リアルテックファンド、人工知能搭載の外科用ロボットを開発するシンガポール発医療機器ベンチャー、NDR Medical Technology社に投資
リアルテックホールディングス株式会社（所在地：東京都墨田区、代表：丸幸弘、永田暁彦）が運営するリアルテックグローバルファンド*は第二号投資先として、外科医が患者体内を正確かつ迅速に把握し、低侵襲で腫瘍生検などを実施できる自動ニードルターゲティング（以下：ANT）システムを開発する医療機器ベンチャーのNDR Medical Technology Pte. Ltd.（本社：シンガポール、以下、「NDR社」）への出資を実施したことをお知らせします。当社は、日本進出支援を手がける戦略的パートナーとして、支社設立および国内の事業会社・研究機関との連携を加速していきます。
がんによる死者数は2018年で約1,000万人に上り、中でも肺がんの死亡比率が約3割を占めると言われています。その原因の一つとして、がんの治療が初期段階で実施されていないことが挙げられています。従来の診断手法では、腫瘍の存在が疑わしい箇所にCT検査や透視検査を行い、針を刺して直接細胞を採取し、顕微鏡で判定・推定を行います（腫瘍生検）。しかしこの手法は医師の経験に左右されるため、針を複数回刺す場合が多く、患者への負担が大きいことが課題でした。
NDR社は外科医が患者体内を正確かつ迅速に把握し、低侵襲で腫瘍生検などを実施できる「ANTシステム」を開発しています。医療現場に即して開発した軽量なデバイスと画像解析情報をリアルタイムで精緻に反映するアルゴリズムをコア技術としており、病院で実施される手術時間を大幅に削減する技術として期待されています。チームを牽引する両代表は、シンガポール国立大学・南洋理工大学卒でシンガポール科学技術研究庁の研究者でもあり、シンガポール・アメリカ・マレーシアなどの臨床現場で培った長年の研究を経て開発に至っています。
既にヨーロッパでのCE認証も取得することに成功し、2021年より特許を取得しているアメリカ・中国において、特に先端機器の導入に積極的な大型病院への販売を開始する予定です。特に参入障壁が高い業界において、既存株主である大手医療機器メーカーMicroPort社（中国）やTransMedic社（シンガポール・東南アジア）と連携した販売戦略を実施し、世界の医療現場への導入を加速していきます。
NDR社は、2018年にリバネス社が主催するテックプランターにて最優秀チームとして選出され、2019年には日本の町工場や事業会社への訪問を実施するなど、かねてから日本市場への高い期待をもっておりました。名古屋市立大学大学院医学研究科（腎・泌尿器科学分野）とも臨床試験を実施し、アメリカ・中国に次ぐ市場として日本国内の展開を目指しております。当社は、日本国内の事業会社・町工場・研究機関との連携を加速していく戦略的パートナーとして支援してまいります。
*正式名称：「リアルテックグローバルファンド1号投資事業組合」
■NDR Medical Technology Pte Ltd（シンガポール）について
- 設立年月：2014年10月14日
- 所在地：75 Ayer Rajah Crescent, Singapore (139953)
- 代表者：Mr. Alan Goh
- 資本金：SGD 9M
- 事業内容：人工知能と画像処理能を搭載した外科用ロボットの開発
- 公式サイト：https://ndrmedical.com/beta/
- グローバルファンドの支援内容：日本の大学・民間病院、町工場や研究機関との連携支援（共同研究・事業連携）
- 出資時期：2020年12月
■リアルテックファンドについて
HP： https://www.realtech.fund
- 正式名称 ：リアルテックファンド1号投資事業有限責任組合(A)、リアルテックファンド2号投資事業有限責任組合(A)、リアルテックファンド3号投資事業有限責任組合(A)、リアルテックグローバルファンド1号投資事業組合(B)
- 無限責任組合員：(A)合同会社リアルテックジャパン
- 業務執行組合員：(B)リアルテックホールディングス株式会社
■リアルテックホールディングスについて
HP： https://www.realtech.holdings
＜お問い合わせ先＞
リアルテックホールディングス株式会社
広報担当：成田 contact@realtech.fund
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