【資金調達】行動科学AIのGodot、シリーズAで11億円の資金調達

国際規格を満たす「信頼できるAI」で、ヒトとAIが価値共創する未来へ

株式会社Godot（ゴドー）（本社：兵庫県神戸市、代表取締役：森山 健、以下 Godot）は、このたび、Dawn Capital、アシックス・ベンチャーズ、みなとキャピタル、モバイル・インターネットキャピタルの第三者割当増資及びＪＡ三井リース、日本政策金融公庫の融資により、総額11億円の資金調達を実施しました。本調達により、「信頼できるAI (trustworthy AI)」開発・推進を強化し、行動科学AIによる個人・組織・社会の変革をグローバルに推し進めます。

【資金調達の背景と目的】

　当社は2022年７月に創業し、特許技術を活かした独自の行動科学AIにより、社会課題解決に寄与する多様なソリューションを提供しています。これまでに、予防医療の促進や企業における従業員エンゲージメント向上、自治体と連携した行動公共政策の推進などに実績を残してきました。活動地域は、神戸を拠点に、2023年にはオーストリア・ウィーンに研究開発拠点を開設、2024年以降はシリコンバレーやニューヨークの支援プログラムを通じて米国へ、官民支援を受けアジアへ進出するなどグローバルに拡大しています。

　現在、世界の急速なAIの進化と普及は、人々に大きな恩恵をもたらす一方で、倫理面や社会面の問題を生むリスクも孕んでいます。そうした課題意識の下、当社はAI技術の開発や実装において、透明性・安全性・説明可能性を重視し、今年４月には日本で初めて、AI特化型国際規格ISO/IEC 42001（AIマネジメントシステム）認証を取得しました。

　今回の資金調達により、この国際規格を満たす「信頼できるAI」を一層強化するとともに、当社の専門領域である行動科学と融合させた「行動科学AI」の開発と社会実装を加速させ、個人・組織・地域社会の各層で人類進化につながる変化を後押ししていきます。また、それらソリューションを世界に展開していきます。

(※) 一部着金待ちを含む

【投資家について（敬称略）】

第三者割当増資

Dawn Capital（株式会社Akatsuki Ventures）（新規／リード投資家）

UI・UXの最先端をいくゲーム会社を親会社とする同社との連携により、行動科学AIの開発にゲームデザインの思考を取り入れ、これまでの延長ではない、世界を驚かす画期的なプロダクトを生み出すことができると考えています。

アシックス・ベンチャーズ株式会社（新規）

神戸を代表するグローバル企業である同社との連携により、地元企業や海外ネットワークとの協働可能性が広がります。また、デジタル空間を飛び出し、同社の領域である「身体性」にともに向き合うことで、ヒトとAIとの新たな関係が拓かれると考えています。

みなとキャピタル株式会社（新規）

神戸最大の地域銀行であるみなと銀行を母体とする同社との連携により、地域を支える中小企業との関係が広がります。行動科学AIを用いた組織変革や事業再生・継承など、新たなアプローチによる地域創生の可能性を模索していきます。

モバイル・インターネットキャピタル株式会社（既存）

ヒトの行動を科学的に変えていくというユニークなアプローチに共感し、シード期より、ハンズオン支援と知財戦略策定を含む力強いご支援を頂いてきました。引き続き当社の成長を期待し、追加出資いただきました。

融資

ＪＡ三井リース株式会社（新規）

行動科学分野の可能性の大きさと、そこにおける当社の専門性・将来性を評価いただき、新たにご融資いただきました。

株式会社日本政策金融公庫（既存）

日本発スタートアップの海外展開を応援するという視点で、当社の積極的なグローバル化の姿勢と今後の可能性を評価いただき、新たにご融資いただきました。

【投資家からのコメント】

Dawn Capital　Partner 山﨑 大世様

AIが加速度的に進化するほど、むしろ「ヒトらしさ」の価値が高まっていると感じます。Godot社は、この「ヒトらしさ」を行動科学の視点から深く解析・言語化し、特定の領域にとらわれることなく、人間の本質的な行動にフォーカスしたソリューションを提供しています。

また代表の森山さんは、アカデミックな専門性を持ちながらも、まるで少年のような笑顔で自身が成し遂げたい世界を語る、大変魅力的な方です。このチームだからこそユニークなポジションを築けるのではないかと確信し、ワクワクする気持ちとともに今回の投資を決断いたしました。

Godot社への投資を通じて、AIとヒトが真に共創し合う社会を目指していきたいと思います。

アシックス・ベンチャーズ株式会社　代表取締役社長 母里 明陽様

神戸発のスタートアップで積極的なグローバル展開を志向されている点、GodotのAI技術が人々の健康増進を後押しするだけでなく、アスリートやランナーのパフォーマンス向上・モチベーション維持への寄与も期待できる点に、アシックスとの親和性やGodotの成長可能性を強く感じています。Godotの先端技術とアシックスの知見を掛け合わせることで、世界中のアスリートに貢献できる共創を実現できることを楽しみにしています。

みなとキャピタル株式会社　代表取締役社長 山崎 浩司様

Godotは行動科学とAIを組み合わせ、独自開発の先進的な技術を基に個人や組織の行動変容を促すソリューションを提供するスタートアップです。「人に優しい社会」の実現を目指しており、神戸を拠点にしながらグローバルに事業展開、今後更なる成長が期待できるため出資させて頂きました。みなと銀行グループのネットワークを活用して、ご支援させて頂きます。

モバイル・インターネットキャピタル株式会社　代表取締役 元木 新様

Godotとは、創業以来、その挑戦と進化の旅をともに歩んできました。

アカデミア発の知見に裏打ちされたユニークなソリューションと、それを社会実装へと昇華する技術力・実行力には、いつも心を動かされます。とくに、行動変容という人間の根源に向き合うテーマに、AIという最先端の力でアプローチしている姿勢は、人間とAIが共存する近未来のあるべき姿を想起させます。Godotの挑戦は、いまや日本にとどまらず、グローバルに新たなインパクトをもたらそうとしています。唯一無二の存在として世界を変えていくその姿に、これからも強く共感し、支援してまいります。

ＪＡ三井リース株式会社　営業第二本部 ＩＣＴソリューション部長 小西 知宏様

このたび、Godot様の行動科学における高い専門性と将来性に大きな魅力を感じ、お取引を開始させていただきました。Godot様の行動変容を促すアプローチは、さまざまな社会課題の解決に資するものであり、個人の成長や行動の変革を後押しする力を持っていると確信しております。今回の取り組みを通じて、Godot様のさらなる挑戦と成長を支援できることを、大変嬉しく思っております。

【株式会社Godot　代表取締役 森山 健 のコメント】　

撮影　飯川雄大

　Godot は「ヒトを拡張し、個と社会を進化させる」をミッションに、行動科学AIの可能性を追求してきました。当初は、市民の健診（検診）受診率向上など個人の行動変容への事業単位での取組み、現在では、グローバル企業グループや地域を丸ごと行動科学AIで改善するような大きな取組みに挑戦しています。最近の技術進歩によって今後の可能性はさらに広がり、現実世界を拡張するAIシミュレーションや、AIで組織づくりを抜本的に進化させる「AI-augmented workflows」や「AI-native workflows」の構築、それによる一次産業・伝統産業の革新など、一部は既に社内外での実装を進めています。

　私たちがめざすのは、人が単に業務効率化のためにAIを利用する未来でも、AIが人の仕事を奪う未来でもなく、ヒトとAIが共創し、ヒトがヒトらしく、ひとり一人が自分らしく生きられる明るい未来です。そのために「信頼できるAI」と、人間の行動原理への深い理解は不可欠と考えています。応援してくださる投資家の力を得て、さらに高い視座でミッション遂行に取り組んでまいります。

【Godotについて】

ヒトの行動原理を解き明かし、個と社会の進化を促すディープテック企業。日欧に拠点を構え、2022年創業当初から国際機関や海外研究機関と提携を図る。最先端の学術的知見を社会実装する独自の行動科学AIを開発し、誰もがウェルビーイングを追求できる社会を目指す。2025年４月にAIマネジメントシステムの国際規格 ISO/IEC 42001:2023（AIマネジメントシステム：AIMS）の認証を日本で初めて取得。その他、Forbes JAPAN「JAPAN’S AI 50」選出、経済産業省「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金 FS事業」採択、国連WHO主催「WHO WPRO Innovation Challenge」入賞など、国際的な受賞・選出経験を多数持つ。

[企業情報]

商号　　　：株式会社Godot

代表取締役：森山 健　　

設立　　　：2022年７月

所在地　　：兵庫県神戸市中央区浪花町56 起業プラザひょうご内

事業内容　：行動科学とAIを融合したディープテック開発　　　

URL         ：https://godot.inc/