タイの国立高等専門学校(KOSEN-KMITL)で実施された日泰合同研修にサービスデザインのワークショップを提供
株式会社フォーデジット(本社:東京都港区、代表取締役CEO:田口 亮、以下フォーデジット)が提供する、サービスデザイン人材の育成を目指す実践的な教育プログラムのチームが、タイの国立高等専門学校「KOSEN-KMITL」にて実施された日泰合同研修でワークショップを実施しました。

本プログラムは、タイの複数の大学でサービスデザイン教育の実績があるフォーデジットが、KOSEN-KMITLからの依頼を受けて実施したものです。今回、KOSEN-KMITLで実施されたワークショップには、「デザインシンキングを用いた社会課題解決のプロセスを実践的に学ぶ場」として、12名の学生が参加しました。日本の徳山工業高等専門学校(以下、徳山高専)からも、学生4名が参加しました。フォーデジットからは、進行役・講師として4名が参加しました。
今回の取り組み:高齢化社会をテーマに日泰の学生が共創
2026年2月25日から27日にかけて実施されたワークショップでは、日本(徳山高専)から4名、タイ(KOSEN-KMITL)から8名の学生が2チームに分かれ、「高齢者の生活の質(QOL)向上」をテーマに、高齢者のペルソナを設定し、そのカスタマージャーニーから課題を抽出。課題解決に繋がるサービスを検討しました。
テーマ設定については、KOSEN-KMITL教員、徳山高専教員、フォーデジット講師が事前にオンライン会議を実施し、内容と参加者の学習目標を設定しました。
日泰それぞれの学生は、事前に各国の高齢者の生活実態について調査し、また当日はタイの高齢者の方々にインタビューを実施することで、ペルソナへの理解を深めました。ワークショップの講義や発表は英語で行われ、各国の学生は、共通言語としての英語を使ってコミュニケーションおよびプレゼンテーションを行いました。


徳山工業高等専門学校長 阿部恵氏 コメント
日本とタイの学生が混合グループを編成し、両国に共通する高齢者の生活の質向上をテーマとしたワークショップは、本校にとって新たな試みとなりました。学生は英語をツールにデザインシンキングを学び、社会課題の解決にむけて、顧客の視点を探るための面談も行い、多様な視点から物事をとらえる姿勢を身に付けました。ものを創る側だけでなく、使う側の視点を重視した本取組は、学生の視野を広げ、多様な価値観を理解する力の育成につながったものと考えています。今後は、本ワークショップを基盤として、取組の継続的な発展を図っていきたいと考えています。
KOSEN-KMITL 加納誠二教授 コメント
今回初めて海外に来た学生がいる中で、高齢者支援という課題に取り組んだことはとても挑戦的な取組でした。両国で少子化が進み、高齢者が身近にいない学生にとっては「リアルな高齢者」を想像すること自体が大変難しかったようです。技術系学校では、得てして技術に目が向きがちですが、このような「カスタマー」の要求に基づく設計スキルは今後より重要になっていくスキルだと感じています。事前にユーザーエクスペリエンスに基づく設計思考法が身についていれば、より充実したワークショップになったと考えられます。今後国内の高専にも広がることを期待しています。
フォーデジット タイ教育チーム講師 Ming コメント
フォーデジットのサービスデザインスクールが目指すのは、単なる手法の伝授ではありません。デザインとは「デザイナーだけの役割」ではなく、多様なステークホルダーとの協力から生まれるものであると伝えることです。
今回のワークショップは、異なる文化を持つ学生たちが、自分たちの生活からはまだ遠い存在に感じられる「高齢者」というテーマに挑む大きな挑戦でしたが、そんな中でも学生の皆さんが国籍を超えて助け合い、瞬時に打ち解ける姿には深く感銘を受けました。
インタビューでも、彼らは世代間のギャップを埋めようと真摯に耳を傾けていました。協力いただいた高齢者の方々からも、その温かな雰囲気を高く評価していただいています。タイと日本の学生がユーザー視点で分析に励む姿は非常に頼もしいものでした。
ここで育まれた友情が、学生たちにとってかけがえのない思い出となることを願っています。今回の学びを糧に、将来彼らが素晴らしいソリューションを生み出すことを期待するとともに、タイでこうした教育の場に携われることを心から光栄に思います。
取り組みの背景
東南アジアではデジタル経済が急速に成長し、豊富なデザイン経験を持つ人材が不足しており、教育においても同様のことが課題となっています。デザイン分野では幅広いフィールドを取り扱うこと、ビジネスと技術の統合が求められますが、実践的なスキルを十分に身につける機会が不足しています。そのため企業は優秀な人材を探すのに苦労しており、採用後の育成コストが高くなっています。
こうした海外現地採用の課題と、産業におけるソリューションとしてのデザインを発展促進したいという想いから、タイの大学と提携しフォーデジットで積み上げてきたノウハウを人材育成に活かそうと考えました。2025年には、6校の大学にデザインプログラムを提供しています。
フォーデジットは、日本および東南アジアを中心に、サービスデザイン、ブランディング、顧客体験デザイン、継続的な改善支援を提供しており、企業向けのトレーニングも実施しています。また、沖縄では、地域の課題解決とデジタルデザイン領域での人材育成を組み合わせたプロジェクトも行っています。
これらの経験を活かし、タイにおける組織の発展加速と企業側の育成コスト削減を実現し、デザインの教育分野へ積極的に貢献していきます。
団体・会社概要
◾️ KOSEN-KMITL(King Mongkut's Institute of Technology Ladkrabang - KOSEN)
「日本型高等専門学校の教育制度(KOSEN)」を本格的に導入したタイ初の高専(KOSEN-KMITL)。タイ高専では、産業政策「タイランド4.0」で示される産業を支える実践的で革新的な技術者を育成しています。高専機構は、円借款事業に基づく教育サービス提供者として、タイ高専の設置運営支援のため、日本の高専教員を派遣し、現地のタイ人教員への指導・研修を行っています。また、日本の高専をプロジェクト推進校として、日本への学生受け入れや教材作成などの支援も行っています。
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校長:Assoc. Prof. Dr. Nattawoot Depaiwa
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所在地: 1 Chalong Krung, Lat Krabang, Bangkok 10520 Thailand
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創立: 2019年5月
◾️ 独立行政法人国立高等専門学校機構 徳山工業高等専門学校
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校長:阿部恵 Ph.D
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所在地:山口県周南市学園台
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創立:1974年6月
◾️ 株式会社フォーデジット
サービスデザイン、UXデザイン、ブランディング、デジタルプロダクト開発、およびデザイン人材育成支援。日本、タイ、ベトナムなどアジア圏を中心に展開。
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代表者: 代表取締役CEO 田口 亮
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所在地: 東京都港区赤坂8-5-32 田中駒ビル
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