がん早期・再発診断を目的としたテロメスキャン技術の実用化に向けての共同研究契約を締結
~順天堂大学とオンコリスバイオファーマ社~
順天堂大学(所在地:東京都文京区 学長:新井一 以下「順天堂大学」)およびオンコリスバイオファーマ株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:浦田泰生 以下「オンコリスバイオファーマ社」)は、このたび、オンコリスバイオファーマ社ががんの体外検査薬として開発を進めているテロメスキャンの実用化を目的とした、血中循環がん細胞(Circulating tumor cell: CTC)の検査法開発およびシステム構築のための共同研究契約を締結しましたので、お知らせいたします。
今回の共同研究は、テロメスキャン技術の実用化を目指して、CTC検出法の自動化とCTCの臨床的意義の確立を目標とするものです。これまでの技術では、肺がん患者のCTCは検出が難しいと考えられてきましたが、順天堂大学では、すでに非小細胞肺がん患者の血液からテロメスキャンを用いて悪性度の高い生きたままの肺がん細胞(間葉系細胞)を検出することに成功*1しています。このCTC検出技術を肺がんの超早期発見、予後や薬効モニタリング、あるいはCTCの遺伝子解析を行うことにより治療法の選択にも応用できると予測しています。
今後、本研究から共同で創出される研究成果は、オンコリスバイオファーマ社および順天堂大学の間で検討の上で、適宜学会・論文等で発表を行ってまいります。
*1 Oncotarget. 2017 May 23;8(21):34884-34895. doi: 10.18632/oncotarget.16818.
【代表者らのコメント】
順天堂大学 大学院医学研究科呼吸器内科学 教授 髙橋和久
「テロメスキャンという新しい技術を用いた循環血中腫瘍細胞(CTC)の高感度高速自動測定法を構築し本法のがん早期・再発診断のバイオマーカーとしての有用性を検証いたします。まずは順天堂大学医学部附属順天堂医院のがん関連診療科横断的研究プロジェクトとして進めてまいります。そして本法の有用性が証明・確立されたのちには本技術を全国的に普及させていく予定です。少量採血を用いた本CTC測定で多くのがんの非侵襲的早期・再発診断が可能となれば、がん死亡第1位の肺がんはもとより全がん腫の患者さんの予後改善が期待できます。」
順天堂大学 医学部内科学教室・呼吸器内科学講座 准教授 十合晋作
「がんの死因の約90%は原発巣から他臓器への転移に起因し、循環腫瘍細胞(CTC)が直接的要因と考えられています。血中CTC検出法テロメスキャンを基盤技術として、生きたがん細胞そのものを直接捕捉するため、死細胞からも遊離する循環腫瘍核酸や血清腫瘍マーカーと比較して説得力の高い診断法となりえます。がん早期診断からより有効な個別化医療につながる革新的な手法であることを証明し、質の高い医療サービスのご提供に向けて邁進してまいります。」
オンコリスバイオファーマ株式会社 代表取締役社長 浦田泰生
「今回の順天堂大学との共同研究契約は、当社の検査事業にとって非常に大きなインパクトのあるものになります。テロメスキャンの技術は、血液中で生きている悪性度の高いCTCを検出できる唯一の方法であり、ほかのCTC検査法にはない特長を持っています。殊に肺癌では、他の方法では見つけにくいCTCをテロメスキャンで検出できるような成果を出してゆきたいと思います。現在、世界の癌検査の研究はLiquid Biopsy(液性生検)に向けられており、我々のテロメスキャンによる技術はこの領域に大きく貢献できると考えています。」
【テロメスキャンについて】
テロメスキャンはがん細胞で特異的に増殖するウイルス遺伝子の中に、クラゲの緑色蛍光タンパク質(Green fluorescent protein: GFP)の遺伝子を組み込み、がん細胞を特異的に蛍光発光させるウイルスです。これまでの研究成果から、この作用によってがん組織から遊離して血液中を循環しているがん細胞(Circulating tumor cell: CTC)や腹腔内がん細胞(Peritoneal tumor cell: PTC)を高感度に検出できることが明らかになってきており、国内外でその応用に向けた研究が進められています。
【順天堂大学について】
順天堂は、1838(天保9)年、学祖・佐藤泰然が江戸・薬研堀(現在の東日本橋2-6-8)に設立したオランダ医学塾・和田塾に端を発し、今につながる日本最古の西洋医学塾です。医学部をはじめとした5学部、3大学院研究科、6医学部附属病院からなる「健康総合大学・大学院大学」として教育・研究・医療を通じた国際レベルでの社会貢献と人材育成を行っています。詳細はhttp://www.juntendo.ac.jp/をご覧ください。
【オンコリスバイオファーマ社について】
オンコリスバイオファーマ社は、ウイルス遺伝子改変技術を活用した新規がん治療薬、新規がん検査薬の開発を行い、がんや重症感染症領域の医療ニーズ充足に貢献することを目指しています。特にがん領域では、腫瘍溶解ウイルスのプラットフォームをベースに、がんのウイルス療法テロメライシンとその次世代版の開発を進めると共に、がんの早期発見または術後検査を行う新しい検査薬のテロメスキャン等を揃えることで、がんの早期発見・初期のがん局所治療・術後検査・転移がん治療を網羅するパイプラインを構築しています。詳細はwww.oncolys.comをご覧ください。
今後、本研究から共同で創出される研究成果は、オンコリスバイオファーマ社および順天堂大学の間で検討の上で、適宜学会・論文等で発表を行ってまいります。
*1 Oncotarget. 2017 May 23;8(21):34884-34895. doi: 10.18632/oncotarget.16818.
【代表者らのコメント】
順天堂大学 大学院医学研究科呼吸器内科学 教授 髙橋和久
「テロメスキャンという新しい技術を用いた循環血中腫瘍細胞(CTC)の高感度高速自動測定法を構築し本法のがん早期・再発診断のバイオマーカーとしての有用性を検証いたします。まずは順天堂大学医学部附属順天堂医院のがん関連診療科横断的研究プロジェクトとして進めてまいります。そして本法の有用性が証明・確立されたのちには本技術を全国的に普及させていく予定です。少量採血を用いた本CTC測定で多くのがんの非侵襲的早期・再発診断が可能となれば、がん死亡第1位の肺がんはもとより全がん腫の患者さんの予後改善が期待できます。」
順天堂大学 医学部内科学教室・呼吸器内科学講座 准教授 十合晋作
「がんの死因の約90%は原発巣から他臓器への転移に起因し、循環腫瘍細胞(CTC)が直接的要因と考えられています。血中CTC検出法テロメスキャンを基盤技術として、生きたがん細胞そのものを直接捕捉するため、死細胞からも遊離する循環腫瘍核酸や血清腫瘍マーカーと比較して説得力の高い診断法となりえます。がん早期診断からより有効な個別化医療につながる革新的な手法であることを証明し、質の高い医療サービスのご提供に向けて邁進してまいります。」
オンコリスバイオファーマ株式会社 代表取締役社長 浦田泰生
「今回の順天堂大学との共同研究契約は、当社の検査事業にとって非常に大きなインパクトのあるものになります。テロメスキャンの技術は、血液中で生きている悪性度の高いCTCを検出できる唯一の方法であり、ほかのCTC検査法にはない特長を持っています。殊に肺癌では、他の方法では見つけにくいCTCをテロメスキャンで検出できるような成果を出してゆきたいと思います。現在、世界の癌検査の研究はLiquid Biopsy(液性生検)に向けられており、我々のテロメスキャンによる技術はこの領域に大きく貢献できると考えています。」
【テロメスキャンについて】
テロメスキャンはがん細胞で特異的に増殖するウイルス遺伝子の中に、クラゲの緑色蛍光タンパク質(Green fluorescent protein: GFP)の遺伝子を組み込み、がん細胞を特異的に蛍光発光させるウイルスです。これまでの研究成果から、この作用によってがん組織から遊離して血液中を循環しているがん細胞(Circulating tumor cell: CTC)や腹腔内がん細胞(Peritoneal tumor cell: PTC)を高感度に検出できることが明らかになってきており、国内外でその応用に向けた研究が進められています。
【順天堂大学について】
順天堂は、1838(天保9)年、学祖・佐藤泰然が江戸・薬研堀(現在の東日本橋2-6-8)に設立したオランダ医学塾・和田塾に端を発し、今につながる日本最古の西洋医学塾です。医学部をはじめとした5学部、3大学院研究科、6医学部附属病院からなる「健康総合大学・大学院大学」として教育・研究・医療を通じた国際レベルでの社会貢献と人材育成を行っています。詳細はhttp://www.juntendo.ac.jp/をご覧ください。
【オンコリスバイオファーマ社について】
オンコリスバイオファーマ社は、ウイルス遺伝子改変技術を活用した新規がん治療薬、新規がん検査薬の開発を行い、がんや重症感染症領域の医療ニーズ充足に貢献することを目指しています。特にがん領域では、腫瘍溶解ウイルスのプラットフォームをベースに、がんのウイルス療法テロメライシンとその次世代版の開発を進めると共に、がんの早期発見または術後検査を行う新しい検査薬のテロメスキャン等を揃えることで、がんの早期発見・初期のがん局所治療・術後検査・転移がん治療を網羅するパイプラインを構築しています。詳細はwww.oncolys.comをご覧ください。
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