トレンドラボでは、社会の課題を解決しようとする企業の取り組みに注目。若手起業家・ビジネスマンを集めたワークショップを開催。
ゲームで釣れる魚が離島から自宅に届く??離島の漁師を応援する活動とは
また、バンダイナムコ アミューズメントが、社会の課題を解決するために取り組む、離島の漁師を応援する活動に着目し、「なぜ、離島の漁師を応援するような活動をゲーム会社が取り組むのか?」。その意義を問いました。
トレンドラボラトリーでは、「社会の課題を解決しようとする企業の取り組み」について、今回、調査を実施。
社会問題(社会課題)とは、社会の欠陥や矛盾から生じる諸問題のことで、労働問題・人口問題・人種問題・都市問題・農村問題・住宅問題など多岐にわたりますが、これからの日本は、少子化や高齢化が急スピードで進展していることに由来する問題が山積しており、岐路に立たされています。
問題(課題)が山積みな日本だからなのか?
ワークショップに参加した若手起業家・ビジネスマンの社会課題に対する姿勢は、高いものであった。
ワークショップでは、彼ら、彼女らの考えを知るため、ディスカッションを交し合いましたので、ここで紹介します。
Q. 何のために働くのか?
この問いに対して、昔は、金持ちになりたい、良い暮らしがしたい、異性にモテたいなどの回答が、多かったイメージがある。
しかしながら、ワークショップに参加した若者たちの答えは、社会を良くしたいから働くというような他者(自分以外の誰か)のためにという答えが多く聞かれた。
トレンドラボでは、働く目的に対する答えは、それがどのような答えであっても、そこに、正解も、不正解も、良しも、悪しも、ないと考えている。なぜなら、人は、「自由」だから。
また、つまるところ、私たちは、生きるために、働いている。そのうえに、プラスαがあるのかもしれない。
過去と今では、考え方に違いがあることは「必然」と言える。
それは、私たちの暮らし、生活水準が高くなっており、今の時代に生きる私たちは、現状に満足している人が相対的に多く、そのため、自分のためでなく、社会を良くしたい、他者(自分以外の誰か)のために働きたいという考えを抱きやすくなっている外的要因があると考えられます。
では、ここで、いくつかの若手起業家が「社会の課題を解決するために手掛けたサービス」を紹介したいと思う。
(1)水循環型ポータブル手洗い機『WOSH』
(開発企業:WOTA株式会社)
銀座の百貨店の入り口に置かれている、高さ約1メートルのドラム缶のような「手洗いマシーン」。
手をかざすと自動で石鹸と水が出てくるのだが、
このマシーンがすごいのは、20リットルの水を循環させ、500回の手洗いができる「超・節水」が可能な点。
開発したのは東大発のベンチャー企業・WOTA(ウォータ)。人工知能(AI)を駆使した浄水システムを開発し注目を集めている。
浄水の基幹技術を生かした製品を販売し、技術力の向上とコスト削減を進める。そして、将来的には「水道でない水インフラ」を備えた社会を実現することを目指しているという。
また、水循環の技術を駆使した、「AI水循環システムWOTA BOX +屋外シャワーキット」を開発・運用している。
「WOTA BOX」は、シャワーをはじめ様々な水回り設備に接続可能な水循環システムで、循環の技術により、排水をろ過して繰り返し循環させることで、100Lの水で約100回のシャワー入浴を実現したり、排水の量を通常の50分の1以下に抑えることが可能。
配管工事が不要で電源さえ確保できれば短時間で設置して快適な水をお使いいただけるため、災害時をはじめ、屋外イベントなど様々なシーンでの活用が期待されている。
(2)傘のシェアリングサービス『アイカサ』
(開発企業:株式会社Nature Innovation Group)
駅やコンビニなど、全国850以上もの場所で傘をシェアできるサービス「アイカサ」。
年間数千万本の使い捨て傘が減り、環境に良い社会を目指して、傘のシェアリングサービスを考案。
ムダをなくしたい――。
そんな思いから、全国850もの場所で傘をシェアできるサービス「アイカサ」は生まれました。
シェアリングスポットは駅やコンビニなど全国各地に設置され、借りるのも返すのもどこでもOK。
急な雨に見舞われても、このサービスを使えば、もう仕方なく傘を購入する必要はなく、財布にも、環境にも、優しいサービスです。
また、雨の日だけでなく、日差しが強い夏には、日傘のレンタルも可能。
この二つの若手起業家によるサービスに類似する共通点は、
それは、「ムダを減らす」(節約)ということ。
このことは、今の時代の、若者の考え方(価値観)を映しているように感じる。
今、私たちの暮らしや生活はモノに溢れている。そして、比較的、不自由のない暮らしや生活を過ごしやすい環境下にある。
だからこそ、今の若手起業家は、「ムダを減らす」(節約する)ビジネスに着眼し、新たなサービスを生み出しているのかもしれない。
ワークショップに参加した若手起業家・ビジネスマンとともに、ここに、今のビジネスの大きなヒントが隠れていると会話を交し合った。
つまり、膨らみに膨らんだ、数多く発生した商品やサービスを、集約することで、新たな商品・サービスが生まれ、そうすることで、環境に優しく、かつ、暮らしや生活を豊かにしていくのではないかという、ひとつの結論を導き出しました。
また、ワークショップでは、「私たちの暮らしや社会は、本当に豊かになったのか?」。
多くの若者が、ワークショップでは、そんな声を発していた。
便利な社会と、人々のココロの豊かさ(幸せ)は、イコールでも、ニアリーイコールでもないのかもしれない。
本当に求めるべきものは、『ココロの豊かさ(幸せ)= 人生の幸せ』ではないかと若者たちは話をしていた。
さらに、トレンドラボでは、社会の課題を解決しようとする企業の取り組みとして、
バンダイナムコ アミューズメントが取り組む離島の漁師を応援する活動に着目。
調査を行ったので、その様子を紹介します。
■バンダイナムコ アミューズメントによる離島の漁師を応援する活動
株式会社バンダイナムコ アミューズメントでは、魚釣り体験ゲーム「釣りスピリッツ」のゲーム内で釣れる魚が離島から自宅に届く『釣りスピリッツ ぱくぱくキャンペーン』を 9 月 6 日(月)~10 月 31 日(日)の期間に実施。
▼『釣りスピリッツ ぱくぱくキャンペーン』公式キャンペーンサイト
https://bandainamco-am.co.jp/am/mg/spirits/tsurisupi-pakupaku/
バンダイナムコ アミューズメントは、より多くの子どもたちに『釣りスピリッツ』の楽しさを知ってもらうだけではなく、近年社会問題になっている海にまつわる環境や漁業、離島などの社会課題についても興味関心を持ってもらうきっかけとなればと、キャンペーンを開催。
いま、周りを海で囲まれた日本では、海の豊かさや持続可能性に関する課題が山積しています。漁業の面では未利用魚の廃棄や漁業生産量の減少、環境の面では海洋プラスチック問題や海水温の上昇など、多くの課題があります。また離島では、コロナ禍での観光客の減少や漁師の後継者不足、地域社会の存続などが課題となっています。
『釣りスピリッツ』の初代プロデューサー・小山順一朗氏をはじめとした開発チームは、これらの問題を確かめるため「釣りスピ調査隊」を結成。実際に長崎県の離島・対馬に行き、漁師の方から先進的な持続可能な漁業の取り組みを学んだり、漁に同行したり、海洋プラスチック問題の現状などを身を持って実感したという。
キャンペーンサイトでは、調査の様子を子どもたちにも分かりやすく紹介したコンテンツも公開。
ツイッターキャンペーンを中心に都内鮮魚店や生鮮品宅配サービスといったリアルな店舗との連動や、
人気 Youtuber とのコラボ企画も実施しています。
小山さんは、「今回の企画には、子どもたちのピュアな感受性から大人が学ぶことがいっぱいある」という。
「これ、どうしてなのか考えたことがありますか? 食べられないのかな? そんなことない。食べてみると、とってもおいしい魚がいっぱい!」
「ではどうして売ってないんだろ? ぜひ子どもたちと家族で話してみてください。いままで当たり前だと思っていただけに、答えに窮するかもしれません」
「そしてちょっと調べると、漁業にまつわる流通や消費者の課題が見えてきます。
『釣りスピリッツ』を通じて子どもたちの好奇心を善導し、社会課題解決の一助になりたい。
そんな想いの詰まったキャンペーンです。ぜひ奮って参加ください!」
今回の調査を通じて、トレンドラボが感じたのは、たくさんの方々の想いと、「社会の課題解決」に対する関心と広がりであった。
それは、これまでであれば、私たちの暮らしや生活を、ゲームという観点から“楽しいもの”とし、時には、知識を。時には、冒険心を。私たちのココロを満たし、成長させ、豊かにするのがゲームであったように、トレンドラボでは考えている。
それが、今回の取り組みでは、その枠に留まらず、かつ、ゲームという世界観で終わるのではなく、現実世界の社会課題(離島の漁師が抱える課題)まで踏み込んでいた。
このような取り組みは、まだ始まったばかりであり、手探りなのかもしれない。
しかしながら、従来の枠組みを飛び出し、違う社会課題に挑戦していく、この一歩は、とても、とても、大きな一歩であったと、
過去を振り返る時が来れば、その時、気づくのかもしれない。
バンダイナムコ アミューズメントの今後の発展と成長から目が離せない。
ここで、「社会の課題を解決しようとする企業の取り組み」について、一つの結論を示したいと思う。
いつの時代も、その時代にあわせて、私たちは、社会の課題を解決するため、取り組んでおり、課題を解決するために取り組む私たちの思いは、いつの時代も変わることがない“普遍的”なものであることがわかった。
私たちの思いは、いつの時代でも、私たちの暮らしや生活が豊かに、幸せになることを望んでいる。
それこそ、戦乱の世では、争いがなくなることが、最大の課題であったと言える。
今、私たちの暮らしや生活は、幸せで満ち溢れている。しかしながら、私たちが幸せであれば、良いという時代は卒業しなくてはいけない。
これから求められる幸せとは、“地球が幸せであること”を、私たちは、自覚し、そのために取り組んでいく必要があると考える。
トレンドラボでは、昔よりも、今の若者の中には、きっと、このような考えを持つ者が多い気がするとともに、このような考え方が、世の中に浸透していくを願っている。
【終わりに】
現在、新型コロナウイルス感染症流行に伴い、社会が変革を迎えている。
しかし、このような変革期こそ、人も、企業も、強く、大きく、成長できるチャンスな時期であると言える。
このことは、過去を振り返り、紐解けば、確かな答えが導きだされます。
明治維新、第二次世界大戦、バブルの崩壊、・・・いつの時代も、「こと」は起きている。
そして、そのような中においても、「人々」は生き続けている。
「こと」が大きければ大きいほど、「人々」は強く、大きく変化し、生きる。
だからこそ、新型コロナウイルス感染症が流行する現在において、多くの企業が変化を遂げようとしている。
トレンドラボラトリーでは、今回の調査を通じて、一つの答えを導きだしました。
なお、トレンドラボラトリーでは、“問いて学ぶ”ことの重要性を意識し、今後も、様々な視点から、世の中ごとに着目し、独自の視点から調査を行い、世の中に情報を発信していくことで、社会に発展に貢献していくことを目指してまいります。
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