世田谷区の施設でモバイル無料充電サービスの実証実験を開始

岩崎電気のIoT技術を応用した、施設・利用者・スポンサーをつなぐ新サービス

岩崎電気株式会社は、モバイル向け充電サービス「スグジュー／SUGUJU™」(以下、「スグジュー」)を開発しました。
実用化に向けて、東京都世田谷区(区長：保坂 展人)と実証実験に関する連携協定を締結し、2023年12月20日から2024年3月19日の間、区内2か所の施設に「無料充電スポット」を設置し、実証実験を行います。

「スグジュー」充電ステーションを設置して実証実験(北沢タウンホール1階ロビー内)

「スグジュー」は、岩崎電気が、新規事業領域の拡大、社会への新たな価値提供の実現に向けて新開発した、モバイル向け充電サービスです。

岩崎電気の展開するIoT電源制御システム「NetSWITCH®」(※1)とクラウド型統合システム「Link-SP®」(※2)の基盤技術を組合せて新開発しました。

スマートフォンなどの充電したいモバイル端末でQRコード®(※3)を読み取り、アクセスした15秒の動画広告を視聴することで、15分間無料で充電できます。

無料で充電したい「利用者」、空きスペースを有効活用したい「施設管理者」、効果的に広告を出したい「広告主」をシームレスにつなぐことを実現するサービス提案です。

今回の実証実験では、世田谷区内2か所の公共施設内に「無料充電スポット」を設置し、施設利用者の利便性の向上と地域経済の活性化を図る実証実験を実施します。

施設利用者の方々に実際に「スグジュー」を利用していただき、サービスの課題を明確にし、提供体制を整えることを目指しています。

• 実証実験場所

北沢タウンホール(北沢総合支所) 1階ロビー(東京都世田谷区北沢2-8-18)

烏山区民センター 1階ホワイエ(東京都世田谷区南烏山6-2-19)

充電ステーションは「スグジュー」のロゴが目印です

• 主な仕組み

「スグジュー」を使用する充電ステーション設置費用や電気料金、保守メンテンナンス費用は動画広告の広告料金から負担する仕組みです。

施設管理者は空きスペースの施設貸付料金収入を得ることができ、メンテナンス費用の負担は一切不要です。

また、直感的で分かりやすい使用方法により、利用者や施設管理者、広告主それぞれ双方向のメリットをいかせる新しいサービスです(※4)。

モバイル端末を手軽に短時間でより多くの容量を充電できるよう、充電ステーションには急速充電器と充電ケーブルを搭載しています。

1回の利用時間設定は15分ですが、動画広告を再び視聴することにより充電時間を延長できます。

運用提案として、「スグジュー」の動画広告を施設内で活用することで、施設利用者に合わせた情報提供や広告の情報発信ステーションとなり、さらに動画広告と広告主アカウントをリンクすることで、商品・サービスの購入、クーポン配信、地域情報やイベント情報の発信などさまざまな展開が可能です。

「スグジュー」は、基盤技術「Link-SP®」の機能も拡張できるため、施設予約管理や課金・決済、電源制御、管理者への通知、機器状態監視、充電スポットマップ、空き情報などさまざまな機能を付加することが可能です。

• 「スグジュー」の利用方法

2次元コードを読み取ると、15秒間広告が流れます。その後、15分間充電ができます。

この度の実証実験を通じて、「スグジュー」のプラットフォーム化を狙ったビジネスモデルを効果検証するとともに、クラウド型統合システム「Link-SP®」を活用した、更なる公共サービスの充実を目指して官民連携を強化してまいります。

また、BCP対策として災害時の電源無償解放制御や岩崎電気のEV車リユースバッテリーを付加(※5)することでの停電時対策や、屋内だけでなく屋外利用も可能な幅広い利用シーンを想定しています。

そして「スグジュー」は公共施設だけでなく、商業施設や空港、飲食店、カフェ、コンビニエンスストアなど、既に無料でコンセントサービスを展開している施設向けに「専用小型ユニット」も開発。

コンセント接続するだけで簡単に「スグジュー」サービスの導入を可能にします。

顧客に合わせた広告やスペース有効利用、利用者の利便性などのお互いのメリットを引き出すことができるため、施設利用率の向上と地域経済の活性化を図ることを期待しています。

今後、業界を問わず幅広く多くのパートナー企業との連携により、新しいサービスの事業展開を推進してまいります。

また「Link-SP®」の基盤技術は、利用者の予約と課金システム、施設管理者の運用管理をクラウド上で簡単に扱えるシステムの特長をいかし、施設管理での省力化やレンタルスペース、施設や機器の空き時間を活用するシェアリングサービス、利用者と管理者が施設運用の可視化による情報共有など、想定されるさまざまな幅広い分野に展開してまいります。

※1 クラウド型IoT電源制御システム「NetSWITCH®」技術

NetSWITCHはIoT機器をリアルタイムに無線で制御可能な基盤技術です。

「NetSWITCH®」は、NetCONNECT株式会社の登録商標です。

※2 クラウド型統合システム「Link-SP®」

Link-SP(リンク エスピー)はクラウドで電源制御をつなぐ、クラウド型統合システムです(特許出願中)。

(SP：Smart Power)

※3 「QRコード®」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

※4 今回の実証実験では、岩崎電気の商品の広告を試験的に配信します。

※5 「脱炭素社会の実現」に寄与するEV車の使用済み電池リユース事業、企業連携でさらに拡充へ

https://www.iwasaki.co.jp/NEWS/release/2022/ups.html

(2022年6月23日配信ニュースリリース)