“日本最高峰の理系高校生” 科学の甲子園出場生徒の学習・科学トレンドを発表
4人に3人がAIを活用する中、科学の甲子園出場生徒は「学習」での活用がより高い傾向に。85%以上が休日も2時間以上学習に取り組む。学習に役に立った経験・活動・趣味は「ゲーム」や「音楽・楽器」
国立研究開発法人 科学技術振興機構(理事長:橋本 和仁) 理数学習推進部は、2026年3月20日(金・祝)から3月23日(月)に茨城県つくば市で、全国の高校生が学校対抗で科学の力を競う「第15回科学の甲子園全国大会」を開催いたします。
開催に先立ち、「第15回科学の甲子園全国大会」に出場する生徒(以下、科学の甲子園出場生徒)と同年代の高校生(以下、一般高校生)を対象に、AIの活用、普段の学習、将来の夢、科学への関心に関する調査を実施いたしました。
本調査では、科学の甲子園出場生徒たちの学習状況やAIの活用、そしてどのような未来を描いているのかが明らかになりました。
※各数値は小数点以下を四捨五入しているため、合計が100%と一致しない場合があります。
■高校生の4人に3人がAIを活用
科学の甲子園出場生徒は、一般高校生より学習にAIを活用する割合が多い
普段の学習にどのくらいAIを活用しているかを尋ねたところ、科学の甲子園出場生徒、一般高校生ともに、「積極的に活用している」「必要に応じて活用している」の合計は79%で【図1】、学習以外の普段の生活におけるAIの活用については、科学の甲子園出場生徒65%、一般高校生72%(いずれも「積極的に活用している」「必要に応じて活用している」の合計)でした【図2】。今や高校生の4人に3人が普段の学習や日常生活においてAIを活用している実態が明らかとなりました。
ただ、科学の甲子園出場生徒は、学習での活用割合が日常生活での活用割合よりも14ポイント高く、学習場面でより積極的にAIを活用していることがわかります。さらに、具体的にどのような場面・用途でAIを活用しているかを自由回答で尋ねた際も、「学習支援(解説・別解・理解補助)(49%)」「英語関連(添削・翻訳・作文)(21%)」「調べ物・検索代替(14%)」など学習に関する回答が多くを占めました【図3】。
学習支援としての具体的なAI活用例としては、「解答集の解説がわかりにくいときに、より丁寧な説明を求める」「自分の考え方のどこが誤っているかを指摘してもらう」「別解や、より簡潔な解法を確認する」「解説のない問題の解説を作ってもらう」といった声が挙がりました。また、英語関連では「英作文の添削」「英語記事(科学記事など)の和訳」「より自然な訳例の確認」、調べ物・検索代替では「疑問を調べる」「類義語・対義語を探す」「検索では条件整理が難しい内容をまとめてもらう」などが多く、このほかにも「資料の要約・文章の推敲」「記述問題の採点・添削」など、学習の効率化・高度化を目的として多面的に活用していることがわかりました。



■科学の甲子園全国大会出場生徒の平日学習時間は「2~3時間」が最多。
休日も85%以上が2時間以上意欲的に学習に取り組む
平日の平均学習時間は、科学の甲子園出場生徒は「2時間~3時間未満(28%)」が最多だったのに対し、一般高校生は「0~30分未満(31%)」が最も多い結果となりました【図4】。また、休日も科学の甲子園出場生徒は85%が2時間以上学習していると回答し、中には10時間以上学習に取り組む生徒も見られましたが、一般高校生は2時間未満が65%を占めるなど、普段の学習時間に大きな差がありました【図5】。
科学の甲子園出場生徒に普段取り入れている学習方法について尋ねたところ、半数以上が「間違えた問題を重点的に原因分析・再学習する(58%)」と回答しました。先述の「AIを活用する」だけでなく、「過去問や模擬問題を繰り返し解く」「YouTubeなどの動画教材を活用する」「要点をまとめる」「友人との勉強会」なども多く、従来の基本的な方法から現代ならではのデジタルを活用する手法まで、自身の学習スタイルにあわせて、様々な方法を柔軟に組み合わせている様子がうかがえました【図6】。



■科学の甲子園出場生徒の将来就きたい職業No.1は「研究職」
科学の甲子園出場生徒に将来就きたい職業について自由回答で尋ねたところ、「研究職(大学・国立研究機関・企業研究)(31%)」が最も多く、「医療系(医師・歯科医師・薬剤師・獣医師など)(19%)」「エンジニア・IT系(10%)」が続きました。一方、一般高校生は「未定・決まっていない(52%)」が最も多く、次いで「医療系」「エンジニア・IT系」「教育職(教員・講師)」「ゲーム・エンタメ系」「公務員・官僚・国際機関」が並びました【図7】。※1
一般高校生の約半数が将来の進路をまだ決めていないと回答する中、科学の甲子園出場生徒の9割以上が将来就きたい職業を具体的に描いており、中でも研究・医療・ITといった理数分野の高度な専門性を要する職業を志望する傾向が見られました。

■科学の甲子園全国大会出場者の学習に役立った経験・活動・趣味
上位は「ゲーム」「音楽・楽器」
科学の甲子園出場生徒に学習に役立ったと感じる経験や活動、趣味について自由回答で尋ねたところ、1位「ゲーム系(17.2%)」、2位「音楽・楽器系(15.3%)」となりました。
「ゲーム系」と回答した53人のうち、具体的なゲーム名として「マインクラフト」を挙げた生徒が21人と最も多く、ほかには「ポケットモンスター」「桃太郎電鉄」「フォートナイト」など、知識や発想力を使うゲームが多く選ばれました。2位の「音楽・楽器系」では、「ピアノ」と回答した生徒が47人中29人と最多でした【図8】。
「プログラミング・IT系(9.7%)」や「パズル・論理遊び系(9.1%)」といった、学習に直結しやすい活動を上回り、ゲーム系が最も高い割合となった点は特徴的な結果といえます。

■科学の甲子園出場生徒が今最も注目するニュースは「AI」。「宇宙」にも高い関心
科学の甲子園出場生徒に今気になっているニュースを尋ねたところ、1位「AI・生成AI(56%)」、2位「宇宙(47%)」で、「エネルギー」「量子技術」「医療・創薬・ヘルスケア」が続きました【図9】。
AI分野で特に関心が高かったのは、「生成AIの数学力がどこまで伸びるのか」「AIが共通テストで高得点(ほぼ満点)を取った」といった性能向上についてで、「生成AIによるフェイクニュース」「生成AIと選挙をめぐるフェイク動画」「画像・動画のフェイク対策」など社会的影響やリスクへの問題意識も挙がりました。また、宇宙分野では「H3ロケット」「アルテミス計画」「民間宇宙開発」「ブラックホール」などが挙がりました。

<調査概要>
科学の甲子園出場生徒
調査期間:2026年1月30日(金)~2026年2月10日(火)
調査対象:「第15回科学の甲子園全国大会」に出場する生徒
有効回答数:308件
調査方法:オンラインアンケート
調査主体:科学技術振興機構 理数学習推進部
一般高校生
調査期間:2026年2月3日(火)~2026年2月4日(水)
調査対象:全国16~17歳
有効回答数:421件
調査方法:スマートフォンリサーチ
調査主体:科学技術振興機構 理数学習推進部
■科学の甲子園について
「科学の甲子園全国大会」は、科学好きの裾野を広げるとともに、次世代の科学技術イノベーションの創出を担う優れた人材の育成を目的として、平成23年度に創設されました。本大会の各都道府県における代表選考には、697校から7,892人のエントリーがありました。選抜された47の代表校は1、2年生の6~8人で編成され、科学に関する知識とその活用能力を駆使し、複数人でさまざまな課題に挑戦して総合点を競い、栄冠を目指します。
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