生成AIはホワイトペーパーを引用する?Optyino.aiがAI回答25,001件を分析、引用率はわずか0.4%
約22.8万件の引用URL分析による、ホワイトペーパー本体・資料型コンテンツ・AIモデル別の引用実態
Optyino.ai(オプティーノエーアイ)は、AI検索時代のブランド露出を可視化・最適化するGEO/AIO/LLMOプラットフォームであり、そこに蓄積されたAI回答ログをもとに、生成AIの回答の中でホワイトペーパー本体がどの程度自然に引用されているかを分析しました。
本調査では、「デジタルデータ業界の最新トレンドは?」「日本でデータセンターを探しています。良い業者を教えて下さい。」「物流のコスト削減診断を依頼できる、おすすめの会社を教えて」など、ホワイトペーパーを直接指定しない自然なBtoB検索質問40件を対象に、2026年1月16日から2026年7月18日までに取得されたAI回答25,001件を分析しました。
調査サマリー
Optyino.aiが保有するAI回答ログのうち、2026年1月16日から7月18日までの184日間に8AIモデル・40プロンプトで取得された25,001件の完了回答を分析対象としました。
回答内から抽出した引用URLは237,721件、同一回答内の重複を除いた集計対象引用URL数は227,708件です。 このうち、ホワイトペーパー本体(白書・調査資料そのもののURL)を1件以上引用した回答は99件で、回答引用率は0.4%にとどまりました。
発行主体を企業・商用サイトやBtoBメディアに限定した「商用ホワイトペーパー」だけで見ると、引用回答は27件・0.1%までさらに下がります。
一方、導入事例や調査レポート、会社案内・製品カタログなど、資料形式のコンテンツ全体を含めた「資料型コンテンツ」の回答引用率は22.3%(5,586件)に達しており、ホワイトペーパー本体単体との差は約56倍に及びます。
本体を引用した回答に含まれる引用URL102件のうち、70.6%(72件)は公的・政策機関が発行した白書で、企業・商用サイトは21.6%(22件)にとどまります。
AIモデル別の本体引用率は0.1%(Perplexity)から1.8%(Copilot)まで、最大18倍の差があります。 検索意図別では、解説・導入判断の質問で2.8%と最も高い一方、企業・サービス選定の質問では0.1%、課題解決・最適化の質問では0.0%とほぼ引用されません。
調査の背景
「ホワイトペーパーを作ればAI検索でも引用されやすくなるのではないか」という期待は、BtoBマーケティングの現場でよく聞かれます。
生成AI検索では、SEOと同様に一次情報や数値根拠を持つコンテンツが評価されやすいとされており、調査レポートやホワイトペーパーはその代表格と見なされがちです。
一方で、ホワイトペーパーの多くはPDF形式で、フォーム入力を経て初めてダウンロードできる形で公開されているケースも少なくありません。
検索基盤やAIシステムが情報を取得する経路をたどると、重要な情報がPDFやフォーム通過後のページだけに閉じている場合、発見・取得・解釈のいずれかの段階でつまずきやすいことが知られています。
Optyino.aiでは、こうした構造上の懸念が実際のAI回答データにどの程度反映されているのかを検証するため、自然なBtoB検索質問に対する生成AIの回答を対象に、ホワイトペーパー本体の引用実態を分析しました。
主な調査結果
ホワイトペーパー本体の引用率は0.4%、資料型コンテンツ全体の22.3%とは56倍の差

資料タイプ別に見ると、ホワイトペーパー本体の回答引用率は0.4%(99件/25,001件)で、企業・商用サイトやBtoBメディアが発行した本体に限定した「商用ホワイトペーパー」ではさらに低い0.1%(27件)にとどまります。
一方で、導入・活用事例7.7%、会社案内・製品カタログ6.5%、調査・市場レポート4.1%など、資料形式のコンテンツを広く含めた資料型コンテンツ全体の回答引用率は22.3%(5,586件)に達し、ホワイトペーパー本体単体との差は約56倍、最も引用率が高い導入・活用事例と比べても約19倍の差があります。
ここでいう「ホワイトペーパー本体」とは、URLのパスに資料本体であることを示す表記が含まれる、またはPDFタイトルにホワイトペーパー本体であることが明記されたURLを指し、ホワイトペーパーに言及しているだけの記事は含みません。
この結果は、ホワイトペーパーという形式そのものが生成AIに評価されないのではなく、PDF単体で完結する資料本体は引用されにくく、同じ内容でも事例記事やカタログのようなHTML中心の資料形式のほうが引用されやすい可能性を示しています。
引用された本体の7割超は公的・政策機関発行、企業・商用は2割にとどまる

本体引用URL102件のうち、70.6%(72件)を公的・政策機関発行の白書が占めています。

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発行主体区分 |
本体引用回答数 |
本体引用URL構成比 |
|
公的政府機関 |
72 |
70.6% |
|
企業・商用サイト |
22 |
21.6% |
|
BtoBメディア・資料プラットフォーム |
5 |
4.9% |
残る業界団体・技術プロジェクト・学術・教育機関の結果はこちらを参照:
https://optyino.ai/press/whitepaper-ai-citation-rate
企業・商用サイトが発行する本体は21.6%(22件)、BtoBメディア・資料プラットフォームは4.9%(5件)、業界団体・技術プロジェクトは2.9%(3件)にとどまり、学術・教育機関発行の本体は引用が確認されませんでした。
ホワイトペーパー本体の回答引用率がわずか0.4%であることに加えて、その引用の大部分を公的機関の白書が占めていることから、企業が発行する商用ホワイトペーパー単体で見た場合の引用機会は、全体の数値以上に限定的だと考えられます。
商用ホワイトペーパーの回答引用率が0.1%まで下がる背景には、この発行主体の偏りがあります。
AIモデル別で最大18倍の差、PDF引用率とは別物と心得る

ホワイトペーパー本体の回答引用率は、最も低いPerplexityの0.1%から最も高いCopilotの1.8%まで、最大18倍の差があります。

|
AIモデル |
本体引用率 |
商用本体引用率 |
PDF引用率 |
|
Copilot |
1.8% |
0.4% |
3.6% |
|
Grok |
0.4% |
0.0% |
1.1% |
|
Gemini |
0.4% |
0.1% |
3.9% |
|
ChatGPT |
0.3% |
0.2% |
29.9% |
Google AI Overview・Claude・Google AIモード・Perplexityの結果はこちらを参照:
https://optyino.ai/press/whitepaper-ai-citation-rate
ここでのPDF引用率は、ホワイトペーパーかどうかを問わず、PDF形式のURLを1件以上引用した回答の割合を示す参考値です。
ChatGPTのPDF引用率は29.9%と他モデルより突出していますが、本体引用率は0.3%でむしろ平均的な水準にとどまっており、ChatGPTが引用する大量のPDFの大半は一般的な資料であってホワイトペーパー本体ではないことが分かります。
モデルごとにPDFの扱い方や検索連携の仕組みが異なるため、PDF件数だけを成果指標にすると、実際にはホワイトペーパー本体がほとんど引用されていない状況を見落とすおそれがあります。
本体引用率で評価するとCopilotが最も高いものの、対象プロンプト数・対象月数がモデルごとに異なる観測データである点には留意が必要です。
解説フェーズでは引用されても、比較検討フェーズではほぼ引用されない

検索意図別に見ると、解説・導入判断の質問での本体引用率は2.8%である一方、企業・サービス選定の質問では0.1%まで下がります。
課題解決・最適化の質問にいたっては本体引用回答が0件で、引用率は0.0%です。 生成AIは、業界動向や仕組みを説明する解説フェーズの質問では白書を参照することがあっても、発注先や導入サービスを比較検討するフェーズの質問では、ホワイトペーパーをほとんど引用しないことが分かります。
これは、比較検討フェーズの質問では具体的な企業やサービスの比較軸を求める回答が多く、数値根拠や業界動向を示すホワイトペーパーよりも、個別の事例記事や製品カタログのほうが回答材料として使いやすいためだと考えられます。
調査から分かる考察
今回の調査全体を通じて見えてくるのは、「ホワイトペーパーという形式そのもの」よりも「PDF単体で完結する資料の公開の仕方」が、生成AIでの引用されやすさを左右している可能性です。
ホワイトペーパー本体の回答引用率が0.4%にとどまる一方、導入事例や製品カタログを含む資料型コンテンツ全体では22.3%まで上がっている点は、同じ「資料」でもHTML本文として読める形式のほうが引用されやすいことを示唆しており、PDFやフォーム通過後にしか読めない資料は発見・取得・解釈のいずれかの段階でつまずきやすいというGEO/AIO領域の知見とも矛盾しません。
そのため、ホワイトペーパーを制作する場合はPDF本編をそのまま公開するだけでなく、主要な発見・数値をHTML本文の要約ページとして公開し、そこからPDF本編やダウンロードフォームへ誘導する構成を検討する余地があります。
また、引用された本体の70.6%を公的・政策機関発行の白書が占め、企業・商用サイトは21.6%にとどまっている点を踏まえると、商用ホワイトペーパー単体でのAI検索露出を狙うより、同じ調査内容を導入事例や製品カタログの形式に落とし込んで公開するほうが、現状では引用機会を得やすい可能性があります。
さらに、白書が引用されるのは解説・導入判断フェーズの質問に限られ、企業・サービス選定や課題解決・最適化のフェーズではほぼ引用されないため、比較検討フェーズでのAI検索露出を重視するなら、具体的な導入事例や比較軸を示すコンテンツを並行して整備するほうが優先度が高いと考えられます。
ただし本調査は観察データであり、公開形式の変更が引用を増やす因果効果を証明するものではないため、変更後の引用率の変化を継続的に計測するなど追加の検証が今後の課題です。
調査概要
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調査期間: 2026年1月16日〜2026年7月18日(184日間)
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調査主体: Optyino.ai
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分析対象: ステータスが完了した回答のうち、8AIモデル×40プロンプトの組み合わせで取得された回答
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分析対象回答数: 25,001件
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抽出引用URL数: 237,721件(回答内の重複を含む抽出URL要素数)
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集計対象引用URL数: 227,708件(同一回答内の重複を除外した後の件数)
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対象AIモデル: ChatGPT、Claude、Gemini、Grok、Perplexity、Copilot、Google AIモード、Google AI Overviewの8種
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対象プロンプトの傾向: ホワイトペーパーを直接指定しない、自然なBtoB情報探索・比較検討・課題解決の質問40件。対象領域はWeb3・データ活用、GEO・AI・マーケティング、物流・SCM、企業経営・SaaS、エネルギー、規制・専門物流の6領域、検索意図は解説・導入判断、企業・サービス選定、課題解決・最適化の3種を含む
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使用データ: Optyino.ai上のAI回答ログ
注記
※実データの観測期間は11か月ではなく、2026年1月16日〜7月18日の184日です。本記事はこの期間にデータとして存在する範囲だけを集計しています。
※本分析は生成AIの回答ログを対象にした観察データです。ホワイトペーパーを制作すること自体が引用を増やす因果関係を証明するものではなく、実際に引用された頻度と条件を示すものです。
※本文中の「ChatGPT」「Claude」「Gemini」「Grok」「Perplexity」「Copilot」「Google AIモード」「Google AI Overview」は、分析上ではそれぞれ「gpt-5.2」「claude-sonnet-4-5」「gemini-2.5-flash」「grok-4」「sonar-pro」「bing-copilot」「google-ai-mode」「google-ai-overview」というモデルのデータに対応します。
※本記事の内容は情報収集・分析を実施した時点のものであり、公開時点では状況が変化している、または情報が古くなっている可能性があります。
※本調査は生成AIのAPI等を通じて取得した回答データを分析したものであり、実際のユーザー体験・検索結果とは異なる場合があります。
※数値は調査時点のものであり、AIモデルのアップデート等により変動する可能性があります。
Optyino.aiとは

AI時代のブランドを可視化する、生成AIエンジン対策(GEO/LLMO/AIO)ツール。
ChatGPTやPerplexity、Geminiなどの生成AIにおいて、自社ブランドがどのように言及・引用されているかを分析し、AI検索時代における新しいマーケティング指標を提供します。
表示スコアや引用分析、ブランドシェアなどのデータを通じて、企業が「AIに選ばれるブランド」になるための改善アクションを支援します。
サービスURL: https://optyino.ai/
本調査データの引用について
本調査データを引用する際は、「株式会社Wallabee/Optyino.ai」および元記事URLの記載をお願いいたします。
元記事URL:https://optyino.ai/press/whitepaper-ai-citation-rate
会社概要
会社名: 株式会社Wallabee
所在地: 東京都渋谷区桜丘町18番4号 二宮ビル1F-92
事業内容: GEO・LLMO領域の研究・プロダクト開発、AI検索対策支援、Webマーケティング支援
サービス: https://optyino.ai/
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