ペットの終生飼養に関する各種支援サービス、 50歳以上の利用率、わずか6%に留まる
~ペットの終生飼養に関する調査~
アイペット損害保険株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:山村鉄平)では、50歳以上の犬猫飼育者534名を対象に、ペットの終生飼養に関するアンケート調査を実施しました。
動物医療の発展やペットへの健康意識の向上によって、ペットの平均寿命は年々延びている一方、ペット飼育者の高齢化もペットを取り巻く環境では見過ごせない課題となっています。ペットフード協会の調査によると、50代での犬および猫の飼育率が最も高く、次いで60代となっています。 ※
また、5年に一度改正が行われる動物愛護管理法(動愛法)では、前回、平成24年の改正時に、「終生飼養」について明文化され、終生大切に飼養する理念が法によって守られるようになりました。そこで、当社はこれから高齢期を迎える、またはすでに迎えている50歳以上の犬猫飼育者にペットの終生飼養に関する意識調査を実施しました。
※一般社団法人 ペットフード協会 平成27年(2015年)「全国犬猫飼育実態調査 全国犬猫飼育実態調査 結果」
調査結果のまとめ
自身に万一のことがあり、ペットの飼養が難しくなった場合に備えて、ペットの預け先を想定している人は66.9%おり、ペットの終生飼養に対して高い意識があることが分かりました。一方、想定している相談先・預け先として「家族や親族」(86.3%)が最も多く、セーフティネットの整備が行き届いていないことも浮き彫りになりました。
また、自身の年齢と健康を考慮して、次のペットを迎えることに関して消極的な意見が多くみられました。さらに、このような方の半数以上は、何かしらのサポートがあれば迎え入れたいと考えていることが分かりました。一方、ペットの終生飼養をサポートする「ペットシッター」や「老犬・老猫ホーム」等へのペット飼育者の認知度は40~50%程度であり、実際に利用したことのある人は6%以下でした。
今後さらに進む高齢化社会において、高齢者がペットと豊かな生活を送るためには、家族や周囲のサポートと合わせて、飼育代行などの支援サービスが益々重要になってきます。
自身の万一に備えて、86.3%がペットの預け先・相談先として親族を想定
「自身に万一の時があった場合に備えて、ペットの預け先等を想定しているか」という質問に対して、約7割が想定先があると回答しました。相談先・預け先として、家族や親族以外に、「かかりつけの動物病院・トリマー」(14.6%)、「愛護団体」(7.0%)、「行政機関」(3.1%)などが挙げられているもののその割合は少なく、セーフティネットの整備が行き届いていないことも浮き彫りになりました。
【Q1.自身に万一のことが起こった場合に備えて、ペットの引き取り先や相談相手を想定していますか?】
(データ1:n=534、単数回答)
ペットを亡くした後、約半数が新しいペットを迎え入れることを希望
現在飼育しているペットが亡くなった場合、新しいペットを迎え入れるかどうか聞いたところ、「迎え入れる」という回答は21.7%でした。一方、「迎え入れたいが、迎え入れないだろう」という回答が26.6%あり、回答者の4人に1人はペットとの生活を望みながらも、実現に課題を感じているようです。
【Q2.今のペットを亡くした場合、新しくペットを迎え入れたいですか?】
(データ2:n=534、単数回答)
ペットを迎え入れない理由として、60代以上の78.2%が終生飼養への不安を挙げる
前問で、ペットを「迎え入れたいが、迎え入れないだろう」または「迎え入れたくない」と回答した人にその理由を聞いたところ、全体では、「自分の健康を考慮して、最期まで世話できるか分からない」という終生飼養への不安が69%と最も多くなりました。同回答について、50代と60代以上で比較したところ、50代は51.4%である一方、60代以上の人は78.2%と終生飼養への不安は60代以上に顕著に見られました。
【Q3.「迎え入れたいがそうしないだろう」「迎え入れたくない」と答えた方にお聞きします。 なぜ、その答えを選んだのですか?】
(データ3:n=219、複数回答)
飼育代行などのサポートやセーフティネットがあれば、ペットを迎え入れたいと考える人は55.3%
さらに、「迎え入れたいが、迎え入れないだろう」、「迎え入れない」と回答した人に「どのようなサービスがあれば迎え入れたいと考えるか」と聞いたところ、55.3%が経済的な支援や飼育代行サービス等があればペットを迎え入れたいと思うと回答しました。そのうち、「飼育が不可能な場合に次のオーナーを探すサービス」(71.1%)が最も多く、次いで「経済的な支援・補助金」(35.5%)が挙げられています。飼育代行などのサポートの有無が、新しいペットを迎え入れることに大きな影響を与えることが判明しました。
【Q4.「迎え入れたいがそうしないだろう」「迎え入れたくない」と答えた方にお聞きします。 どのような条件が整えば、迎え入れたいですか?】
(データ4:n=219、単数回答)
飼育代行などの支援サービス、認知率は4~5割、さらに利用率は6%以下
「老犬・老猫ホーム」や「ペットシッター」等の飼育代行サービスの認知率と使用経験を聞いたところ、サービス自体を知らない人はそれぞれの項目につき、40%以上を占めました。また、「知っているが、利用したことがない」との回答も40%以上を占め、利用したことがある人は6%以下でした。 近年、ペットの飼育をサポートする数々のサービスが提供され始めていますが、ペット飼育者の認知度は未だ低いことが判明しました。今後さらに進む高齢化社会において、高齢者がペットと豊かな生活を送るためには家族や周囲のサポートと合わせて、飼育代行などの支援サービスが益々重要になってきます。
【Q5.ペットの飼育代行サービスを知っていますか?】
(データ5:n=534、単数回答)
アイペット損保では、ペット保険の提供とともに、ペットの健康促進やQOLの向上、ペット産業の発展に寄与するため、オウンドメディアやイベント等を通じて積極的な情報発信に取り組んでまいります。
今までの調査はこちらからご覧いただけます。
http://www.ipet-ins.com/company/pr/survey.html
【調査概要】
調査対象:全国の50歳以上の犬猫飼育者
調査人数:534名
調査方法:インターネットによるアンケート(複数回答可)を実施
調査期間:2016年8月25日
アイペット損保はこれからも、「ペットとの共生環境の向上とペット産業の健全な発展を促し、潤いのある豊かな社会を創る。」ことを目指し活動していきます。
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