「NCAR×AWARE 女性アーティスト リサーチフェローシップ」2026年度(第1回) 採択フェローは小田原のどか氏、山田裕理氏に決定
国立アートリサーチセンター(略称:NCAR、センター長:田中正之)とAWARE: Archives of
Women Artists, Research and Exhibitions, Centre Pompidou(部門長:カミーユ・モリノー)は、2025年12月に共同で開始した「NCAR×AWARE 女性アーティストリサーチフェローシップ」において、2026年度(第1回)フェローシップ採択者を小田原のどか氏、山田裕理氏に決定いたしました。採択されたフェローおよび研究課題の公表は、2026年4月15日に東京日仏学院にて行われました。


小田原氏は、岡山出身の女性彫刻家である久原濤子(1906~1994年)、太田嘉女野(1903〜1986年)の二名を研究対象とし、これまで周縁化されてきた近代日本における女性彫刻家の活動に光を当てるとともに、彼女たちが直面した制度的・社会的制約に着目することで、地域固有の歴史とともに美術史を再検証します。
山田氏は、明治期を中心に昭和前期までに活動した女性写真家に関する展覧会・文献調査を通じて、その評価および研究の現状を整理するとともに、島隆、塙芳埜、山本古登女を主要事例とした一次資料の研究を通して、女性写真家の写真実践が近代日本の写真文化の形成に果たした役割を明らかにします。
本フェローシップは、日本国内に居住または滞在する研究者・キュレーター等を対象とし、視覚芸術分野で活躍し、日本に所縁を有する女性アーティスト(自身の性認識が女性又はノンバイナリーであるアーティスト)に関する研究を支援するものです。一年間の研究期間中、上限5,000ユーロの研究費を支給します。研究成果は、NCARおよびAWARE公式ウェブサイトにて2027年夏以降に公開を予定しています。
本フェローシップを通じてNCARとAWAREは、日本における女性アーティスト研究のさらなる活性化を図るとともに、国際的な研究基盤の形成および文化的多様性の推進に寄与してまいります。
2026年度フェローシップ採択者のプロフィール

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小田原のどか(おだわらのどか) |
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彫刻家、評論家。版元主宰。芸術学博士。1985年宮城県生。主な個展に、国際芸術センター青森[ACAC]、つなぎ美術館(熊本)、塩竈市杉村惇美術館など。令和6年宮城県芸術選奨新人賞を受賞。主な単著に『近代を彫刻/超克する』(講談社)『モニュメント原論:思想的課題としての彫刻』(青土社)、編著に『この国(近代日本)の芸術:〈日本美術史〉を脱帝国主義化する』(山本浩貴との共編、月曜社)など。表現の現場調査団メンバー、横浜国立大学教員。 |
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山田裕理(やまだゆり) |
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東京都写真美術館学芸員。専門分野は近現代写真史。IZU PHOTO MUSEUM学芸員を経て、現職。主な企画展に「フィオナ・タン アセント」(2016)、「記憶は地に沁み、風を越え 日本の新進作家 vol.18」(2021)、「本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語」(2023)、「ルイジ・ギッリ 終わらない風景」(2025)ほか、「愛について アジアン・コンテンポラリー」(2018)を笠原美智子氏と共同企画、「リバーシブルな未来 日本・オーストラリアの現代写真」(2021)をナタリー・キング氏と共同企画。 |
2026年度 選考委員一覧および選考委員長コメント
(敬称略・五十音順、所属先は選考委員会実施時点)
選考委員

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天田 万理奈 |
AWARE日本代表、キュレーター |
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大谷 省吾 |
NCAR作品活用促進グループリーダー、東京国立近代美術館副館長 |
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小勝 禮子 |
美術史・美術批評 |
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建畠 晢 |
草間彌生美術館長 |
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仲町 啓子 |
実践女子大学名誉教授、秋田県立近代美術館特任館長 |
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水野 僚子 |
日本女子大学国際文化学部国際文化学科 准教授 |
【仲町選考委員長コメント】
「応募された19件の研究対象は多岐のジャンルにわたり、応募者の国籍も多様で、また研究方法にも個性的なものが多く見られました。審査は「募集要項」の「選考方法」に挙げた諸点から厳正に行われました。支援対象研究を遂行するに足る実績と準備状況については、短期間に相応な成果を得るため重要視しました。次回は近現代以前を対象とする研究の応募も歓迎いたします。」
◆AWARE(Archives of Women Artists, Research & Exhibitions, Centre Pompidou )について
(https://awarewomenartists.com/aware_japan/)
AWARE は、16 世紀から 21 世紀にかけて活躍した女性およびノンバイナリーのアーティストに関する知識を収集し、広く共有することに取り組んでいます。国際的なイベントの開催や、現在 1,400 本以上のアーティストの伝記的テキストを収録し、月間約 8 万人が訪問する3言語(フランス語・英語・日本語)のウェブサイトの運営を通じて、彼女たちの創作活動に光を当てることを目的としています。2025年、AWAREはその重要な研究およびアドボカシー活動をさらに推進・拡充するため、ポンピドゥー・センター国立近代美術館の組織内ユニットとして統合されました。
◆国立アートリサーチセンター(NCAR)について(https://ncar.artmuseums.go.jp/)
NCARは「アートをつなげる、深める、拡げる」をミッションに、日本のアートに関する情報収集と国内外への発信、コレクションの活用促進、人的ネットワークの構築、ラーニングの拡充、アーティストの支援など、わが国の美術館活動全体の充実に寄与する活動に取り組んでいます。
<NCARウェブサイト>
https://ncar.artmuseums.go.jp/
<AWAREウェブサイト>
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