安倍派幹部「誰かがうそをついている」81%
~2024年3月dサーベイ全国世論調査~
<調査トピック>
1.安倍派幹部「誰かがうそをついている」81%
2.内閣支持率、自民党支持率ともに16%に低迷
3.衆院選比例投票先は立憲14%・自民13%・維新12%
4.「日本は女性が働きやすい国だとは思わない」62%
5.選択的夫婦別姓制度の導入に「賛成」51%
6.東日本大震災の教訓が能登の政府対応に「生かされた」42%
7.原発の再稼働・建て替えに「反対」31%・「賛成」27%
8.「首相になってほしい人」石破さん17%・小泉さん11%・川上さん8%
9.「米大統領になってほしい人」バイデンさん39%・トランプさん13%
■安倍派幹部「誰かがうそをついている」81%
社会調査研究センター(SSRC)は3月16日から17日にかけて、スマートフォンを対象としたインターネット調査方式「dサーベイ」による全国世論調査を実施した。自民党の派閥政治資金パーティーをめぐる事件を受けて衆参両院の政治倫理審査会が開かれたが、自民党安倍派の幹部たちが「真実を語っていると思う」との回答はわずか2%にとどまり、「誰かがうそをついていると思う」が81%を占めた。
自民党が安倍派幹部に「処分を科すべきだ」は78%で、「処分を科す必要はない」は6%だった。派閥政治資金をめぐる事件で岸田文雄首相の対応を「評価する」との回答は5%しかなく、「評価しない」が81%に上った。
■内閣支持率、自民党支持率ともに16%に低迷
岸田内閣の支持率は16%で、2月17、18日に実施した前回調査の14%からほぼ横ばい。不支持率も前回の74%から横ばいの73%と、危機的な状況から抜け出す兆しは見られない。
自浄能力を発揮できない政権への批判は自民党も直撃している。自民党の政党支持率は2022年10月の調査開始以来、最低を記録した前回調査と同じ16%だった。2位は立憲民主党の9%(前回9%)、3位は日本維新の会の8%(同10%)で、政党支持率における野党第1党争いが熾烈になっている。「支持政党はない」と答えた無党派層は53%(同50%)。自民党の支持率下落に合わせて無党派層が増えており、調査開始以来、初めて過半数を占めるに至った。
■衆院選比例投票先は立憲14%・自民13%・維新12%
仮に今、衆院選が行われたら比例代表でどの政党に投票するかとの質問でも自民党は13%(同14%)まで低落し、立憲民主党の14%(同12%)、日本維新の会の12%(同14%)とほぼ横一線の争いとなっている。この質問を始めた昨年6月以降、立憲民主党がトップに立つのは初めて。自民党は昨年10月まで20〜21%で推移していたが、11月に20%台を割り、前回調査で急落した。
■「日本は女性が働きやすい国だとは思わない」62%
3月8日の国際女性デーに合わせて、「女性の働きやすさ」について、日本は経済協力開発機構(OECD)に加盟する29カ国中27位という分析結果を英国の経済誌が発表した。調査でも「日本は女性が働きやすい国だとは思わない」が62%を占め、「日本は女性が働きやすい国だと思う」の11%を大きく上回った。女性は「思わない」72%・「思う」6%だったのに対し、男性は「思わない」52%・「思う」17%と、問題意識に差がみられた。
■選択的夫婦別姓制度の導入に「賛成」51%
選択的夫婦別姓制度の導入を経団連が政府に要望したのを受け、制度導入への賛否も尋ねた。全体では「賛成」が過半数の51%で、「反対」が15%、「どちらとも言えない」が33%だった。性別でみると、女性が「賛成」55%・「反対」10%だったのに対し、男性は「賛成」48%・「反対」23%と温度差が存在する。
■東日本大震災の教訓が能登の政府対応に「生かされた」42%
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の発生から3月11日で13年を迎えた。能登半島地震の政府対応に東日本大震災の教訓が生かされたと思うかを尋ねたところ、「生かされたと思う」との回答は「大いに」の4%と「ある程度」の38%を合わせて42%だった。「生かされたとは思わない」は「あまり」の37%と「全く」の12%を合わせて49%と約半数を占めた。
■原発の再稼働・建て替えに「反対」31%・「賛成」27%
原発の再稼働や建て替えを進める政府方針については「賛成」が27%で「反対」の31%を若干下回る一方、「どちらとも言えない」が41%を占めた。原発をめぐる世論の迷いは13年を経ても続いている。
これを性別にみると、女性は「賛成」16%・「反対」34%・「どちらとも言えない」49%だったのに対し、男性は「賛成」41%・「反対」29%・「どちらとも言えない」30%と賛否が逆転する。年代別では、18〜29歳の「賛成」44%・「反対」12%から70歳以上の「賛成」15%・「反対」54%へと、年代が上がるにつれて賛否の傾向が逆転していく。
■「首相になってほしい人」石破さん17%・小泉さん11%・上川さん8%
「あなたが日本の首相になってほしいと思う人」がいるか、自民党の政治家7人を選択肢に挙げて選んでもらったところ、上位3人は①石破茂さん17%(前回17%)②小泉進次郎さん11%(同10%)③上川陽子さん8%(同10%)の順となった。
同率の6%で4位に並んだのは高市早苗さん(同6%)、菅義偉さん(同7%)、河野太郎さん(同7%)の3人。岸田文雄さんは3%(同3%)で7位。「このほかの与党の政治家」は2%(同2%)、「野党の政治家」は6%(同5%)で、「いない」が33%(同33%)だった。
「野党の政治家」を選んだ人が具体的な名前を書き込んだ回答を集計すると、立憲民主党の野田佳彦元首相の名前を記入した人が25人で最も多く、れいわ新選組の山本太郎代表が15人、国民民主党の玉木雄一郎代表が8人、共産党の田村智子委員長が6人で続いた。
■「米大統領になってほしい人」バイデンさん39%・トランプさん13%
今年11月に行われる米大統領選でバイデンさんとトランプさんのどちらに大統領になってほしいと思うかも尋ねた。バイデンさんが39%でトランプさんの13%を上回る一方、「どちらとも言えない」が約半数の48%を占めた。
年代別にみると、18〜29歳ではバイデンさん24%・トランプさん20%と数値が近接し、30代でも同様に2割がトランプ大統領の返り咲きに期待する。年代が上がるにしたがってバイデン大統領への支持が増え、70歳以上ではバイデンさん56%・トランプさん5%となる。この世代間ギャップをどうみればよいのだろうか。
■世論調査の新たなスタンダード:dサーベイ
dサーベイは、NTTドコモのdポイントクラブ会員を対象としたアンケートサービスを使用するインターネット調査で、SSRCがNTTドコモの協力を得て開発した。全国約6800万人の母集団(18歳以上)から無作為に抽出した方々にメールで回答を依頼し、応じてくれた方にはスマートフォンの画面で質問に答えてもらう。今回は3月16日午後5時からメールを配信し、2044人から有効回答を得た。
dポイントクラブの会員にはNTTドコモ以外の携帯キャリアユーザーも含まれ、日本の有権者の6割以上を母集団としてランダムサンプリング(無作為抽出)調査ができるのがdサーベイの特徴だ。SSRCは2021年衆院選、22年参院選、23年統一地方選など各種の選挙調査で蓄積したデータを解析し、地域・性・年代別の人口構成に合わせてメール配信数を設計する「配信設計モデル」を構築。内閣支持率など有権者の政治意識を定期的に探る世論調査の新たなスタンダードになり得ると考え、2022年10月から毎月定例のdサーベイ全国世論調査を実施している。
<dサーベイの解説動画> https://www.youtube.com/watch?v=PjLIPto7v4w&t
★本調査の「質問と回答」は、https://ssrc.jp/research-post/d_survey_20240317/ でご覧ください。
【会社概要】
会社名:株式会社社会調査研究センター
代表取締役社⻑:松本 正⽣
設⽴:2020年4⽉1⽇
本社所在地:埼⽟県さいたま市桜区下⼤久保255 埼⽟⼤学内
TEL. 048-858-3751
ホームページ:https://ssrc.jp/
事業内容:世論調査等各種調査の受託、世論調査研究のコンサルティングおよびコーディネートなど
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