AstroX南相馬MSL工場に国内最大級の成層圏環境模擬装置「SETS」を導入
-CMGを実機構成のまま検証し、Rockoon方式の空中発射の実用化を加速-

AstroX株式会社(本社:福島県南相馬市、代表取締役CEO:小田翔武、以下「AstroX」)は、Rockoon方式(気球を用いて成層圏まで上昇し、上空から小型ロケットを発射する方式)の実用化開発を加速するため、南相馬市内のMSL工場に大型の成層圏環境模擬装置「SETS(Stratosphere Environment Test Stand)」を導入したことをお知らせします。SETSは、チャンバー内部を真空引きすることで成層圏相当の低圧環境を模擬し、供試体(試験対象)を設置して環境試験を行うための設備です。本装置はAstroXの試験要件に基づき、株式会社植松電機と共同で設計・製造しました。
今回導入したSETSは大型仕様であり、AstroXが開発を進めるCMG(コントロール・モーメンタム・ジャイロ:回転体の力で向きを変える姿勢制御方式)装置を実機構成のまま収容し、吊り下げた状態で環境試験を実施できる設計です。これにより、成層圏到達後における姿勢制御装置の確実な動作を、地上で事前に検証するための試験基盤を整備します。
▪️導入の背景
Rockoon方式の実用化においては、気球上昇後の低圧環境(成層圏相当)で、姿勢制御・制御系が確実に動作することが重要です。実証回数の増加と事業化に向けて、実機サイズの供試体を成層圏相当の環境で再現性高く試験できる設備の整備は、開発サイクル短縮と信頼性向上の鍵になります。AstroXは、これまでの要素技術の検証結果を踏まえ、成層圏環境下での試験能力を自社で確保することで、実証の成功確度を高め、実用化を加速します。
▪️SETS(Stratosphere Environment Test Stand)について
SETSは、成層圏相当の低圧環境を模擬する大型環境試験設備です。供試体は天井から吊り下げた状態でチャンバー内へ出し入れ可能で、観察窓を通じた状態確認や、複数のフランジ(配線・計測・流体等の接続口)を用いた各種計測・評価を想定しています。
主な仕様(抜粋)
装置外形:幅3,000mm×奥行3,000mm×高さ4,000mm
真空性能:真空度1,000Pa以下(成層圏相当の低圧環境を模擬)
供試体設置:天井吊り下げ方式(吊り下げ状態で出し入れ)
観察窓:上面・前後・左右の計5か所
電源:3相200V
フランジ:JIS規格品、最低20系統(計測・真空・真空破壊・液体窒素IN/OUT等)
※詳細仕様は社内運用・安全設計に基づき設定しています。
▪️AstroX株式会社 取締役CTO 和田 豊コメント

本装置の導入により国内最大級の成層圏試験環境試験設備が整備されました。本設備はRockoonによる空中発射の実用化に大きく貢献できると考えています。他にも、今後、高層大気観測や通信などさまざまな分野で成層圏の利用が注目されています。本設備により成層圏利活用が促進されることを期待しています。
▪️本件の協力会社
株式会社植松電機(北海道赤平市)
▪️今後の活用
AstroXはSETSを活用し、成層圏相当環境でのCMGおよび関連システムの事前検証を強化します。これにより、実証試験における成功確度と再現性を高め、Rockoon方式による空中発射の実用化に向けた開発を前進させます。
▪️AstroXについて
AstroX株式会社は「宇宙開発で “Japan as No. 1” を取り戻す」をビジョンに掲げ、Rockoon方式による衛星軌道投入ロケットの開発を進める宇宙スタートアップです。低コスト・高頻度・柔軟な打上げを可能とする宇宙輸送インフラの構築を目指しています。
▪️一緒に宇宙空間到達を目指す仲間を募集中
AstroXはロケット開発に携わる人材を募集しています。当社の取り組みに共感いただける方、少しでも宇宙開発に興味を持った方はぜひお気軽にご連絡ください。
採用サイトURL:https://astrox.jp/recruit/
▪️会社概要
会社名:AstroX株式会社(AstroX, Inc.)
本社所在地:福島県南相馬市小高区本町1-87
代表者:代表取締役CEO 小田翔武
設立:2022年5月20日
事業内容:Rockoon方式による小型ロケットの開発、衛星輸送サービスに向けた実用化開発
企業URL:https://astrox.jp/
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