フィデリティ・インターナショナル、市場のボラティリティが高まる中での投資家行動を個人投資家調査で分析

フィデリティ投信株式会社

·         市場ボラティリティが高い環境でも日本の投資家は比較的長期視点を維持

·         投資行動は「継続・静観・機会探索」に分化

·         不確実性の高い環境下にもおいても株式市場への期待は依然として優勢

·         成長分野としてテクノロジー・AIへの注目が継続

  

 フィデリティ投信株式会社(代表取締役社長:コルビー・ペンゾーン、本社:東京都港区、以下「フィデリティ投信」)は、フィデリティ・インターナショナルがアジア太平洋地域および欧州の個人投資家1万3千人(日本1,000人)を対象に実施した「Be Invested Study(ビー・インベステッド・スタディ - 個人投資家調査)※」の結果の一部を発表しました。今回の発表では、市場のボラティリティ(変動性)に対する投資家の投資行動についてフォーカスしています。


市場ボラティリティが高い環境下における投資行動の分化

 アジア太平洋地域の投資家の5人に1人(20%)は、市場のボラティリティは自身の投資行動に影響を与えないと回答しており、短期的な値動きに左右されず、長期的な戦略をもとに投資活動をしていることがうかがえます。日本ではこの割合がさらに高く、3人に1人(33%)が市場ボラティリティに影響されず、投資を継続していると回答しました。また、ボラティリティの影響を受けている分野の資産をすぐに売却すると回答した投資家は、アジア太平洋地域全体では8%、日本ではさらに少なく5%にとどまり、短期的な売却に踏み切る投資家は少数派であることが示されました。

 一方で、市場のボラティリティに対してより慎重な姿勢を取る投資家も一定数存在します。全体の25%が「市場のボラティリティが高まる局面では一時的に投資を止めて状況を伺う」と回答しており、特に香港(35%)、台湾(28%)、日本(26%)でその傾向が顕著です。

 さらに、市場の変動を投資機会と捉える投資家も少なからず存在することがわかりました。アジア太平洋地域では15%が、ボラティリティの影響の大きい分野や地域での投資を積極的に検討しており、同じく15%が影響を受けにくいと考える他分野への資金配分を検討しています。日本でもアジア太平洋地域全体と比較すると割合は低いものの、それぞれ1割超(前者が11%、後者が12%)が市場のボラティリティを投資の好機と捉えています。


質問:市場が大きく変化する時やボラティリティが高い時に最もよく取る行動は何ですか?(単一選択)

 こうした投資家行動の違いは、地政学的リスクや供給制約によって短期的な市場の不確実性が高まるなど、グローバル環境が複雑化する中で生じています。このような状況においても、今後12か月の株式市場に対する見通しについては、楽観視する投資家の割合が、悲観視している割合を大きく上回っています。グローバルでは55%が楽観的、15%が悲観的と回答し、日本では50%が楽観的、21%が悲観的と回答しました。

 
 フィデリティ投信 資産形成研究室長 畔柳 淳(くろやなぎ あつし) は次のようにコメントしています。 

「アジア太平洋地域の一定数の投資家が、長期的な視点を維持し、投資を継続しています。これは、株式市場が下落局面を経た後に、新たな高値を更新する可能性があることについて、投資家の理解が進んでいることを示しています。

一方、日本においては、投資を継続した人と投資を止めてしまった人の割合がいずれも高いという他国にはない特徴がみられます。このことから、日本の投資家層の中で、市場のボラティリティが高い局面における投資行動に二極化が進んでいることがうかがえます。

中東を含む地政学的動向は、エネルギー市場やインフレを通じて短期的な不確実性を高めていますが、そのような時こそ、投資家は長期的な視点を持ち続けることが重要です。市場が動くタイミングを正確に見極めることは極めて困難であり、不確実な局面においても投資を継続することで、最終的な回復局面や長期的な成長の恩恵を享受できる可能性が高まります。」

ホーム・バイアスは依然として存在、分散投資の重要性が浮き彫りに

 本調査では、投資家のポートフォリオにおいて、自国市場への投資比重が依然として高い傾向にあることが示されました。アジア太平洋地域の投資家は、自国市場にポートフォリオの61%を配分しており、これはグローバル投資家(56%)や欧州投資家(52%)を上回っています。

 日本では、自国市場への配分が53%と最も高く、次いで米国市場が22%となりました。さらに、日本の投資家の44%が、今後12か月間において自国市場への投資額の増加を見込んでいることが明らかになりました。

 このような結果は、自国市場に対する親近感や信頼感の高さを反映している一方で、リスク管理や投資機会の拡大という観点からは、地理的な分散投資の余地が依然として大きいことを示唆しています。

質問:全体の投資ポートフォリオのうち、次の国・地域に投資している割合はどの程度ですか?

*香港と中国本土への投資の合算

 

成長機会として注目されるテクノロジーとAI

 地政学的緊張は短期的な市場のボラティリティを高める一方で、長期的かつ構造的な成長トレンドを見極める重要性を改めて浮き彫りにしています。なかでも、テクノロジーおよびAI分野は、日本を含むアジア太平洋地域のすべての市場において、最も有望な投資分野として認識されています。今後12カ月間で高い投資利回りが見込めると回答した投資家はアジア太平洋地域全体では61%、日本でも47%に達し、エネルギー(31%)や金融(22%)を上回りました。

 また、AI関連投資について「バブル圏にある」との見方が見られる中でも、今後12か月以内に大幅な調整が生じると懸念する投資家は、アジア太平洋地域全体で45%と半数に満たず、日本では33%にとどまりました。さらに、アジア太平洋地域の投資家の51%が、今後AIへの投資を増やす意向を示しており、とりわけ台湾(62%)および中国本土(62%)で高い投資意欲が確認されています。これに対し、日本ではAI投資を増やす意向を示した割合は26%にとどまり、AI分野への関心や期待は高いものの、実際の投資行動においては相対的に慎重な姿勢がうかがえる結果となりました。

質問:今後12か月間で高い投資利回りを得られるのは、どの分野だと思いますか?(複数選択)

 畔柳は次のように述べています。

「AIなど、長期的な視点で成長の可能性が期待できる投資機会を探ることは重要ですが、その一方で、短期的な市場の勢いや過度な期待に左右され過ぎない姿勢も求められます。急速な成長が見込まれるテーマには価格変動が伴うことが多く、分散投資と長期視点を持つことで、成長機会を享受しつつリスク管理が可能になります。」

投資を継続することの重要性

 フィデリティ・インターナショナルは、ボラティリティの高い市場環境下で投資家が留意すべき3つの原則を示しています。

1. 投資を継続する

 市場の変動は投資家に様子見を促しますが、市場から退出すると回復局面を逃す可能性があります。過去のデータは、ITバブル崩壊、世界金融危機、コロナ・ショックなどの大きな下落局面を経ても、その後、市場が回復し、新たな高値を更新してきたことを示しています。継続的な投資は、長期的な成長の享受を可能にします。

MSCIオール・カントリー・ワールド指数(MSCI AC World Index) (1992年〜2025年)

出所:Refinitiv、フィデリティ・インターナショナル(2026年3月)

2. 分散(地域・分野)投資をする

 自国市場は馴染み深い存在ですが、分散投資はリスク管理と長期的なリターンの安定化に不可欠です。重要なのは、市場変動時に異なる値動きをする資産や市場へ投資を配分することです。

3. 相場のタイミングを狙うのではなく、長期的な視点を持ち投資する

 短期的な市場下落の局面では、相対的に割安な水準で投資できる機会が生じる場合がありますが、そうしたタイミングを継続的に捉えることは必ずしも簡単ではありません。市場の一時的な変動に左右されずに、長期的な動向を見据えて投資を継続する投資家は、市場回復局面においてより大きなリターンを得る傾向が見られます。主要株価指数の分析からも、市場が大きく上昇する局面における投資継続の有無が、長期的なリターンに大きな影響を与えることが示されています。

市場日次上昇率上位5日、および30日に投資をしていなかった場合の影響

出所:Refinitiv、フィデリティ・インターナショナル(2026年3月)
※分析期間:1992年12月31日〜2026年2月27日。すべて現地通貨ベースのトータルリターン。日経平均株価のみ価格指数ベース。

以上

フィデリティ・インターナショナル 「Be Invested Study (ビー・インベステッド・スタディ - 個人投資家調査)」

フィデリティ・インターナショナルが世界13の国・地域の個人投資家13,000人超(日本1,000人)を対象に実施した調査。データ収集は2026年2~3月に、Opiniumがドイツ、フランス、イタリア、オランダ、スペイン、スイス、英国、香港、シンガポール、台湾、オーストラリア、日本、ならびに中国にて実施。 

フィデリティ投信について

  フィデリティ投信株式会社は、独立系資産運用グループのフィデリティ・インターナショナルの一員として、投資信託および、企業年金や機関投資家向け運用商品やサービスを提供する資産運用会社です。1969年に外資系運用会社として初めて本邦に拠点を設け、日本企業の調査を開始。1990年より日本の年金向け運用業務に参入、1995年に証券投資信託委託業務免許を取得し、同年12月に最初の国内投資信託を設定しました。公募投資信託の純資産残高は約7兆2,655億円で、外資系資産運用会社では首位となっています。(2025年12月末日現在)

    

フィデリティ・インターナショナルについて

  フィデリティ・インターナショナルは、世界で290万以上のお客様に投資に関するソリューション・サービス、退職関連の専門的知見を提供しています。創立以来50年超、非上場で、世界で25を超える拠点で事業を展開。運用管理総資産額は約170.2兆円(1兆860億ドル)に上ります。顧客は、中央銀行、政府系ファンド、大手企業、金融機関、保険会社、資産管理会社から個人まで多岐にわたります。

運用総資産額(AUM)は、資産運用ソリューション・サービス事業と合わせて約119.2兆円(7,606 億ドル)にのぼります。資産運用の専門知識と、私達独自のソリューションを組み合わせることで、より良い金融サービスの提供を目指しています。また職域および個人向け金融サービス事業では、個人、アドバイザー、経営者に世界トップクラスのさまざまな金融商品、サービスツール、管理サービスや年金関連のガイダンスを提供しています。(2025年12月末日現在。為替レートは156.74円で算出)。

  

当社は1946年米国ボストンで創業された「フィデリティ・インベスメンツ」の国際投資部門として1969年に設立しました。1980年に米国の組織から独立し、現在は経営陣と創業家が主要株主となっています。

  

詳細については、https://fidelityinternational.comをご覧ください。

  

【注意】

  当資料は、信頼できる情報をもとにフィデリティ投信が作成しておりますが、正確性・完全性について当社が責任を負うものではありません。

  当資料に記載の情報は、作成時点のものであり、市場の環境やその他の状況によって予告なく変更することがあります。また、いずれも将来の傾向、数値、運用結果等を保証もしくは示唆するものではありません。

当資料にかかわる一切の権利は引用部分を除き当社に属し、いかなる目的であれ当資料の一部又は全部の無断での使用・複製は固くお断りいたします。

  

      

フィデリティ投信株式会社 金融商品取引業者

登録番号: 関東財務局長(金商)第388号

加入協会: 一般社団法人 資産運用業協会

      

  

BCR20260417-O1

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証券・FX・投資信託
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会社概要

フィデリティ投信株式会社

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URL
https://www.fidelity.co.jp/
業種
金融・保険業
本社所在地
東京都港区六本木7-7-7 TRI-SEVEN ROPPONGI
電話番号
-
代表者名
コルビー・ペンゾーン
上場
未上場
資本金
-
設立
1986年11月