子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」、総額1.2億円の資金調達を実施

〜習い事事業から子どもと本をつなぐプラットフォームへ。子どもの読書教育をさらに促進〜

株式会社Yondemy

2025年1月28日 08時00分

“日本中の子どもたちへ、豊かな読書体験を届ける”をミッションに掲げる株式会社Yondemy（本社：東京都中央区、代表取締役：笹沼颯太）は、既存株主であるXTech Venturesをリード投資家として、アコード・ベンチャーズや安部敏樹氏、竹森勝俊氏らを含む個人投資家4名を引受先とする約1.2億円の資金調達を実施しました。これにより、累計の資金調達総額は約4.2億円となりました。

このたび調達した資金は、データ活用のシステム開発やマーケティングに充て、サービスの普及とアライアンスの強化を目指します。

子どもの読書離れにまつわる課題

子どもの活字離れが年々深刻化している中、2015年〜2023年の8年間で小学生の1日あたりのインターネット使用時間（ゲーム・動画視聴を含む）は約2時間増加し、1日あたり3時間半を超え（※1）ています。子どもたちは本・読書よりも手軽に楽しい娯楽に囲まれていることから、7割以上の小学生が週に1冊も本を読まない（※2）など、読書離れが進んでいます。

国内における読書指導・体験が家庭に依存する傾向にあることが、家庭間の教育格差という社会課題を生み出す大きな要因であると考えられ、子どもたちに新しい読書支援を我々が届けていく必要があると感じています。

ヨンデミーについて

2020年4月に日本初の読書教育のオンライン習い事サービス「ヨンデミー」をリリースしました。「ヨンデミー」は、読み聞かせ以後をサポートする「読書教育」に特化し、教師の役割をAIで代替え。独自に分析した2,000冊以上の児童書データを活用し、ひとりひとりにあった最適なレベルの本を提供しています。本をおすすめするだけでなく、読む前の本を手に取るきっかけ作りから、読んだ後の感想共有、さらには親子の会話促進まで、子どもの読書体験を一貫してサポートし、読書習慣の定着を目指します。

入会後3ヶ月が経過した生徒は平均で週5冊以上の本を読むようになる（※3）など、読書習慣の定着における教育実績もあり、有料会員の子どもの平均読書冊数は月25.6冊に達し、全国平均の月3.1冊（※2）を大きく上回る読書量を記録。国内の統計でも上位数パーセントに匹敵する「読書家」へと成長を遂げています。

さらに、「ヨンデミー」を通して読まれた本の感想提出数は80万件を突破いたしました。読書習慣の定着実績を持ち、会員の満足度は93%と、多くのお子様やそのご家族に支持をいただいております。

※1…内閣府「青少年のインターネット利用環境実態調査」

※2…学研教育総合研究所、講談社「子どもの読書実態調査」

※3…〈2周年記念〉日本初のオンライン読書教育の習い事「ヨンデミーオンライン」が教育実績データを公開

今後の展望

株式会社Yondemyは、家庭や地域間で生じる教育格差という社会課題を解決するために、読書を中心に「読む・書く・話す」の教育を推進します。

お子様がハマる / 楽しく読書を向上させられるノウハウを数多く保有していますが、これからも実績を重ね、読書支援・指導方法の確立を目指すとともに、それらを活用したアライアンスとの連携も強化していきます。

子どもと本の接点を包括的にカバー

Yondemyでは、新しい読書指標として「ヨンデミーレベル®（YL）」を開発しました。本の難易度を示すもので、子ども向けの日本語文章の難易度を公正に評価するために作成した指標です。現在、「ヨンデミーレベル」を活用した専用本棚が書店に設置されているほか、公益財団法人日本漢字能力検定協会との連携により、漢検の級と紐付けを行うなど、アライアンスを通じた取り組みを強化しています。

今後は、これまで提供してきたサービスの提供価値をより強化するとともに、アライアンスなどを通じて子どもや家庭との接点を拡張していきます。また、読書支援にとどまらず、作文指導など新たな教育領域へ指導範囲を拡大し、さらなる事業成長を目指してまいります。

投資家からのコメント

XTech Ventures　安岡浩太

光栄なことに今回で3回目の出資をさせていただきました。

読書教育という新しいサービスを粘り強く推進してきた結果、ユーザーはもちろん、様々な分野のトップランナーからも大きな期待をいただいております。

独自で開発した本の難易度を示す読書指標を活用した、専用本棚が書店に設置されたり、漢検との連携により、漢検の級と紐付けを行う、また学習塾とのコンテンツ連携など、学びのインフラになる兆しを強く感じます。

サービスの質を高めつつ、アライアンスも通じて子どもや家庭との接点が拡大し、読書教育が当たり前になる世の中は、すぐそこにあると確信しております。今後は、作文指導など新たな教育領域へ指導範囲を拡大する予定です。Yondemyが広まることが子どもたちの可能性を広げ、日本の未来を明るい方向へと導いてくれると引き続き期待しております。

アコード・ベンチャーズ　鈴木智也

前回の投資以降、予想を超える反響が次々と確認されました。定量的にも定性的にもその手応えは確かで、ヨンデミーが次のステージに進むべきタイミングが来たと直感し、今回の追加投資に踏み切った次第です。世の中の声をしっかり受け止め、理想のサービス像とその到達までの道筋を明確に描きつつ、現状の課題に正面から向き合っていく。その姿勢は、まるで一冊の本を一ページずつ丁寧に読み進めるようなものです。派手さこそありませんが、ヨンデミーは、日本の未来、そして国力の向上に貢献する可能性を秘めていると固く信じています。その挑戦を、これからも全力で追求していただきたいと願っています。

安部敏樹（一般社団法人リディラバ代表理事/株式会社Ridilover代表取締役）

この30年で日本社会における子どもの置かれる環境は大きく変わりました。教員の多忙化や働き方改革、学校の責任領域の厳格化により、教育機関が子供に関われる範囲は大きく縮小。また地域コミュニティの衰退に伴い多くの体験活動の機会が消失しました。世帯人数が減り、親の共働き、あるいはひとり親家庭の増加から家庭が子供のために提供できるリソースも大幅に減っています。そのホワイトスペースに、youtubeなどの中毒性の高い動画プラットフォームが入り込みました。社会環境の変化は、子どもたちをより受け身な姿勢に押し込んでいます。

そんな状況だからこそ、読書の価値はこれまで以上に大きなものになるでしょう。なぜならば、読書は、子どもたちが自分の力であらゆる世界に主体的にアクセスできる活動だからです。自立的に読書を進めることで語彙力が高まり、親や、友人たちとのコミュニケーションがより円滑にもなります。進路決定や、将来の夢や可能性が広がりにも貢献してくれます。その読書活動の入り口を、より魅力的で、大きなものにしようとするYondemyの活動を応援したいと思っています。

竹森勝俊

教育関係の事業を長年行う中で、子供たちを取り巻く環境が、パソコンやスマホの普及や共働き家庭が増えるなど、なかなか読書を日常の生活に取り入れるには難しくなっていることを痛感しておりました。

このヨンデミーのアプローチ方法は人手をかけることなく、しかも、無理なく、楽しく子どもたちに読書習慣を身につけることができる画期的な方法で、多くの子供たちの読解力向上、知識向上に大きく貢献できると感じ、細やかながら今回の投資をさせて頂きました。

ヨンデミーの今後の成長と活躍を大いに期待しております。

ｋａｋｉｔｓｕ株式会社　代表取締役（公認会計士・税理士）吉條嘉家

私は、かつておもちゃの商品企画やブランディングをしていました。

その頃痛切に感じたのは、子どもは残酷…面白くないおもちゃには見向きもしない…ただ、その反面面白いものには素直に反応して、こちらが想定もしなかったような遊び方を夢中で開発してくれます。

そして、そんな子どもたちを見ていて、やはり自発的な遊びの中に一番の学びと創造性を開いていく可能性があることを確信しました。つまり面白いおもちゃのような教育ができれば、日本の教育を変えることができるということを漠然と考えてきました。

今回笹沼氏と出会いYondemyが、世界最高の教育者を子どもの読み書きのサポーターとして子ども達が本を大好きになって、読むこと書くことに自発的で創造的な学びを開花させそして日本の教育のあり方を変える力を持っており、かつ所得格差で埋没してしまっている子どもの才能を発掘し教育格差の解消にも大きな貢献ができるサービスではないかと期待しています！

南野充則（株式会社GROWTH VERSE 代表取締役CTO）

Yondemy社の「子どもたちが読書を通じて豊かな心を育む」というビジョンに深く共感し、この度出資させていただくことになりました。

これからのAI時代において、人間らしい豊かな感性や創造性を育むことがますます重要になってきます。そのためには、幼い頃からの読書体験を通して培われる国語力、ひいては思考力・表現力こそが、子どもたちの未来を切り拓く力となると確信しています。

Yondemy社のサービスは、子どもたちが読書の楽しさを知り、自ら学び、成長していくための最適な環境を提供しています。AI時代を生き抜く力を育む、Yondemy社の取り組みに大きな期待を寄せています。