第5回アジア健康長寿イノベーション賞 11月10日にクアラルンプールで授賞式を開催

日本・韓国のグランプリ受賞3団体が先進的な取組を紹介

公益財団法人 日本国際交流センター

日本国際交流センター(JCIE、東京、理事長:狩野功)と東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA、ジャカルタ、事務総長:渡辺哲也)は、2026年11月10日(火)、マレーシア・クアラルンプールにおいて、第5回「アジア健康長寿イノベーション賞」の授賞式を開催します。

本賞は、急速に高齢化が進むアジア地域で健康長寿の達成や高齢者ケアの向上に資する革新的な取組を表彰し、その成果をアジア域内外に広く発信することを目的として、2020年に創設されました。第5回となる今回は、アジア11か国・地域から84件の応募が寄せられ、国際審査委員会による厳正な選考の結果、日本・韓国の3団体がグランプリに選出されました。

授賞式では、グランプリを受賞した東京大学フレイル予防チーム、韓国の地域団体NOLLUWA、福岡市からの代表を迎え、それぞれの先進的な取組の成果や知見を発表いただきます。また、アジア各国から受賞団体をはじめ、高齢社会の課題解決に取り組む多様な関係者が一堂に会し、国や地域を越えた知見の共有と連携の促進を図ります。

当日は報道関係者による授賞式の取材を受け付けるほか、グランプリ受賞者への個別インタビューにも対応いたします。是非、この機会にご取材いただきますようお願い申し上げます。


授賞式

日時: 2026年11月10日(火)3:00 – 4:30 pm (受賞式), 4:30 – 5:30 pm (レセプション)

会場: Grand Hyatt Kuala Lumpur, Grand Salon (12 Jalan Pinang, 50450 Kuala Lumpur, Malaysia)

主催:(公財)日本国際交流センター(JCIE)、東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)

協力: Global Coalition on Aging (GCOA)

後援: 国際協力機構 (JICA), 国際交流基金, HelpAge International

申し込み・詳細:

https://ahwin.org/registration-now-open-5th-hapi-award-ceremony/

プレス・ブリーフィング

日時: 2026年11月10日(火)2:00 – 2:30pm

会場: Grand Hyatt Kuala Lumpur, Grand Salon *授賞式会場に隣接する会議室

登壇者:

 狩野 功 公益財団法人日本国際交流センター 理事長

 飯島 勝矢 東京大学 高齢社会総合研究機構 機構長、未来ビジョン研究センター 教授

 チョ・ムンファン 韓国・NOLLUWA 代表

 荒瀬 泰子 福岡市 副市長

申込方法: 取材をご希望の方は、以下の両メールアドレス宛にご連絡ください。個別インタビューのお申し込みも受け付けております。

      - アジア健康長寿イノベーション賞運営事務局:hapi@jcie.org,

        - マレーシア現地広報担当:irene@mlca.my


受賞事業の概要

グランプリ

ケアとウェルビーイング部門

東京大学フレイル予防チーム|日本

フレイルサポーター住民主体の「健康長寿と幸福長寿の両立」実現に向けた地域づくり

高齢化が進む日本では、健康寿命の延伸に向け、要介護状態になる前の「フレイル(虚弱)」を予防することが重要な課題となっている。東京大学フレイル予防チームは、栄養・運動・社会参加の3つの要素に着目し、高齢者自身が心身の衰えに気づき、生活習慣の改善につなげる「フレイルチェック」を開発した。地域の高齢者を「フレイルサポーター」として養成し、住民主体でフレイル予防に取り組む仕組みを全国の自治体に展開している。科学的根拠に基づく介護予防に加え、高齢者自身が地域の健康づくりの担い手となり、社会参加や生きがいにもつながる仕組みを構築したことが高く評価された。

社会参加部門

NOLLUWA|韓国

地域再生と持続可能性を支える「ローカル・リベロ」

韓国南部の農村地域に位置する慶尚南道河東郡では、人口減少と高齢化が進み、地域社会の活力低下が深刻な課題となっている。NOLLUWAは、住民や行政、地域のさまざまな資源をつなぐ「ローカル・リベロ」を掲げ、多世代が協働する地域づくりを推進している。地域づくりを担う人材の育成や、田んぼでのサッカー大会、高齢者の自分史づくり、村の美術館や宿泊施設の運営など、多彩な活動を通じて住民の社会参加と地域の活性化に取り組んでいる。高齢者の経験や知識を地域の資源として活かし、世代を超えた交流や住民主体の活動を通じて、持続可能な地域づくりを実践していることが高く評価された。

生活環境部門

福岡市役所|日本

認知症の人にもやさしいデザイン

認知症の人が増加するなか、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる環境づくりが求められている。福岡市は、2018年から「認知症フレンドリーシティ・プロジェクト」を推進し、その一環として、認知症の当事者の視点を取り入れた「認知症の人にもやさしいデザイン」の普及に取り組んでいる。30のデザイン原則をまとめたガイドラインを策定し、地下鉄駅や区役所などの公共施設で、案内表示や空間デザインの改善を進めている。認知症の人の声を反映しながら、誰もが利用しやすい生活環境を具体的に整備するとともに、他の自治体や民間施設にも応用可能なモデルを構築したことが高く評価された。


準グランプリ

ケアとウェルビーイング部門

ドクター・ツール|インドネシア

AIで拓くプライマリ・ケアのデジタル化と健康長寿

ドクター・ツールは、AIを活用した医療情報管理システムを通じて、インドネシアのプライマリ・ケアの質とアクセスの向上に取り組んでいる。全国37州の2,500以上の医療施設に導入され、予防医療や慢性疾患の管理を支援するとともに、公的医療が頼りの辺鄙な地域や医療サービスが行き届きにくい地域の高齢者にも質の高い医療を届けることを目指している。民間企業が開発したデジタル技術を官民連携によって公的医療制度に組み込み、システムごとの医療情報の分断を防ぎながら、医療サービスの効率化と質の向上を実現している点が評価された。

社会参加部門

ジンジャー・イノベーション|香港

オージンジャー・ストーリーバイツ

高齢者が自らの人生経験を語り、若い世代と共有することで、世代間交流を促進し、高齢者に対する固定観念や偏見の解消を目指す取組。参加する高齢者は、ストーリーテリングや人前で話す技術を学び、自身の経験を物語として学校や大学、地域の施設などで発信する。また、学生と協働して映像などのコンテンツを制作し、高齢者の多様な姿を社会に伝えている。高齢者を知識や経験を持つ社会の担い手として位置づけ、世代間の学び合いを通じて、若者と高齢者双方の高齢化に対する意識の変化を促す独自のアプローチが評価された。

生活環境部門

ユニバーサル・デザイン・センター|タイ

UDCネットワーク―多分野連携による、住み慣れた地域で暮らし続けるためのシステム・イノベーション

チュラロンコン大学が中心となり、全国の大学の建築系学部や地方自治体などと連携して、高齢者や障害のある人が安全で快適に暮らせる生活環境の整備を推進する取組。建築や都市設計に関する専門知識を活かし、地域の実情に応じた住環境や公共空間の改善を進めている。大学の研究成果や専門性を実際の生活環境の改善につなげ、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる環境づくりを全国に広げている点が評価された。


ファイナリスト・奨励賞

ケアとウェルビーイング部門 

弘前大学|日本 
高齢者・全世代のWell-being 向上に貢献する新たな健診プログラムの展開

2005年から青森県弘前市で実施してきた大規模住民健診で蓄積したビッグデータと、AIによる疾病発症予測モデルを活用し、健康状態を総合的に評価できる「QOL健診」を開発。生活習慣病や運動機能の低下、認知症などの早期発見・予防を通じて、健康寿命の延伸とウェルビーイングの向上を目指している。

社会福祉法人やすらぎ福祉会|ベトナム/日本
ベトナムにおける健康長寿を支える地域主体の介護予防

日本の介護予防の経験を活かし、ベトナムで地域住民が主体となる介護予防活動を推進。転倒予防のための体操や地域のリーダー育成を通じて、高齢者の健康維持や社会的孤立の防止を図るとともに、日本の知見と現地の実情を融合させ、地域が主体となって活動を継続できる、持続可能な介護予防の仕組みづくりに取り組んでいる。

社会参加部門 

釜山広域市|韓国
わたしたちのまちのESGセンター

市内の使われなくなった施設を活用し、「ESG(環境、社会、ガバナンス)」および「Eco Senior Group(環境保全に取り組む高齢者グループ)」の二つの意味を込めた地域拠点「ESGセンター」を整備。シニア雇用制度に参加する高齢者が資源リサイクルや世代間の環境教育に携わることで、雇用創出と社会参加を促進するとともに、環境保全と持続可能な地域づくりに貢献している。

日本農福連携学会|日本
日本農福連携学会

農業・福祉・医療など多分野の研究者と現場の実践者が連携し、農業を通じた高齢者の社会参加を推進。認知機能の低下や社会的孤立などの課題を抱える高齢者が、農業活動を通じて役割や生きがいを見いだし、地域とのつながりを育める仕組みづくりに取り組んでいる。

生活環境部門 

オルタナティブ・インディジナス開発財団(AIDFI)|フィリピン
山間地域の水アクセス改善による健康長寿の支援

フィリピンの山間地域で、水の流れを利用して燃料や電力を使わずに水を高所へ送るポンプ式の給水システムを整備。住民主体による管理・運営を通じて、高齢者の水運搬に伴う身体的負担を軽減するとともに、衛生環境の改善や地域住民の社会参加にも貢献している。


審査委員会特別選出

今回の応募の中から、最終審査には残らなかったものの、高齢社会をめぐる重要なテーマに取り組み、今後のさらなる展開が期待されるとして審査委員会が特に評価した以下の3団体を、「審査委員会特別選出」として表彰します。

審査委員会特別選出:介護者支援

未来をつくるkaigoカフェ|日本

対話で支えるケア人材のウェルビーイング ― 未来をつくるkaigoカフェ

 介護・医療・福祉の現場で働く人々が、組織や職種、地域の垣根を越えて対等に語り合い、学び合い、支え合う場を提供。介護に携わる人々のウェルビーイング向上を目指している。

審査委員会特別選出:次世代リーダーシップ

非営利型株式会社KOTOBUKI|日本

介護現場における「ともに生きるケア」の実践支援プロジェクト

若手研究者が、良いケアの実践に共通する考え方や工夫を30の要素として抽出し、介護者が自ら振り返り、学びを深めるための研修などに活用。研究成果を社会実装につなげ、ケアの質の向上に取り組んでいる。

審査委員会特別選出:災害レジリエンス

社会福祉法人慈光会|日本

被災地からつくる新たなスモールタウン

 2016年の熊本地震で被災した地域において、復興と地域の活性化に向けたまちづくりを推進。住民の健康づくり、防災・減災、多世代交流を柱に、地域のつながりを育み、次世代へと受け継がれる持続可能なまちづくりに取り組んでいる。


アジア健康長寿イノベーション賞について

アジア健康長寿イノベーション賞は、日本政府によるアジア健康構想(AHWIN)の一環として、東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA、ジャカルタ)および(公財)日本国際交流センター(JCIE 、東京・ニューヨーク)が2020年に創設した表彰事業です。アジア地域共通の課題である急速な高齢化に対応する優れた知見を共有し、その実践と応用を支援することを目的として、アジア各国から健康長寿の達成、高齢者ケアの向上に資する革新的な取り組みを募集し表彰するものです。下記の3部門で事例を募集し、それぞれの部門からグランプリおよび優秀賞を選出します。

ケアとウェルビーイング / CARE & WELLBEING:高齢者の心身の健康の保持・増進を図るとともに、介護者や医療・福祉サービス提供者を支援する取組
社会参加 / SOCIAL ENGAGEMENT:高齢者の地域社会への継続的な参加、および世代を超えたつながりを促進する取組
生活環境 / SUPPORTIVE ENVIRONMENTS:高齢者が安心して暮らし続けられる住まい、地域、交通などの環境を実現する取組

現在、アジアはかつてないほどの人口動態の変化に直面しています。2022年の国連統計によると、2050年には、東アジアと東南アジアの65歳以上の人口は5億5700万人に達すると予想されており、これは現在の2倍以上の数字です。急激な高齢化は、アジア全体に社会的・経済的影響を及ぼし、地域の持続可能な成長にとり重要な課題となります。アジア健康長寿イノベーション賞は、地方自治体、民間企業、市民団体、教育・研究機関など幅広い組織が応募することができ、高齢化の多様な課題に対して、革新的で効果的な取り組みを発掘し、後押しすることを目的としています。

 ERIAとJCIEは、アジア健康構想を支援し、アジアにおける健康長寿の実現を目指した域内連携の推進を目的として、地域の人々や政策立案者にとって有益となる研究、対話、情報共有を支援しています。アジア健康長寿イノベーション賞の詳細については、以下のウェブサイトをご覧ください。

https://www.ahwin.org/award/

各受賞事例の詳細概要と写真は以下の公式ページに掲載しています。

英文: https://ahwin.org/5th-hapi-winners/ 

主催者について

(公財)日本国際交流センター(JCIE) https://jcie.or.jp/

東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)https://www.eria.org/

取材の受付・お問合せ先

公益財団法人日本国際交流センター(JCIE)

「アジア健康長寿イノベーション賞」運営事務局

hapi@jcie.org      

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会社概要

URL
https://www.jcie.or.jp/japan/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都港区赤坂1-1-12 明産溜池ビル7F
電話番号
03-6277-7811
代表者名
狩野功
上場
未上場
資本金
-
設立
1973年10月