【インド・ビハール州ガヤ】村の子どもたちの「読み書き・計算」ゼロから。ダリットコミュニティのSundariya Nagarで基礎教育活動を2026年年明けより開始決定

「小学5年生でも“1+1”がわからない」——現地訪問と聞き取りで実態を確認。文房具を整備し、子ども新聞・絵本・紙芝居・カードゲーム等を用いた学びの場を継続提供へ

NPO法人結び手

NPO法人結び手(Musubi-Te Foundation、代表理事:福岡洸太郎)は、2025年12月26日、インド・ビハール州ガヤ県のSundariya Nagar(スンダリヤ・ナガル)を訪問し、村人・子どもたちとの対話および現地状況の確認を踏まえ、2026年年明けより基礎教育活動を開始することを決定しました。
同村では、公立学校に通っている子どもであっても、小学5年生でヒンディー語を小学1年生相当で読める子が一部に限られ、算数を含む他教科の基礎が全く身についていない状況が確認されました。結び手は、文房具の整備とともに、日々の学習習慣付け、基礎教育に加え、子ども新聞・絵本・紙芝居・カードゲーム等を用いて、読み書き・計算の基礎と、将来の自立につながるライフスキルを育む学びの機会を提供します。

■本件のポイント 

Sundariya Nagar(ビハール州ガヤ)で、2026年年明けより基礎教育活動を開始

 

現地訪問と聞き取りで、「通学していても読み書き・計算が全くできない」実態を確認

 

文房具の整備に加え、子ども新聞/絵本/紙芝居/カードゲーム等を活用し、学びを継続支援

 

子どもたち自身が状況を理解し、汚職・差別・詐欺の加害者にも被害者にもならないための土台づくりを目指す

 ■現地訪問について 

結び手は12月26日、ビハール州ガヤ県の村 Sundariya Nagar を訪問し、村人および子どもたちと対話を行いました。住環境は脆弱で、最低限の生活資源へのアクセスも限られています。
また、村のカーストは Manji(ダリット) であり、住民からは「本来受けられるはずの支援が、申請段階で止まってしまう」「支援制度の利用に関して萎縮が起きている」といった声がありました。

Sundariya Nagarの様子_全ての写真は目的を伝えた上で許可を得て掲載しております。

※本内容は現地での聞き取りに基づくものであり、個別事案の断定を目的とするものではありません。

■確認された教育課題(現地での観察・聞き取り) 

公立学校は存在するものの、学習到達度が極めて低い。

 通学している子どもの中でも、小学5年生でヒンディー語が小学1年生レベルで読める子が1割以下に限られる。

 算数を含む基礎学力が成立していない(例:1+1がわかる子供が1人もいない)

子供たち1人1人に理解度を確認して回る代表理事福岡

 

多くの子どもや親が「分からないことを分からないままにする」「そもそも学校に行っても教えてもらえないから期待もしない」状態が固定化しています。

 

結び手は、教育を「知識」だけでなく、**情報にアクセスし理解し、生活を守る力(ライフスキル)**の土台と捉えています。読み書き・計算ができないことで、制度や権利、金利や契約といった社会の仕組みから排除され、搾取や不利益が温存されやすくなります。

 ■医療アクセスの課題 

住民からは医療面でも強い制約が語られました。

・約5km先に私立病院があるが、費用負担が大きく利用が難しい 

・約10km先に政府の病院があるが、長蛇の列で当日診療が叶わないこともある

 

教育と医療は相互に関連し、病気やケガが家計と学びを同時に奪うことがあります。結び手は、まず教育の基礎を整えることで、家庭が将来に向けた選択肢を持てる状態を目指します。

半年前の大雨で崩れたまま放置された家

■2026年年明けから開始する取り組み 

1)文房具の整備 

活動開始に向け、子どもたちが学習を継続できる最低限の文具を準備します。

 2)基礎教育(読み書き・計算)の再構築 

到達度に応じて「今いる地点」から学び直せる設計で、読み書き・計算の土台をつくります。

 3)ライフスキルトレーニングの導入 

子ども新聞、絵本、紙芝居、カードゲーム等を活用し、考える力・伝える力・他者尊重・不正への耐性を育む要素を組み込みます。
(教材例:結び手オリジナル教材/UNICEF教材等の枠組みも参照し、現地に合わせて運用)

 ■代表理事コメント(福岡洸太郎) 

「“通っているのに、学べていない”。この現実を、今日改めて目の前で確認しました。

これまで活動してきている22箇所の村の大半と同様ですが、さらに多くの場所での活動の必要性を思い知らされます。
教育がないことは、将来の仕事の選択肢を奪うだけでなく、制度や権利から排除され、搾取や差別という実態に対して疑うことさえさせず、その構造が固定化される圧力を生みます。
私たちは、外部環境が原因で努力できない人に機会を提供するために活動しています。Sundariya Nagarの子どもたちと一緒に、まずは“学ぶ”という当たり前を取り戻します。」

■団体概要 

団体名:NPO法人 結び手(Musubi-Te Foundation) 

ミッション:外部環境が原因で努力できない人に機会を提供する

 代表理事:福岡 洸太郎

 ■本件に関するお問い合わせ先 

NPO法人 結び手(Musubi-Te Foundation)
広報/取材窓口:info@musubite.org
Web:https://www.musubite.org/

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業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都港区南青山二丁目2番15号  WIN青山531
電話番号
-
代表者名
福岡 洸太郎
上場
未上場
資本金
-
設立
2022年03月