栗林商船、ALGO ARTIS の海運業界向け計画DXソリューションを導入・運用開始　“紙とExcelの延長”から始める配船管理DX

栗林商船株式会社

2025年12月16日 09時00分

栗林商船株式会社（代表取締役社長：栗林宏𠮷、本社：東京都千代田区、以下「栗林商船」）は、株式会社 ALGO ARTIS（代表取締役社長：永田健太郎、本社：東京都千代田区、以下「ALGO ARTIS」）の海運業界向け配船計画DXソリューションを導入し、2025年12月より実務運用を開始しました。本ソリューションは、費用・作業負荷の双方を抑えて導入できる“スモールスタート型DX”としてALGO ARTISが新たに開発したもので、当社がその第一弾の導入企業となりました。長年現場で活用されてきたExcelベースの管理手法をそのまま活かしながら、配船・営業・採算管理を一元化し、直感的に操作できるオリジナルUIを短期間で構築しました。

背景・課題

情報の散在による判断スピードの低下

営業管理・配船指示・採算管理に関わるExcelが複雑化し、情報集約に時間を要していた。リアルタイムに情報を共有できる環境が求められていた。
属人化した配船業務の可視化と教育負荷の削減

配船計画が担当者の経験に依存しやすく、引き継ぎや新人育成に負荷がかかっていた。判断プロセスを可視化し、理解促進と業務負荷の軽減を図る必要があった。
既存システムが業務にフィットしない

一般的な配船管理システムは外航向けの仕様が中心で、小型在来船を扱う栗林商船の実務に合う仕組みが見つかりにくい状況にあった。費用や期間の負担を抑えつつ、現場に適したソリューションが求められていた。

ソリューションの特長・導入効果

既存Excelを活かしたスピーディな導入

○　現場で使用していたExcel構造をそのまま取り込み、1〜3ヶ月の短期間で業務に即したUIを構築

○　現場の運用を大きく変えず、低コストで導入可能

＜効果＞

●　導入コスト（人的・費用）を抑制

●　利用者がExcelの延長で操作でき、習熟が早い
営業・配船・採算をつなぐ一元管理の実現

○　これまで複数のExcelに分散していた情報を統合
　　（配船表、貨物予定一覧、動静連絡表、採算管理表、燃料消費実績表など）

＜効果＞

●　転記・照合作業の削減による業務負荷の軽減

●　情報共有が容易となり、引き継ぎや教育の効率が向上

●　業務プロセスの標準化につながり、属人化を解消
指標をリアルタイムに可視化

○　売上・粗利・稼働率など主要指標を即時把握

○　計画段階で業績インパクトをシミュレーション可能

＜効果＞

●　現場〜経営まで同じデータに基づいた迅速な意思決定が可能

●　現場の報告資料作成負荷が軽減し、経営の判断精度も向上

代表者コメント

栗林商船株式会社　専務取締役　栗林広行（DX推進室管掌）

「小型不定期船事業部門における配船計画は事業の根幹を担う重要な業務ですが、お客様のオーダーや同業者との調整により、状況は常に変動します。その変化をチーム全体で瞬時に、視覚的に共有することで、意思決定のスピード向上とお客様へのレスポンス強化を目指し、本ソリューションを導入しました。

　ALGO ARTIS 様は打ち合わせの中で配船業務への理解を深めながら、高い技術力に基づくスピーディかつ柔軟な対応で最適なUIを共に作り上げてくれました。今後は船陸通信システムや請求業務との連携も検討し、計画から請求まで一気通貫で管理できる体制を目指してまいります。」

株式会社 ALGO ARTIS　代表取締役社長 / CEO　永田健太郎様

「既存のExcelを活かすスモールスタート型DXは、現場のリアリティに即した、無理のない変革アプローチだと考えています。これまで手掛けてきた計画業務の高度化で培った知見や技術も活かしながら、今回、栗林商船様との密な共創を通じて、短期間で実業務に適用するところまでご一緒できました。本取り組みは、海運業におけるDXの新たなモデルケースとなり得るものであり、大きな意義を感じています。

　今後も“計画”のプロフェッショナルとして、現場課題に寄り添うアプローチを大切にしながら、価値あるソリューションを提供してまいります。」