<これからのエイジングケアが変わる>ペース・オブ・エイジング(PoA:老化速度)は、30代から差がつく!先行する海外の研究と食事・栄養習慣対策を解説
ペース・オブ・エイジング(PoA)普及プロジェクト セミナーレポート
ペース・オブ・エイジング‐』と題して、2024年4月17日(水)にメディア向けセミナーを開催いたしました。
■ペース・オブ・エージング(PoA:老化速度)は、バランスよい栄養習慣でゆるやかに
まずはじめのプログラムでは、医師の石原新菜先生にご登壇いただき、「30代からのバランス栄養習慣で始める『ペース・オブ・エイジング』」をテーマに、先行する海外の研究について、また、ペース・オブ・エイジング(PoA:老化速度)をゆるやかにするバランス栄養習慣に関して解説いただきました。
老化は30代から3つの段階で進む
2019年12月にネイチャーメディスンに発表されたスタンフォード大学の研究では、34歳、60歳、78歳の3つの年齢をピークにして、タンパク質の急激な変化(増減)がドミノのように段階的に起こっていることが分かりました。この研究により、ヒトの老化が時間とともに一様に進むのではなく、3段階で進んでいくことが明らかになりました。
老化速度をゆるやかにする対策の要は 「食事・栄養バランス」
ペース・オブ・エイジング(PoA:老化速度)をゆるやかにする対策としては、❶運動、❷食事・栄養、❸睡眠、❹周辺環境を適切な状態に保つことが重要です。特に意識してほしいのは、毎日の「食事・栄養バランス」です。しかし、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」の結果を「日本人の食事摂取基準」に当てはめると、30代女性の栄養摂取状況は、23成分中14成分が不足。必要な栄養がきちんと摂れていないことが分かっています(男性も同様)。偏った食事と栄養不足には注意が必要です。
できることから取り組み、老化速度を(自分で)コントロールする
食事の栄養バランスは大切ですが、気を使い過ぎてストレスになっしまうと逆効果になりかねません。手軽なサプリメントなどの栄養補助食品を上手に活用することも含めて、無理なくできることから取り組みを始め、ペース・オブ・エイジング(PoA:老化速度)を自分でコントロールするという意識を持つことが大切です。
■「PoA度 (老化時計タイプ)チェックリスト」 で自分の状態を知ることから
次のプログラムでは、ビューティーエディターの藤井優美さんからペース・オブ・エイジング(PoA:老化速度)をゆるやかにするポイントを石原先生へご質問いただきながら、参加者のみなさんと意見交換を行いました。また、対策として一番意識したい食事・栄養バランスについて、石原新菜先生監修の「PoA度(老化時計タイプ)チェックリスト」を参加者のみなさん一人ひとりにチェックをしてもらいながら、その診断結果について解説いただきました。
チェックリスト監修:石原新菜先生
PoA度(老化時計タイプ)チェックリスト
石原新菜先生コメント
このチェックリストは、普段の食事が動物性中心の欧米型の食事になっていないか、無理なダイエットや欠食、偏食がないかをみています。そのような食事は、栄養不足やバランスの乱れにつながり、せっかく摂った栄養も、体の中で効率的に使うことができず、ペース・オブ・エイジング(PoA:老化速度)を早め、「老け見え」にもつながっていきます。チェック数が多くなった人はビタミン、ミネラル、抗酸化成分を意識的にしっかり摂ることが大切です。
石原新菜先生(イシハラクリニック副院長)
2006年帝京大学医学部卒業。同大学病院で2年間の研修医を経て、現在は父、石原結實のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっている。クリニックでの診察の他、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。主な著書「おいしくて体に効くお酢レシピ(扶桑社)」他多数。
主な所属学会:日本内科学会、日本東洋医学会
藤井優美さん ビューティーエディター│株式会社dis-moi代表取締役
大手エステティックサロン、個人エステティックサロンのエステティシャンを経て、1992年よりフリーランスのエディター・ライターとして活動。現在は、美容雑誌をはじめ、多くの女性誌を中心に、スキンケア、メイク、ヘアケア、ボディケア、インナーケアといった美容全般の企画、構成、執筆を担当。
▼ウェルネス総合研究所とは
人生100年時代を迎えたいま、健康寿命を延ばし、豊かな人生を送ることへの社会的関心はますます高まっています。私たちウェルネス総合研究所は、独自の視点で健康・ウェルネスに関する情報の収集・集積・発信をしてまいります。
▼ペース・オブ・エイジング(PoA)普及プロジェクトとは
人によって異なる老化速度 「ペース・オブ・エイジング(Pace of Aging:PoA)」。
「老化タンパクドミノ」が始まる30代からの生活習慣を改善し、ペース・オブ・エイジング(PoA:老化速度)をゆるやかにする生活習慣を推奨する活動として、海外で進む研究や国内での取り組みに関する情報を広く発信していきます。
なお、本年5月上旬には、「エイジングは30代から自分でコントロールする ペース・オブ・エイジング(PoA)普及プロジェクト 「若見え」「老け見え」から考えるエイジングケア」 と題したプロジェクトサイトを開設する予定です。
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