メルク、パーキンソン病に対する遺伝子治療医薬品の製造促進に向け、遺伝子治療研究所と基本合意書を締結
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メルクのSf-RVN® Insect Cell Lineが、臨床段階における遺伝子治療医薬品の製造プラットフォームとして初めて採用された事例のひとつ
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強固で安全なウイルスベクターの製造をメルクがサポート
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新しい治療薬をより早く市場に投入することを目指して協働
2024年7月24日、東京 -世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業であるMerck(以下メルク)は、株式会社遺伝子治療研究所(以下、GTRI)と、パーキンソン病に対する遺伝子治療医薬品の製造促進に関する基本合意書を締結しました。GTRIは、ウイルスベクターの一種であるアデノ随伴ウイルス(AAV)を介した遺伝子治療に特化した臨床段階のバイオテクノロジー企業です。メルクは、Sf-RVN® Insect Cell Line*を使用して、GTRIがGMP(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)を満たす環境で、ウイルスベクター遺伝子治療医薬品を製造するためのプロセス開発と製造をサポートします。
*バイオプロセスの安全性プロファイルを向上するラブドウイルス陰性細胞株(遺伝子治療用AAVの製造に使用するラブドウイルス陰性の昆虫細胞株)
基本合意書の一環として、メルクはGTRIと連携して製造をスケールアップするための強固なAAV生産プラットフォームを構築します。これには、ウイルスベクターを用いた遺伝子治療開発に向けた、メルクの細胞株とプラットフォーム技術の使用も含まれます。さらに、メルクは東京にあるM Lab™ コラボレーションセンターにおいて、GTRIにプロセス開発のための技術サポート、トレーニング、プロセス最適化を提供します。
メルク株式会社の執行役員プロセスソリューションズ事業本部長である波多野功は次のように述べています。「日本では、病気と闘い、病気を治す新しい治療法を開発するために、遺伝子治療医薬品の臨床試験が行われています。メルクは幅広い製品とサービスポートフォリオを提供し、GTRIが推進するウイルスベクターを用いた遺伝子治療のプロセス開発と製造の迅速化をサポートします。この度の基本合意書の締結により、多くの患者さんを治癒困難な疾患から救うことにつながると信じています」
GTRIのCEOである浅井克仁氏は次のように述べています。「当社は2014年の設立以来、パーキンソン病と筋萎縮性側索硬化症(ALS)を中心に、有効な治療法が確立されていない難治性疾患に対する独自の遺伝子治療技術の導入に取り組んできました。私たちが直面している最大の課題は、患者さんへのDNA導入に使用されるウイルスベクターの強固で安全な製造体制の確立、特に大規模製造にスケールアップするためのプロセス開発です。ウイルスベクターの製造は、一般的な抗体医薬品と比較して数十倍の規模と複雑さが要求されます。メルクとのコラボレーションにより、プロセスを最適化し、治療薬をより早く市場に投入できるよう貢献したいと思います」
遺伝子治療研究所(GTRI)について
株式会社遺伝子治療研究所は、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた遺伝子治療を専門とするバイオベンチャー企業です。2014年の設立以来、遺伝子治療の普及を目指し、基礎研究から臨床研究まで最短距離で革新的な研究を実用化することを目指しています。
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、エレクトロニクスの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。約63,000人の従業員が、人々の暮らしをより良くすることを目標に、より楽しく持続可能な生活の方法を生み出すことに力を注いでいます。ゲノム編集技術を進展させることから治療が困難を極める疾患に独自の治療法を発見すること、また 各種デバイスのスマート化まで、メルクはあらゆる分野に取り組んでいます。2023年には65カ国で210億ユーロの売上高を計上しました。
メルクのテクノロジーと科学の進歩において鍵となるのは、サイエンスへのあくなき探求心と企業家精神です。それはメルクが 1668年の創業以来、成長を続けてきた理由でもあります。創業家が今でも、上場企業であるメルクの株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国では、ヘルスケア事業ではEMDセローノ、ライフサイエンス事業ではミリポアシグマ、エレクトロニクス事業ではEMDエレクトロニクスとして事業を行っています。
メルク株式会社について
メルク株式会社はメルクの日本法人として1968年に設立されました。基礎研究や医薬品製造、創薬などライフサイエンスに関わる製品・サービスを展開しています。メルク株式会社は、ライフサイエンス・ビジネスおよびメルクの管理部門を担っています。メルク株式会社の詳細については https://www.merckgroup.com/jp-ja をご覧ください。
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