建設現場での熱中症対策として千葉エリアで「仮設エアコン導入」を標準化
木の断熱性能を活かした効率運用で、労働環境の改善、作業効率アップ、工期短縮へ
三井ホーム株式会社(本社:東京都江東区、社長:野島 秀敏、以下「当社」)は、建設現場での熱中症による健康被害を防ぐための取り組みとして、千葉県内で上棟(※1)が完了した現場での仮設エアコン設置を標準化しています。現在、千葉県内では上棟後ほぼ全ての現場で仮設エアコンの設置が完了し、東京エリアにおいても標準化に向けて順次導入しています。一般的なスポットクーラーや冷風機と比較し、空間全体を効率的に冷却する仮設エアコンの導入は、過酷な作業環境の劇的な改善に繋がり、現場を担う職方からも高い評価を得ています。

<現場の声>
・夏場の現場とは思えないくらい快適な作業環境でとても助かる
・エアコン無しの環境と比較して、作業効率が断然上がった
・夏場は汗の付着やクロス材の伸縮などにより品質に影響が出る可能性があるが、
エアコンを設置することで解消された
・休憩の際は他の職方も集まるので、コミュニケーションが活性化した
猛暑が予想される2025年の夏を前に、建設現場での熱中症対策は急務
日本気象協会が2025年の夏はかなりの猛暑になると予想(※2)するなど、猛暑が年々深刻化する中、2025年6月1日には改正労働安全衛生規則が施行され、一定の条件において企業の熱中症対策が義務付けられました。屋外作業が多い建設業は、「熱中症による業種別死傷者数」が最も多い業種として、特に早急な対策が求められています。(※3)
熱中症対策として千葉・東京の現場に仮設エアコンを設置し、労働環境の改善、作業効率アップ、工期短縮へ繋げる
これまで、建設現場での一般的な熱中症対策としてスポットクーラーや冷風機が設置されていましたが、「スポットクーラーは室内に置くため冷えた空気が正面から出る一方、熱気を帯びた排気を背後から出すため、室内全体の対策としては十分ではない。」といった声もあり、従来の対策には課題もありました。法改正やこれまでの課題を踏まえ、当社は千葉県内におけるほぼ全ての上棟後の現場で仮設エアコンを設置し、東京エリアの現場でも標準設置に向けて順次導入を拡大しています。
当社の主力である木造枠組壁工法(※4)の建築物においては、隙間が少なく気密性に優れているうえに、木材自体が持つ断熱性能により構造躯体が完成した段階(断熱材施工前)でも仮設エアコンの冷却効果が高く、効率的な運用が可能です。現場からは「従来の対策とは比較にならないほど快適で、作業効率も向上した。」といった声が多数寄せられています。
また、これまで暑さのため窓を閉め切っての内部工事が難しく、内部工事と外部工事を同時に行う事が困難な状況も散見されましたが、仮設エアコンの設置により、窓を閉め切った状態での内部工事と外部工事の同時進行が可能となり、工期の短縮にも繋がります。
当社の熱中症対策の取り組み
仮設エアコン設置の他にも、空調服の着用、塩分補給用の飴や経口補水液などの常備、屋外作業時に作業員に直射日光が当たらないようにするための簡易テントの設置など、建設現場での熱中症対策を多数実施しています。


当社は、現場を担う職方一人ひとりの健康を守ることが業界の持続的な発展と安全で質の高い建築物の提供に繋がると考え、本取り組みを建設業界全体の労働環境改善に貢献する重要なCSR活動の一環と位置付けています。今後も、熱中症をはじめとする作業員の安全衛生管理を徹底するなど、より快適で生産性の高い作業環境の実現を目指し、建設業界全体の労働環境改善に貢献してまいります。
※1:上棟とは、基礎工事完了後、柱や梁で骨組みを作り上げ、家の最上部で屋根を支える木材(棟木)を取り付けること
※2:2025年3月17日「ウェザーマーケティングレポート Vol.2」(一般財団法人 日本気象協会)
https://www.jwa.or.jp/wp-content/uploads/2025/03/db8e821c1472f48cf207f1b7fcc1750c-1.pdf
※3:令和5年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/001100761.pdf
※4:枠組壁工法は、床や壁といった「面」のパネルを組み立てて家を造る方式のため、構造的に隙間が生まれにくく、
気密性を確保しやすいという特長があります。
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