【業界分析レポート】退職代行17主体を行政データで調査。社会保険の被保険者数は中央値2人

合同労働組合運営の主要サービス一部は、公表された法人番号を確認できず

株式会社Compalyze

企業情報データベース「Compalyze(カンパライズ)」を運営する株式会社Compalyze(本社:滋賀県草津市、代表取締役:鈴木隆士)は、退職代行サービスを主力として運営する17主体の運営法人を特定し、社会保険の被保険者数・官報の決算公告・法人登記など行政データを横断して照合した調査結果を、Compalyze Journalで公開しました。

調査サマリ

  • 退職代行を主力とする17主体の社会保険の被保険者数は、2026年8月時点で最大13人・中央値2人。10人を超えたのは1主体のみ

  • ただしその最多の1社は、2025年8月には47人だったが、最新では13人に減少

  • 比較サイト上位に並ぶ合同労働組合運営の主要サービスは、公表された法人番号を確認できず、社会保険、決算公告に関する情報が紐づかず

調査背景

退職代行の「利用実態」については複数の調査があります。東京商工リサーチが2026年3月末から4月にかけて6,425社に聞いた調査では、2024年1月以降に退職代行を経由した退職があった企業は全体の8.7%、資本金1億円以上の大企業に限ると21.3%にのぼりました。

一方で、サービスを提供する事業者側の規模はほとんど分かっていません。Compalyzeは、複数の比較サイトのランキングに共通して掲載される退職代行サービスを対象に、各社公式サイトの運営者表記から現在の運営法人を特定しました。そのうえで法人番号をキーに、健康保険・厚生年金の被保険者数、官報の決算公告、法人登記を横断して照合しています。

2026年8月時点で、17主体すべてが13人以下・中央値2人

被保険者数を法人単位で照合したところ、退職代行を主力として運営する17主体はすべて13人以下で、中央値は2人でした。10人を超えたのは1主体のみです。

創業2004年で業界最古参にあたる事業者は、公称で累計6万8千人以上を支援したとしていますが、被保険者は1人でした。なおこの数字は従業員数そのものではありません。役員も算入される一方、加入要件を満たさない短時間勤務者や業務委託は含まれません(詳細は調査概要をご覧ください)。

ただし、被保険者数が最多の1社は1年前まで47人だった

この13人を「業界の上限」と読むことはできません。この1社の被保険者数を月次でさかのぼると、2023年12月の10人から増え続け、2025年8月には47人に達しています。数字が反転するのは2026年2月の逮捕・起訴の翌月からで、毎月7人前後ずつ減っていきました。同社は2026年4月に経営体制を改めて営業を再開していますが、その後も13人で止まっています。

少なくとも1社は47人まで組織を広げており、「この業界は人を増やさない」とは言えません。今回の分布は、その1社が事件を経て縮んだ後の姿を含んだ、一時点のスナップショットです。

この事件については、2026年8月28日に東京地裁が同社の前社長らに執行猶予付きの有罪判決を言い渡し、法人には罰金200万円を科しています。紹介を受けた弁護士側では、一方が6月に有罪判決(控訴中)、もう一方は10月7日の判決を待つ状況です。

なお、この事件の当事者である運営会社が、本調査で被保険者数が最多であった1社です。

有名サービスでも、行政データから追えないケースがある

今回の調査には、対象にすら入らない主体がありました。比較サイトで上位に並ぶ複数の有名サービスは合同労働組合が運営していますが、これらについて国税庁の法人番号公表サイトで公表された法人番号を確認できませんでした

ただし「法人番号を持たない」とまでは言えません。法人番号は設立登記法人だけでなく、税法上の届出を提出する人格のない社団等にも指定されます。そして人格のない社団等の場合、商号・所在地・法人番号の基本3情報は、代表者等が公表に同意したときにだけ公表サイトに載ります。同意がなければ、番号を持っていてもサイトには現れません。

いずれにせよ、公表された法人番号をキーに社会保険や決算公告へ接続する方法では追うことができません。同じ組合型でも、公表された法人番号を持ち数字を引ける組合はあり、辿れる主体と辿れない主体が混在しています。

つまり本調査が描いたのは、行政データ上で観測できる範囲の輪郭です。設立年では、設立日が判明した14主体のうち13主体が10年以内、5主体は5年以内でした。所在地は8つの都府県にまたがっています。

分析

利用は広がっているのに、提供側の輪郭は掴みにくい ── これが今回の調査で見えた姿です。行政データ上で観測できた17主体は、いずれも13人以下でした。

ただしその最多の1社が1年前には47人だったことから、この小ささは業界の構造的な上限ではなく、事件を経た現在地を含んだ数字だと分かります。そして、比較サイト上位に並ぶ有名サービスの一部は、そもそも公表された法人番号から辿れず、この観測の外側にあります。

どこまでが見えて、どこから見えなくなるのか。その境界も含めて示すことが、本調査の目的です。

調査概要

調査主体

Compalyze(株式会社Compalyze)調査対象退職代行を主力として現に運営している17主体。複数の比較サイトのランキングに共通して掲載されるサービスを候補とし、各社公式サイトの運営者表記・特定商取引法に基づく表記から現在の運営法人を確認できたものに限定。退職代行が事業の一部にすぎない会社は対象外

集計期間

被保険者数は2026年8月4日時点(推移は2023年12月〜2026年8月の月次)。プレスリリースは2025年10月22日〜2026年8月26日配信分

データ

健康保険・厚生年金の被保険者数、官報に掲載された決算公告、履歴事項全部証明書、国税庁法人番号公表サイト、各社公式サイト、プレスリリース配信各社。事業者数・運営形態の内訳は帝国データバンク「主要『退職代行サービス』動向調査」(2025年10月24日)、企業側の利用実態は東京商工リサーチ(2026年3〜4月調査)による

方法

サービス名から現在の運営法人を特定し、公表された法人番号を介して各データを突き合わせた。立ち上げ元と現在の運営法人が異なるサービスは、現在の運営法人を採用

留意点

被保険者数は従業員数そのものではありません。役員も算入される一方、加入要件を満たさない短時間勤務者や業務委託は含まれません。短時間労働者でも、所定労働時間・日数が通常の労働者の4分の3以上であれば企業規模を問わず対象となり、被保険者51人以上の事業所では週20時間以上・月額8.8万円以上などの要件を満たせば対象となります。弁護士法人でも、社員弁護士等が厚生年金の対象になる場合があります。/業界全体は少なくとも52法人(帝国データバンク調べ)あり、今回の17主体はその一部です。母集団は「退職代行を主力とする主体」であり、この線引きを外して現在の運営法人を機械的に採ると、被保険者1,066人の会社なども含まれ分布は変わります。したがって本調査が示すのは「退職代行を主力とするプレイヤーは小さい」であって「運営会社はすべて小さい」ではありません。/合同労働組合が運営する主要サービスは公表された法人番号を確認できず対象にできていません。/官報の決算公告は「確認できた範囲」であり、公告義務の履行率を示すものではありません

■ 「Compalyze」について

Compalyzeは、国税庁・官報・登記・特許庁・EDINETなど公的機関に散らばる企業データを継続的に収集し、法人番号を軸に名寄せ・構造化した企業情報データベースです。約580万社を横断参照でき、人にはWeb検索で、AIにはMCP・APIで提供しています。

サービスサイト:https://compalyze.co.jp

更新履歴:https://compalyze.co.jp/changelog

■ 会社概要

会社名:株式会社Compalyze(カンパライズ)

代表取締役:鈴木 隆士

所在地:滋賀県草津市西大路町2-2 草津BASE 9

事業内容:企業情報データベース「Compalyze」の開発・運営

URL:https://compalyze.co.jp

■ 本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先

株式会社Compalyze 広報担当

E-mail:support@compalyze.jp

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会社概要

株式会社Compalyze

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URL
https://www.compalyze.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
滋賀県草津市西大路町 2番2号草津-BASE-9
電話番号
-
代表者名
鈴木隆士
上場
未上場
資本金
-
設立
2025年05月