Criteo、2026年春夏の世界旅行動向を分析した最新レポートを発表
旅行市場は回復局面も、コンバージョンに課題

コマース・インテリジェンス・プラットフォームをグローバルに展開する Criteo (クリテオ、本社:フランス、日本代表取締役:グレース・フロム、以下Criteo)は、2026年春夏シーズンの旅行動向を分析した最新レポート 「旅行トレンドレポート2026年7月版」 を発表しました。本レポートにより、旅行需要は堅調に回復・拡大している一方で、広告・マーケティング施策における最大の課題が「予約・購入への転換」にあることが明らかになりました。背景には、旅行者による比較・検討行動の増加や、AIを起点とした新たな情報探索の広がりなど、旅行購買プロセス全体の分散・複雑化が進んでいることがあげられます。
主な調査結果
旅行需要は回復する一方、収益化に課題
2026年前半のグローバル旅行市場では、消費者の旅行需要は回復・拡大しています。一方で、旅行者による比較・検討行動の増加や意思決定プロセスの分散化により、コンバージョン率や収益性の面では依然として課題が残されており、需要の増加がそのまま売上成長に結びつきにくい状況が顕在化しています。
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旅行・航空需要は堅調に回復
2026年第1四半期(1月〜3月)のデータ1において、オンラインの旅行関連トラフィックは前年比で増加し、旅行を検討する消費者は着実に増えています。特に航空分野が成長を牽引しており、予約数はグローバルで前年比+8%と堅調に推移しました。
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コンバージョン率は低下し、需要とのギャップが拡大
同データ(1)において、トラフィックが伸びる一方で予約へのコンバージョン率は低下し、特にOTA(Online Travel Agent:オンライン旅行代理店)では前年比-7%と大きな落ち込みが見られます。また、平均注文額も横ばいから減少傾向にあり、収益指標全体で伸び悩みが見られます。
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ピークシーズンには旅行需要が小売を上回る
2025年(週次)のデータ(2)を基にした比較では、夏季ピーク(7月初旬〜8月中旬)において、旅行予約が小売売上を上回る傾向が確認されました。消費者の関心が「モノ」から「体験」へと移行していることが示唆されています。
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APAC地域では旅行需要の優位がより長期化
同様データ2の比較において、APAC地域では旅行需要が小売を上回る期間がさらに長く、7月初旬から10月中旬まで継続しています。
比較行動の高度化とAI活用が進む旅行者の意思決定
旅行需要の回復とともに、消費者の予約行動は高度化しており、比較検討の深化とAI活用の拡大が大きな特徴となっています。
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比較・検討行動が大幅に増加
2026年1月〜3月の閲覧データ(3)において、旅行者は予約前に平均で約25件のホテルを閲覧しており、複数の選択肢を比較する傾向が強まっています。
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短期間での意思決定と長い検討プロセスが共存
2026年の予約データ(4)によると、予約までの平均期間は航空券で約9.5日、ホテルで約11.5日と比較的短い水準にとどまっています。一方で、実際の意思決定プロセスには大きなばらつきがあり、数分で予約するケースから1か月以上かけて検討するケースまで幅広く見られます。短期化と分断化が同時に進む購買プロセスの特徴が浮き彫りとなっています。 -
旅行は“ディスカバリー(発見)型”の購買カテゴリーへ
2026年2月に実施した6か国(米国、英国、フランス、ドイツ、日本、韓国)を対象とする消費者調査(5)では、全体の42%が旅行計画における長時間の閲覧・比較プロセスを「楽しんでいる」と回答しました。旅行は単なる目的達成型の購買ではなく、事前の探索・発見プロセスそのものが重要な体験となるカテゴリーであることが示されています。また、こうした層は計画的に早期予約を行い、閑散期の旅行や複数のサービスの比較を行う傾向が見られます。
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AI活用が検討から予約まで影響を拡大
同調査5では、AIの活用が旅行の検討から予約までの幅広いプロセスに広がっていることが明らかになりました。6か国平均では、アクティビティの検討(41%)、旅先のアイデア探索(40%)、宿泊先の選定(40%)など、特にディスカバリー(発見)段階での活用が進んでいます。日本においては、旅先の候補出しにおけるAI活用が48%と最も高い割合を示し、次いで旅行全体の計画にAIを活用する割合が45%と高かった一方で、「航空券の手配」は19%にとどまったことから、日本の旅行者は、 AIを予約のためのツールというより、行き先探しや旅程づくりを支えるツールとして期待していることが明らかになりました。
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AIが実際の予約にも影響する主要チャネルに
2026年3月時点で、Criteoのグローバル旅行事業者(※2025年11月以降継続的に広告出稿)の分析では、ChatGPT経由のプロダクトページへの流入シェアが、従来の検索流入を13ポイント上回るケースも確認されており(6)、ディスカバリーから検討段階において強い影響力を持っていることが明らかになりました。さらに、こうした利用は実際の取引にも波及しており、同事業者の72%6で、ChatGPT経由の予約が少なくとも1件以上確認されています。
旅行者は「多目的化」し、体験重視へシフト
現代の旅行者は単一目的にとどまらず、複数の体験を組み合わせる「多目的型」へと変化しており、旅行の設計・意思決定もより複雑化しています。
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旅行は単一目的から複合体験へ
2026年2月の消費者調査(5)において、6か国平均で、観光名所(58%)を主な目的としながらも、ショッピング(46%)、自然体験(43%)、グルメ(36%)など、複数のアクティビティへの関心が高く、旅行が複合的な体験として設計される傾向が見られます。また、若年層はショッピングやフード、イベント志向が強い一方、年齢が上がるほど文化・観光地志向が強まります。日本の消費者に限定すると、観光名所(56%)、ショッピング(53%)への関心が高い一方、自然体験は22%と、他の5か国と比較して最も低い結果となりました。
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“プレミアム旅行者”は高付加価値志向
2025年7月の購買データ(7)分析によると、ニッチな目的地を選択する旅行者は、一般的な旅行者と比べて移動距離が約1.7倍、航空関連支出が約1.6倍と、より高付加価値な行動を示しています。さらに、こうしたプレミアム旅行者は旅行分野にとどまらず、香水(+48%)、ハンドバッグ(+44%)、サプリメント(+41%)など、高価格帯商品の購買意欲も高い傾向が見られます。
旅行需要は維持されつつ、コスト最適化が進行
旅行コストの上昇が続く中でも、旅行は依然として優先度の高い消費カテゴリーであり、消費者は旅行をあきらめることなく、計画を工夫・最適化することによって支出を調整しています。
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旅行は優先されつつ、コストを踏まえた選択が進行
2026年の消費者調査(5)では、旅行は引き続き優先度の高い支出項目である一方、約8割の消費者が旅行コストの上昇の影響を受けていると回答しています(「影響あり」+「やや影響あり」)。その結果、より慎重かつ合理的な計画・選択が進んでいます。 -
旅行をやめるのではなく“最適化”で対応
同調査5によると、消費者は旅行自体を控えるのではなく、早期予約(42%)、オフシーズンでの旅行(40%)、より低価格な目的地の選択(35%)などの工夫により、コスト増に対応しています。日本の消費者においては、最も多く見られた対応策は早期予約41%で、ピークシーズンを外す28%を大きく上回りました。需要の平準化を訴求するよりも、需要が高まる時期の早期予約を後押しする施策が、より有効である可能性が明らかになりました。
複雑化する旅行購買に対応する3つの打ち手
旅行者の意思決定が複雑化する中、企業には従来の刈り取り中心のマーケティングからの転換が求められています。
1. “発見〜比較”段階での接点強化
旅行者は予約前に多くの選択肢を比較・検討するため、検討初期から接点を持ち、中期的に関与し続けることが重要です。比較が行われる接点に確実に露出し、継続的に想起される存在となることが求められます。
2. AIを含むマルチチャネル戦略の拡張
AIが検索に代わる新たな流入チャネルとして存在感を高める中、オープンウェブ・SNS・CTVに加え、AIも組み込んだ統合的なチャネル戦略が不可欠です。複数チャネルを横断した接点を設計し、より早い段階で旅行者の関心を捉えることが重要です。
3. 柔軟性・価値訴求によるコンバージョン強化
価格競争だけでなく、レビュー評価、キャンセルの柔軟性、付加価値(特典など)を含めた「安心感」と「納得感」の提供が鍵となります。あらゆる接点で明確な価値を提示し、比較検討の中で選ばれる理由を強化することが求められます。
■データソース
1. Organic Criteo Data. Year-on-Year Online Metrics, GLOBAL– January to March 2025 and 2026.
2. Organic Criteo Data. Weekly Retail Sales & Travel Bookings indexed to Mar 1-28, 2025. Global Retailers & Travel Providers with stable data during Mar 1-Nov 7, 2025. Verticals are independent, and this is not representative of relative value/volume.
3. Organic Criteo Data. Bookings from March 18-31, 2026; measuring number of product offerings browsed on item and listing pages; browsing window spanning Jan 1 – Mar 31, 2026 for visitors who completed a booking. Global Hotel & Resort Travel Partners.
4. Organic Criteo Data. Bookings from Mar 18-31, 2026; measuring time from first product description page view until booking completed for new visitors; browsing window spanning from Dec 31, 2025 until the booking date of each visitor. Global Air and Hotel & Resort Travel Partners.
5. Criteo Survey – Consumer Travel Preferences, February 2026. Global. N=6,379
6. Criteo Data, Global Travel clients with consistent ad spend since November 2025.
7. Organic Criteo Data. Air bookers during July 1–7, 2025. Niche destinations defined as destinations outside the top 20% most visited locations; mainstream destinations represent the top 20% where most travelers concentrate.
■Criteo (クリテオ) について■
Criteo (NASDAQ: CRTO)は、ブランド、広告代理店、小売業者、メディアオーナーのコマースエコシステムをつなぐグローバルプラットフォームです。AIを活用したCriteoの広告プラットフォームは、年間1兆ドルを超えるコマース売上高のデータを分析し、消費者とのつながりの強化、そして新たな商品やサービスの発見や高度にパーソナライズされた体験を実現します。世界中の小売からデジタルコマースまで、数千ものクライアントとパートナーシップを擁するCriteoは、企業がパフォーマンスと成長を促進するために必要なテクノロジー、ツール、インサイトを提供しています。※CRITEO株式会社はその日本法人です。www.criteo.com/jp/
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