「阿蘇」の世界文化遺産登録に向けて 熊本県と7市町村が連携壮大で美しい「阿蘇」の景観を世界文化遺産として未来へ引き継ぐために東京・千代田区で8月20日にシンポジウムを実施

熊本県

「阿蘇」は、活発な火山活動により形成された広大なカルデラの中に約6万人もの人々の暮らしが営まれている、世界でも類をみない地域です。古くから自然と人々との共生により維持されてきた草原で形成される、壮大で美しい景観を適切に保全し、未来へ引き継いでいけるよう、熊本県(知事:蒲島 郁夫)と阿蘇郡市7市町村(阿蘇市/南小国町/小国町/産山村/高森町/西原村/南阿蘇村)は、「阿蘇」の世界文化遺産登録に向けて連携して取り組んでいます。

草千里草千里

 ここでは、「阿蘇」の概要や、なぜ「阿蘇」が世界文化遺産登録を目指すのか、また東京で開催を予定している「阿蘇世界文化遺産登録推進東京シンポジウム」についてご紹介します。


  • 世界文化遺産登録を目指す「阿蘇」とは

阿蘇中岳 火口阿蘇中岳 火口

 「阿蘇」は、九州のほぼ中心部に位置し、阿蘇五岳を含む地域で、南北約25㎞、東西約18㎞の大きさを誇るカルデラを有しています。
 阿蘇カルデラは、約27万年前に始まった火山活動から、約9万年前までに4回の大規模な火砕流噴火を繰り返したことで形成されました。カルデラ内は、中央火口丘により南北に分けられ、北半分を阿蘇谷、南半分を南郷谷と呼んでおり、カルデラ内を中心に、阿蘇郡市7市町村には約6万人が居住しています。
 「阿蘇」の壮大な景観は、日本の伝統的な土地利用である「草地―森林―集落―水田」が、カルデラ全域に広がることにより形成されています。「野焼き・放牧・採草」の草地管理システムに基づいた人々の営みにより、千年以上にわたって半自然草地が維持され続けてきました。
この草原は大陸系の植物をはじめとする希少な動植物など、草原生態系を育む舞台ともなっています。


阿蘇の野焼き/ 春の阿蘇阿蘇の野焼き/ 春の阿蘇

阿蘇の野焼き/ 春の阿蘇阿蘇の野焼き/ 春の阿蘇













  • 「阿蘇」が世界文化遺産登録を目指す理由

 「阿蘇」は、広大なカルデラという特異な地形において、古くから自然と人々の共生により維持されてきた草原や、長い年月をかけて農耕の生産性向上・拡大を進めた田畑などにより形成されており、世界にも類例のない、壮大で美しい景観です。「野焼き・放牧・採草」の生業によって維持されてきた草原など、長年にわたり人々の営みにより形成された文化的景観は、世界文化遺産としての価値を有すると考えています。
 このことから、この景観を「人類共通の資産(たから)」として適切に保全し、未来へ引き継いでいけるように、熊本県と阿蘇郡市7市町村では、平成19年から、「阿蘇」の世界文化遺産登録に向けた取り組みを進めています。


この「阿蘇」の世界文化遺産としての特徴(属性)を、現時点で大きく次の4点に分類しています。(※1)
(※1.令和4年1月「世界遺産暫定一覧表追加資産に係る提案書」記載

 https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/22/122503.html

1)外輪山上・カルデラ壁・カルデラ床・中央火口丘に明瞭に区分されて残された土地利用パターン
「草地―森林―集落―水田」の土地利用のパターンが、阿蘇カルデラ全体を隅々まで覆い尽くす壮大なカルデラ農業景観を生み出しました。

2) 土地利用パターンを成り立たせてきた野焼き・放牧・採草の草地管理システム
草地管理システムが半自然草地の安定的な維持に大きく貢献し、草地や水田の広がりが壮大で美しい農業景観を形成してきました。

3)豊富な湧水伏流水の治水・利水システム
用水路やため池などの農業水利施設を造り、農耕の生産性向上や拡大を図ってきました。

4)火山信仰及び開拓に関わる信仰形態・伝承の証拠
火山で暮らすための精神的な営みとして、火山信仰をはじめとする多様な信仰や伝承を生み出してきました。

「阿蘇」の世界文化遺産としての特徴「阿蘇」の世界文化遺産としての特徴

  • 「阿蘇世界文化遺産登録推進東京シンポジウム」の開催

 世界文化遺産としての「阿蘇」の価値や「阿蘇」の世界文化遺産登録推進の取り組みへの理解を深めていただくため、東京でシンポジウムを開催します。
 当シンポジウムでは、世界文化遺産に登録されることの意義や、「阿蘇千年の草原」をはじめとする、阿蘇の美しい文化的景観を維持・保全するために必要なことなどを発信します。


「阿蘇世界文化遺産登録推進東京シンポジウム」チラシ「阿蘇世界文化遺産登録推進東京シンポジウム」チラシ

【開催概要】
日時:令和5年(2023年)8月20日(日) 13:00~16:00
場所:全国町村会館ホール(東京都千代田区永田町1-11-35)
主催:阿蘇世界文化遺産登録推進協議会(熊本県・阿蘇都市7市町村)
詳細は以下チラシを参照(オンライン配信有り)
https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/life/180463_440558_misc.pdf
※申込期間を8月14日(月)まで延長中


【開催内容】
<講演>
●「阿蘇」が世界文化遺産となる意義
 文化庁:鈴木地平 文化財調査官
●「阿蘇」の文化的景観と世界遺産としての価値
 北海道大学:西山徳明 教授
●阿蘇千年の草原を守るために私たちがすべきこと
 全国草原再生ネットワーク:高橋佳孝 代表理事
<パネルディスカッション>
阿蘇が世界文化遺産となるために必要なこと
~人々の営みの歴史が作り上げた「阿蘇」の壮大で美しい文化的景観を維持し続けるために~


  • 阿蘇の美しい草原を維持するため「湖池屋」とコラボレーション

 【今回の取り組みについて】
 総合スナックメーカー「湖池屋」と熊本県は、令和3年(2021年)8月の湖池屋九州阿蘇工場(熊本県益城町)開業を起点として、熊本県の掲げる「創造的復興」や「阿蘇を世界遺産へ」をテーマに阿蘇をはじめとした熊本県の魅力を込めた商品開発を行ってきました。
 第3弾となる今回は、平成30年(2018年)に国の「地理的表示(GI)保護制度※」にも登録された和牛“くまもとあか牛”を「日本の推し食材」として初めて使用した、「湖池屋プライドポテト JAPAN あか牛鉄板焼き わさび醤油 熊本」を、7月31日から、全国で販売スタートしました。“くまもとあか牛”は、放牧に適した牛として誕生した品種であり、世界文化遺産登録を目指す阿蘇の美しい草原を維持するために欠かせない存在です。本商品で“くまもとあか牛”を使用することで畜産業を振興し、阿蘇の草原維持に貢献したいという企業の思いが込められています。
 さらに、当商品の販売を通じ、阿蘇の世界文化遺産登録に向けて取り組んでいる熊本県を応援したいとの思いから、1袋あたり1円が熊本県に寄付されます。


湖池屋プライドポテト JAPAN あか牛鉄板焼き わさび醤油 熊本湖池屋プライドポテト JAPAN あか牛鉄板焼き わさび醤油 熊本

【商品概要】
●商品名/内容量
「湖池屋プライドポテト JAPAN あか牛鉄板焼き わさび醤油 熊本」/53g
●価格
オープン価格
●発売日/販売先
2023年7月31日(月)/全国・全チャネル


【湖池屋プライドポテト ブランドサイトURL】

https://koikeya-pridepotato.jp/



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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
熊本県熊本市中央区水前寺6丁目18−1
電話番号
096-383-1111
代表者名
木村 敬
上場
未上場
資本金
-
設立
1871年04月