月初演予定のミュージカル「AI-WRI-EN(エイリアン)」は初脚本・演出作品となる。
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