renue、図面SaaS「Drawing Agent」を機能アップデート AIエージェントによる読図ツール選択と2D図面の自動生成基盤を実装

推論とツール選択でAIエージェントが図面を読み解く構成を導入しました。フリー図面が少ない領域でも、最小限の設計情報から2D図面を自動生成できる基盤を整えています。

株式会社renue

株式会社renue(本社:東京都港区、代表:山本悠介)は、2D図面画像をアップロードするだけで3Dモデルが自動生成される図面SaaS「Drawing Agent」の機能アップデートを実施しました。従来の処理に加え、AIエージェントが必要なツールを選んで読図を進める仕組みを導入しました。社内で開発した読図処理に、Rhinocerosなどの3Dモデリングソフトウェアの機能を加えてツール化し、図面ごとにエージェントが組合せて呼び出します。あわせて、フリー図面が少ない領域でも図面を起点にした設計・3D化を進められるよう、最小限の設計情報から2D図面を自動生成する基盤を整備しました。


エグゼクティブサマリー

今回の機能アップデートでは、Drawing Agentの読図処理にAIエージェントによるツール選択の仕組みを追加しました。読図・形状抽出・3D化に必要な処理をひとつずつツール化し、入力図面に応じてエージェントが呼び出し順序を判断します。スクリプトを書換えずに、新しい図面パターンへ対応できる構成です。

あわせて、3Dモデリングソフトウェア機能のツール化、2D図面の自動生成基盤、ユーザーフィードバック対応・インタラクティブ編集UI・自己改善ループといった複数の機能拡張を進めます。柔軟性の不足や、図面データの確保といった従来の制約を、一つずつ解消していく機能アップデートです。


renueの図面SaaS「Drawing Agent」とは

弊社は、2D図面画像をアップロードするだけで3Dモデルが自動生成される図面SaaS「Drawing Agent」を提供しています。

サービス詳細はこちら

CADソフトウェアの操作スキルがなくても、設計者自身が数分で2D図面を3Dデータ化できます。従来、CADオペレーターが数時間かけていた変換作業を、ファイルのアップロードだけで完結する体験に変えます。直近では「Drawing Agent」に部品情報の事前参照機能を追加しています。

直近では「Drawing Agent」にGPT-image-2を活用した「図面クリーンアップ」機能を実装しました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000091210.html


対象領域の前提

製造業・建設業の図面読取と数量拾いの自動化に向けて、AI-OCRや画像認識を組合せる手法が広く検討されています。一方、現場で扱う図面は線種・凡例・記号が企業ごとに異なり、固定的なルール処理では対応範囲が限られます。図面1枚ごとにチューニングが必要となる構造が、自動化の壁となっています。

製造業・建設業の現場では、CADネイティブPDF、スキャンPDF、紙図面が混在しています。図面読取の自動化を進める上では、表記の多様性に加え、領域によって扱う形状の特性も異なります。曲面を多用する製品図面のように、読み手の経験で補ってきた領域では、画像から直接3D化する難度が他業界よりも高くなっています。

大規模言語モデルのツール呼び出し精度は、実務適用に耐える水準まで向上しています。複数ステップの推論と外部ツール呼び出しの組合せで、人間の読図プロセスに近い処理を組める環境が整っています。renueはこの変化を受け、Drawing Agentの機能アップデートを進めています。


目標

今回のアップデートにあわせて、ユーザーからのフィードバック取込・インタラクティブな編集機能・自己改善ループの実装を進めます。

ユーザーからのフィードバックにも対応

読取結果や3D化結果に対するユーザーの修正・指摘を、エージェントの判断材料として取込む仕組みを整えます。修正内容を案件単位で記録し、次回以降の処理に反映します。図面ごとの個別チューニングを担当者が手作業で行う必要がなく、現場の運用に沿って製品が育つ構成を目指します。

インタラクティブな境界・矢印編集UI

読図エージェントが検出した外形境界や方向矢印を、ユーザーがUI上でその場で修正できる編集機能を整備していきます。判断難度の高い工程はユーザーが手早く介入できる構成とし、完全自動化と現場で使える処理時間の両立を狙います。修正結果が下流の3D化処理に反映される設計を整え、修正履歴を自己改善ループの学習データとしても活用していく方針です。

自己改善ループ

蓄積された修正履歴と処理結果を、エージェントの判断ロジックおよびツール群の改善に還元する自己改善ループを構築します。運用で得られたデータが、対応図面パターンの拡張と読取精度の向上に直接結び付く流れを整えます。手動でのアップデートに依存せず、運用とともに精度が向上する製品形態へ進化させる狙いです。


課題

表記法・凡例の企業差が自動化を律速する

製造業・建設業の図面は、線種・凡例・記号が企業ごと・現場ごとに異なります。同じ部材でも表記法が統一されておらず、固定的なルール処理では対応範囲を広げにくい構造です。図面1枚ごとにチューニングが必要となる構造が、自動化の壁となります。

曲面・意匠領域の3D化難度

曲面を多用する製品図面は、補助線・断面・展開図の組合せで形状を表現します。読取難度が高く、画像から直接3D化する成立率は他業界よりも低くなります。熟練の設計者が暗黙的に補っている情報量が多く、自動化の最後の壁となっています。

完全自動化と処理時間の両立

推論を多段に重ねるエージェント構成では、すべての判断を自動化すると処理時間が膨らみます。実運用の速度要件を満たすため、一部の工程はユーザーが手動で選択する運用としています。完全自動化と、現場で使える実用速度の両立は継続的な検討事項です。


ソリューション・やったこと

エージェント型アーキテクチャの導入

Drawing Agentの読図処理に、Claude Opus 4.6を中核としたAIエージェントとClaude Agent SDKによるツール選択の仕組みを追加しました。輪郭抽出・補助線分離・寸法読取・断面解釈・部品分割など、読図プロセスを構成する処理をひとつずつツール化し、エージェントが入力図面の特性に応じて呼び出し順序を選択します。確度が必要な工程はツール内部で従来手法を活用し、判断が必要な工程はエージェントの推論に委ねる役割分担で、スクリプトを書換えずに新しい図面パターンへ対応できる構成です。PDFからのベクターデータ抽出とラスター画像化の両方をツールとして備えており、CADネイティブPDFからスキャン・紙図面まで同一パイプラインで扱えます。

3Dモデリングソフトウェアのツール化

Rhinocerosをはじめとする3Dモデリングソフトウェアが備える曲面処理・パーツ分割・寸法計測などの機能を、Drawing Agentから呼び出せるツールとして組み込みました。出力フォーマットは、Rhinoceros連携の.3dm/.STEP/.dxfに加え、Webブラウザ上で即時プレビューできるGLB/STLにも対応しています。出力後に手動で行っていた調整工程の多くを、エージェントが自律的に処理できるようになります。

2D図面の自動生成基盤

設計に最低限必要な情報を整理し、その情報のみから2D図面を自動生成する基盤を構築しました。フリー図面の流通量が少ない領域でも、図面を起点にした設計・3D化をDrawing Agent単独で進められる体制が整います。生成された図面は、エージェント本体の対応範囲拡大の検証用データとしても並行活用できます。


効果

対応図面パターンの拡張速度

エージェント型アーキテクチャの導入により、新しい図面パターンへの対応をスクリプト書換えなしで進められる構成となりました。ツール群の追加と、エージェントの判断ロジックの調整で対応範囲を広げます。業界・企業ごとの表記差を、運用しながら吸収する構成へ移行します。新業界への展開時に発生していた初期チューニングの工数が、大きく圧縮できる見込みです。

3Dモデリング工程の自動化範囲拡大

Rhinocerosの曲面処理・パーツ分割機能をエージェントから呼び出すことで、専門CADと同等の処理を組合せられます。出力後に手動で行っていた調整工程の多くを、エージェントが自律的に処理します。補助線分離・寸法読取はツール単位で再利用でき、結果のばらつきを抑えられます。同一図面に対する処理ログを保存することで、品質管理と手戻り対応も容易になります。

図面生成基盤の内製化

自社で2D図面を生成できる基盤により、フリー図面が入手しづらい領域でも、設計から3D化までの工程をDrawing Agent単独で完結できます。市販データの購入や図面探索に依存していた工程を、自社で完結する構成へ移行します。多様な表記法・形状パターンを必要なタイミングで揃えられるため、エージェント本体の対応範囲拡大の検証にも活用できます。最小情報設計のフレームは、設計受託案件の要件整理にも転用できます。

運用とともに育つ製品

ユーザーから受け取った修正履歴をエージェントの判断材料として活用することで、運用とともに対応範囲と精度が広がる構成となります。手動でのアップデートに依存しない自己改善ループにより、現場の運用に沿って製品が育つ設計です。


今後の展望

エージェントが利用できるツール群の拡充と、判断ロジックの精度向上を継続します。新しい業界・新しい表記法への対応を、運用しながら吸収できる構成へと育てていきます。スクリプト書換えに依存しない構成の利点を活かし、これまでよりも短い周期で対応範囲を広げる体制を整えていきます。

2D図面の自動生成基盤も並行して整備していきます。Drawing Agent本体の対応範囲拡大と、図面生成基盤の両輪で、製品の適用領域を広げる計画です。生成モデル側の進化も継続的に取り込み、前処理や読図の精度をさらに引き上げます。

中期的には、Drawing Agentを設計支援から積算・3D化まで一気通貫で扱える基盤へ拡張します。「AIが現場で使われない」という課題に対し、エージェント型構成の柔軟性と、現場で蓄積される判断ノウハウの両輪で応えていきます。renueは社内業務でもAI活用を進めており、現場で得た知見を製品に反映する体制を取っています。


会社概要

会社名:株式会社renue

所在地:〒105-7105 東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター 5階

代表者:山本悠介

事業内容:AIコンサルティング業

URL:https://renue.co.jp/


本件に関するお問い合わせ

メール:info@renue.co.jp

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会社概要

株式会社renue

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URL
https://renue.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター 5階
電話番号
03-4500-7154
代表者名
山本悠介
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2021年03月