2021年3月度 高額保険金お支払い事例と診療「猫の尿管結石・腎不全」を獣医師が解説:ペット保険「PS保険」調べ
また、その中から「猫の尿管結石・腎不全」の診療について、「電話どうぶつ病院Anicli24」の院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。
2021年3月度の高額保険金お支払い事例をご紹介します。
事例 | 種類 | 病気・ケガの種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 腎結石 副腎腫瘍ほか |
約55万円 |
2 | 猫 | 猫コロナウィルス感染症 腎臓病 |
約40万円 |
3 | 猫 | 尿管結石・腎不全 | 約40万円 |
4 | 犬 | アレルギー性皮膚炎 尾側後頭骨奇形症候群ほか |
約40万円 |
5 | 犬 | 乳腺腫瘍 子宮水腫 |
約40万円 |
※お支払い金額は1回の請求ベースで掲載しております。
※個別の契約に関してはお答えできません。個人が特定できない範囲で情報を掲載しています。
※2021年3月1日~2021年3月31日に保険金支払手続きを行った事案。
一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
■平均的な保険金お支払い事例
保険金のお支払いは、上記のように高額なものに限りません。次に、平均的なお支払い事例としてペットの熱中症の診療をご紹介します。
熱中症の事例
事例 | 種類 | 病気・ケガの種類 | お支払い金額 |
1 | 犬 | 熱中症 | ¥32,000 |
上記金額は、1,000円未満を切り捨てています。
■高額診療「猫の尿管結石・腎不全」を獣医師が解説
2021年3月度の高額保険金お支払い事例で取り上げた「猫の尿管結石・腎不全」の診療内容について、当社ペット保険付帯サービス『獣医師ダイヤル』を担当されています「電話どうぶつ病院Anicli24」院長、三宅亜希先生にご解説いただきました。
尿管結石・腎不全とは、どんな病気なのか
尿管結石とは、尿管(腎臓と膀胱をつなぐ尿の通り道)にできる結石のことです。この結石は急性腎臓病の原因になることがあり、腎臓が正常に機能しない状態(腎不全)を起こします。
急性腎臓病の原因としては、腎前性(腎臓に流れてくる血液の減少)、腎性(腎臓の障害)、腎後性(腎臓でつくられた尿が正常に排泄されない)があり、尿管結石は腎後性にあてはまります。
猫の腎不全について詳しく
https://pshoken.co.jp/note_cat/disease_cat/case005.html
尿管結石はほとんどがシュウ酸カルシウム結石であり、高齢の猫でできやすいことがわかっています。
猫のシュウ酸カルシウム結石について詳しく
https://pshoken.co.jp/note_cat/disease_cat/case003.html
事例の猫の尿管結石・腎不全の通院日数、入院日数、手術回数について
種別 | 猫 |
傷病 | 尿管結石・腎不全 |
通院日数 | 0日 |
入院日数 | 14日 |
手術回数 | 1回 |
※上記の数値は、PS保険加入者さまから請求されたものであり、ペットメディカルサポートが補償する範囲を示すものではありません。また、平均や水準を示すものでもありません。
猫の尿管結石・腎不全の診療内容
※下記の診察内容については、猫の尿管結石・腎不全の一般的な診療内容についての記述になり、PS保険にご請求いただいた事案の診療内容とは異なります。
検査
・問診、視診、触診
飼い主さんに症状が始まった時期、既往歴の有無、薬の投与歴などの問診を行います。
・画像検査
超音波検査により腎臓と尿管の状態を観察します。
・血液検査
血中の尿素窒素、クレアチニン、電解質などを確認します。これにより腎臓病を起こしているかどうか、またその程度がわかります。
・尿検査
尿の色、濃さ、蛋白や糖が出ているか、細菌や結晶成分があるか、などを確認します。
治療法
急性腎臓病は救急管理が必要な病気です。その原因が尿管結石の場合、まずは内科治療で血液中の電解質を始め、状態を正常化させます。その後、すぐに外科治療へと移ります。
・内科治療
点滴を流しながら、頻繁に血液検査を行い、血液中の電解質などの状態を安定させます。
・外科治療
尿管を切開、もしくは部分切除します。排尿ルートの確保や、術後の腎臓負担の軽減を目的として、腎瘻チューブの設置も行われます。なお、外科治療は全身麻酔下で行うため、術前検査として血液検査や胸のレントゲン検査を行います。
予後
腎臓が尿を生成できないほどの状態になっていた場合、予後は非常に悪いと言えます。また、状態が良く、手術が無事終了した場合でも、腎臓内に結石が流れてきて再度尿管で閉塞することもあります。
急性腎臓病になった猫は、回復しても慢性腎臓病へと移行することが多いため、定期的な経過観察が必要となります。また、再度結石ができないよう、食事管理を行うことも重要です。
まとめ
猫の尿管結石による急性腎臓病は非常にリスクが高く、命にかかわるおそれがあるものです。できるだけ初期の段階で適切な治療が行えるよう、早めの受診が大事です。また、再発のおそれがあるため、定期的に尿検査などで通院し、食事に気を付け、積極的に飲水させることなども大切です。
【会社概要】
商号 : ペットメディカルサポート株式会社
代表者 : 代表取締役社長 米満 明仁
所在地 : 〒107-0052 東京都港区赤坂8-4-14 青山タワープレイス2階
営業開始日: 2008年5月2日
事業内容 : 少額短期保険業(登録番号 関東財務局長(少額短期保険)第24号)
資本金 : 3億3,275万円(令和3年3月時点)
URL : https://pshoken.co.jp/
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