平将明 元デジタル大臣「PTを作ると、ほぼ国の政策になる」——T4IS2026で『AIオンチェーン金融構想PT』連休明け提言と日本版Project Glasswingを解説

〜「AIは銀行口座を持てないので、じゃあステーブルコイン」——日本版『Project Glasswing』が片山さつき財務大臣のもと前週始動、AI×ロボティクス1兆円構想も明言〜

ソーシャス

本リリースのポイント

  • 「私がPTを作ると、ほぼ国の政策になる」——2022年Web3/ブロックチェーンPT、2023年生成AI PT、2024年サイバーセキュリティ/フュージョンエネルギーPT、2026年AIオンチェーン金融構想PTと、自民党内で連続的にテクノロジー政策PTを立ち上げてきた実績を提示

  • 「日本版Project Glasswing」が先週金曜にキックオフ——金融庁主導、片山さつき財務大臣のもと、日本銀行・東京証券取引所・3メガバンクを招集。米国財務長官ベッセント氏が立ち上げた米Project Glasswingの日本版として、Anthropicの脅威レポートを踏まえた金融分野の能動的サイバー防衛に着手

  • 拡大版グラスウィングは国家サイバー統括室(NCO)をヘッドに、AISI・METI・MLIT等の所管省庁と海外フロンティアモデル各社(Anthropic/OpenAI/Google/Microsoft)が連携——電力・ガス・通信・交通などの重要インフラまで対象を拡張

  • 「AIは銀行口座を持てないので、じゃあステーブルコイン」——AIオンチェーン金融構想PT座長代行として、エージェンティックAI時代の金融インフラを示唆。連休明けに政策提言公表予定(座長:木原誠二氏、事務局長:村井英樹氏/両名とも財務省出身)

  • AI×ロボティクスに官民1兆円規模投資、フィジカルAIファンデーションモデル構築を明言——直近のAIホワイトペーパー要旨にも反映。エージェンティックAI、バーティカルAI、AI for Education、AI for Defenseまで網羅

  • AI Safety Institute(AISI)はアジア初、当時の高市早苗大臣(現総理大臣)のもとで設置——自民党PTからの提言を起点に2年前に発足

  • 「いま政治的に最も安定しているG7の国は我が国」——AI関連投資・人材の集積を呼びかけ

講演の背景

ソーシャス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:尹世羅)は、2026年4月26日(日)、東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井カンファレンスにて開催した SusHi Tech Tokyo 2026 公式パートナーイベント・招待制エグゼクティブサミット「Tech for Impact Summit 2026」(以下、T4IS2026)のメインステージにて、平将明(たいら まさあき)衆議院議員より特別講演をいただきました。

平議員は、元デジタル大臣・元サイバー安全保障担当大臣を歴任し、現在は自由民主党国家サイバーセキュリティ戦略本部長、デジタル社会推進本部長代行、AI・Web3 政務調査会委員長、次世代AIオンチェーン金融構想プロジェクトチーム(PT)座長代行を務める、わが国のテクノロジー政策の中心人物です。

本サミットには、河野太郎 元デジタル大臣、堀義人氏(GLOBIS 創業者)、ヤット・シウ氏(Animoca Brands 共同創業者)、キャシー松井氏(MPower Partners ゼネラルパートナー)など、日米欧の政策・産業リーダーが登壇しました。

1. 政策には「カレンダー」がある——5月末の自民党成長戦略、6月の骨太方針

平議員は冒頭、投資家・スタートアップ関係者が多く来場する会場に向け、日本国政府の政策決定プロセスには「カレンダー」があり、そこを早期にキャッチすることが投資判断・事業判断において死活的に重要であると指摘しました。

「政策も1年のカレンダーがあって、2月3月は政策のそのアイデアを仕込む時期なんですね。それから政策を各分野各部署が大体ですね、もう今頃には大体まとまってきます。ゴールデンウィーク前4月の下旬ぐらいに政策がまとまってきて、この各分野の政策が与党である自由民主党の成長戦略に入ってくる」

「5月のだいたい末ぐらいに自民党の政策ができます。なので今発表になっているですね、各プロジェクトチームとか自民党のワーキングチームとかの政策が今出ていますので、これをキャッチするのがすごい大事」

「今出ているこの政策ホワイトペーパーは、かなりの確率で自民党の成長戦略になり、その自民党の成長戦略がその2、3週間後に日本国政府から成長戦略や骨太方針という形で出てくる」

つまり、政府の成長戦略・骨太方針が公表される6月時点では既に「みんなが読める情報」になっており、4月下旬〜5月の段階で自民党各PTから出てくる提言・ホワイトペーパーに注目することが、投資家・スタートアップにとって本質的優位性を生む——というのが平議員のメッセージです。

2. 自民党テクノロジーPTの連続的立ち上げ——4年で4分野

「自民党の中に新しいテクノロジーのプロジェクトチーム、政策を作るプロジェクトチームを毎年作ってきました」

平議員が座長または座長代行として自民党内で立ち上げてきた主要PTは以下のとおりです(講演で言及された順)。

  • 2022年: Web3/ブロックチェーンPT——「4年前まさに今この前のセッションで議論になった」(注:直前のメインステージ・パネル「Japan Strikes Back: Web3」でも議論された分野)

  • 2023年: 生成AI PT——「数次にわたって何回にも毎年ホワイトペーパーを出して政策を実現してきました」

  • 2024年: サイバーセキュリティPT、フュージョンエネルギーPT

  • 2025年: 「去年は私 閣僚やっていたので さすがにPT作りませんでしたけども」(注:石破内閣でデジタル大臣・サイバー安全保障担当大臣を歴任)

  • 2026年(本年): AIオンチェーン金融構想PT

「私がPTを作ると、ほぼ国の政策になるということなんです。なので その政策の議論の過程もですね、例えばAIのプロジェクトチームは どういう識者を呼んでヒアリングをしているか、どういう資料をベースに議論をしているかというのも公開をしていますので ぜひ注目をしていただきたい」

3. サイバーセキュリティ——日本版『Project Glasswing』が前週始動

平議員が「いま一番の関心地」と位置づけたのは、サイバーセキュリティです。きっかけはAnthropicが公表した脅威レポート(生成AIを悪用したサイバー攻撃事例に関する報告)であり、米国ではベッセント財務長官がテック企業と金融機関のトップを集めた『Project Glasswing』(プロジェクト・グラスウィング)の立ち上げが報道されているとした上で、日本でも対応を加速していると述べました。

「これも10日ぐらい前からずっと取り組んでいて、まず何をやるかというと、うちも金融分野から先に対応をしようと思っています。米国のプロジェクトグラスウィングと同じような流れで、金融庁をヘッドに日本版のプロジェクトグラスウィングを立ち上げる」

「それをリードするのは片山さつき財務大臣ということでそういう提案を官房長官や自民党の政調会長、政策の責任者でも共有をしながら、これが先週金曜日にキックオフをしたと思います」

「片山財務大臣が日本銀行、東京証券取引所、あとは日本のビッグ3のメガバンクを呼んで、その後記者会見で日本版プロジェクトグラスウィングを立ち上げましたという発表もあったところであります」

平議員は米国との違いとして「日本はやっぱり金融庁が音頭を取らないとなかなか進んでいかない」と指摘しつつ、金融庁単独ではAIに関する最先端の知見が不足しているため、座組み設計が鍵だと述べました。

※編集部注:日米Project Glasswingに関する記述は、平議員が登壇時点で参照していた報道に基づくものです。最新の公式発表・所管省庁の運用詳細については、内閣官房・金融庁・関係機関の発表をご確認ください。

4. 拡大版グラスウィング——NCO・AISIに重要インフラ各省庁、海外フロンティアモデル各社を統合

平議員は、金融分野で始まった日本版Project Glasswingについて、自身が昨年サイバー安全保障担当大臣として設立した国家サイバー統括室(NCO:National Cybersecurity Office)と、AI Safety Institute(AISI)を結節点にして、より広範な「拡大版」を構想していると明らかにしました。

「アジアで初めてAISIを作った国は日本であります。あの始動は早かったと思います。それも自民党のプロジェクトチームからの提案であり、これができた時の担当大臣は高市大臣でありました。今の総理大臣であります」

このNCO+AISIの連携体制のもと、金融庁が金融機関と連携、さらにBig Tech(巨大テック企業)として Anthropic、Google、OpenAI、もしかしたらMicrosoft の参加可能性、加えて日本のサイバーセキュリティ各社の参加で「まず金融から対応を始める」というのが第一段階の構造です。

そして拡大版では、重要インフラ・基幹インフラ(電力・ガス・通信・交通など)を対象とし、NCOをヘッドに、AISIに加えて電力では経済産業省(METI)、交通では国土交通省(MLIT)など、所管省庁が連携する設計を提示しました。

「日本のサイバーセキュリティ会社の皆さんにも参加をしてもらって、国を上げて、まずは脆弱性の診断をし、パッチを当てると優先順位をつけてやっていく」

5. AIオンチェーン金融構想PT——「AIは銀行口座を持てないので、じゃあステーブルコイン」

平議員が「2番目の関心事項」とした金融分野。Web3 PTで税制改正、生成AI PTで包括政策を進めてきた経験に加え、昨年(2025年)の世界経済フォーラム(ダボス会議)で得た確信が、AIオンチェーン金融構想PTの原点だと語りました。

「昨年のダボス会議に出席をする機会があって、私はAIのセッションで話をさせていただきましたが、その時にやっぱり皆さんと議論をして確信をしたのは、AIとブロックチェーンがものすごい相性がいいっていうことですね」

「AIもAIエージェントの世界に入っていくと、さっき渡邉創太さんが言っていたけど、AIは銀行口座を持てないので、じゃあステーブルコインですね」(注:「渡邉創太さん」は同日メインステージのパネルセッション『Japan Strikes Back: Web3』に登壇した Astar Network 創業者・Sota Watanabe 氏を指す)

「今まではブロックチェーンの政策とAIの政策というのは、実はパラレルで別々にやってきたんだけど、去年の1年前にガチッとこれが結びついてですね、で一番アウトカム成果が出る付加価値が作れるのは金融だということに確信したんですね。腑に落ちたって言うんですね。英語でなんていうか分かりませんけど、腑に落ちたということですね」

PTの体制は、平議員自身ではなく 木原誠二氏(座長/元財務省)と村井英樹氏(事務局長/元財務省) の2人が運営。連休明けに政策提言が公表される見込みで、必要な法改正と、法改正に拠らない調整の両面でクリアに整理されると述べました。

「規制に対する罰則も厳しいです。なのでここはですね、どういう世界が来るのか、オンチェーン金融というのはどういう世界が実現されるのか、そのビジョンを解像度高く示す必要があると思っています。なので このタイミングで、オンチェーンという言葉をわざわざ使って、与党である自民党がプロジェクトチームを立ち上げたですね 意味は大きい」

6. AIホワイトペーパー要旨——AI×ロボティクス官民1兆円、エージェンティックAI、バーティカルAI

平議員は、講演の前週(木曜日または金曜日)にAIホワイトペーパー(案)を公表したことを明らかにし、自身のウェブサイトおよび塩崎彰久氏のウェブサイトで読めると案内しました。自民党手続きは継続中ながら「ほぼこの内容で国家の政策になる」と述べ、英語版も公表予定とのことです。

ホワイトペーパーで取り上げられている主要論点:

  • エージェンティックAI/AIエージェント——「AIが自律的に動く世界」に合わせた政策設計

  • AI×ロボティクス——「官民を挙げて1兆円ぐらいの予算を投入しながら、日本でロボティクス、フィジカルAIのファンデーションモデルを作っていきたい」

  • バーティカルAI——「ネットには載っていない情報を日本企業はたくさん持っています。そういったものを活用して、いわゆる専門性の高いバーティカルAI、こういったものをしっかり応援をしていきたい」

  • AI for Education、AI for Defense ほか諸領域を網羅

  • 初版時点の論点(GPU確保、英日のハルシネーション問題)からアップデート

7. 締め——「世界一AIフレンドリーな国」と「政治的に最も安定したG7」のメッセージ

「AIが学習しやすくて、実装しやすい国、世界一AIフレンドリーな国を目指すというのが、私が3年前から言っている国家のビジョンであります。今後多少の法規制やいわゆるプリンシプルベースのコードのようなものの改正などがありますが、この国家戦略は堅持をしていきたい」

「ぜひ日本に、AI関連投資も人材も集まっていますし、今 政治的に一番安定をしているG7の国は我が国でありますので、ぜひ日本に投資も人材も集めていただければと思います」

平将明氏 プロフィール

衆議院議員。前デジタル大臣、初代サイバー安全保障担当大臣、前デジタル行財政改革担当大臣、前行政改革担当大臣、前国家公務員制度担当大臣、前内閣府特命担当大臣(規制改革)、前内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)。現在、自由民主党国家サイバーセキュリティ戦略本部長、デジタル社会推進本部本部長代行、AI・web3小委員会委員長、次世代AI・オンチェーン金融構想PT座長代行、東京都支部連合会政調会長を務める。早稲田大学法学部卒業。大田青果市場仲卸三代目。元東京青年会議所理事長。

Web3、生成AI、サイバーセキュリティ、フュージョンエネルギーなど、新興テクノロジー領域で連続的にプロジェクトチームを立ち上げ、政策提言として国の成長戦略・骨太方針に反映させてきた、わが国の「テクノロジー政策の番人」。サイバー安全保障担当大臣在任中に国家サイバー統括室(NCO)を設置。

ハイライト映像

平将明氏 特別講演の全編は、Tech for Impact Summit 公式 YouTube チャンネルにて公開しています。

メディア取材のお問い合わせ

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公式ウェブサイト: https://tech4impactsummit.com

運営会社: https://socious.io

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ソーシャス株式会社

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業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区日本橋3丁目2番14号1階
電話番号
070-7490-6558
代表者名
尹世羅
上場
未上場
資本金
300万円
設立
2021年07月