<6月5日「無香料の日」香害・化学物質過敏症に関する意識調査>人工的な香料で72%が不快な思い、39%が体調不良を経験
その香り、誰かの害になっていませんか?
〈調査結果サマリー〉 ・人工的な香料で不快感を得たことのある方は72%、体調不良を起こしたことがある方は39% ・「香害」および「化学物質過敏症」の認知率は76%まで上昇 ・44%が化学物質に過敏だと思い、47%が洗剤や化粧品を購入する際に香料をはじめとする成分(添加物)について意識 ・香料対策として無香料の製品を使用しているのはわずか19% |
近年、柔軟剤や化粧品などに含まれる人工的な香料で体調不良を引き起こす「香害」や、柔軟剤や抗菌消臭剤などに含まれる化学物質が原因となり、頭痛や倦怠感等を誘発する「化学物質過敏症」が社会問題となっています。シャボン玉石けんがこのほど実施した調査の結果、人工的な香料によって不快な経験をしたことのある方は72%、体調不良を起こしたことのある方は39%に上っていることが分かりました。その原因となる香料は、1位が「香水」、2位が「柔軟剤」、3位が「芳香剤や消臭剤」といった身近にあるものの香りでした。
「香害」「化学物質過敏症」の認知率は76%で、「香害」については2020年の56%と比べると20%も増加しており、認知が広がっている傾向にあります。また、44%が香料などの化学物質に過敏だと自覚しており、47%が洗剤や化粧品を購入する際、香料をはじめとする成分(添加物)について意識していると回答しました。しかしながら、香料への対策として、実際に無香料の商品を使用しているのは19%にとどまっており、まだまだ根本的な対策ができていない現状が浮き彫りになりました。国民生活センターの発表によると、2013年以降2020年1月までの間に「柔軟仕上げ剤のにおい」に関する相談件数が毎年一定程度(130~250件程度)寄せられており、相談情報を相談受付月別に集計すると6月から9月にかけて多いと言います。柔軟仕上げ剤パッケージには香料等に関する詳細な情報については記載がない一方、「香りに関する注意喚起」は表示されているなど、消費者の適切な商品選択のための情報不足といったことも報告されていました。
(出典:https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200409_2.html)
職場や公共交通機関、エレベーターなど個人では防げない場所・形で他人の香水や柔軟剤等の香料によって不快な思いをしたり、体調不良を引き起こしていたりする人が多くいます。香料は嗜好品の側面が強く、ニオイに関しては人には指摘しづらいものです。自分にとっては心地よい香りでも、人工的な香料は他人にとっては苦痛な害となることがあります。香害や香料に関するエチケットについては、香料不使用の商品を活用するなど、社会的な配慮、理解がさらに必要です。
- アンケート調査結果
Q)日用品や化粧品の香料によって不快な経験をしたことはありますか?(単一回答)
Q)人工的な香料によって体調不良を起こしたことはありますか。(単一回答)
Q)「不快に感じた」または「体調不良を起こした」ことのある香料はどのようなものですか。(複数回答)
Q)「化学物質過敏症」をご存知ですか。(単一回答)
Q)「香害」をご存知ですか。(単一回答)
Q)香料などの化学物質に過敏だと思いますか?(単一回答)
Q)洗剤や化粧品を購入する際、香料をはじめとする成分(添加物)について意識していますか?(単一回答)
Q)香料対策として行っていることはありますか?(複数回答)
【ご参考】直近5年(2018年~2022年)の調査結果比較
「香害」の認知度は年々上昇しており、2018年の46%に比べると、2022年は76%とこの5年で30%増加している。「香害」が知られていくにつれて減っているものの、まだ72%の人が香料による不快な経験を、39%の人が香料による体調不良を経験している。
■2018年調査(WEB調査/調査期間:2018年5月9~15日/全国の20~60代男女対象/サンプル数:648)
■2019年調査(WEB調査/調査期間:2019年5月20~27日/全国の20~60代男女対象/サンプル数:649)
■2020年調査(WEB調査/調査期間:2020年8月18~27日/全国の20~60代男女対象/サンプル数:638
■2021年調査(WEB調査/調査期間:2021年5月21~31日/全国の20~60代男女対象/サンプル数:421)
■2022年調査(WEB調査/調査期間:2022年5月17~24日/全国の20~70代男女対象/サンプル数:523)
- シャボン玉石けんによる意見広告
シャボン玉石けんは 2018年6月5日、新聞に「香害」を啓発するための全面広告を出しました。柔軟剤や洗剤の人工的で過度な香り付けに悩む人たちからは「自分だけじゃなかった」「勇気が出た」「消費者さんに悪気がないから…」という様々な反応があり、SNS上でも大きな反響を呼びました。
https://www.shabon.com/kougai/
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