ミドル以降の世代の働きがいとモチベーション実態調査
~ミドル以降の世代が活躍する環境を作るためのポイントとは~
株式会社プラスアルファ・コンサルティング(本社:東京都港区、代表取締役社長:三室克哉)は「ミドル以降の世代の働きがいとモチベーション実態調査」として、40代以降の正社員を対象にアンケート調査を実施しました。
日本では少子高齢化に伴い労働人口が減少していく中、企業は限られた人材をいかに活用し、生産性の向上をはかるかが急務の課題となっています。その中でもミドル以降の世代は就業者数でも多くの割合をしめており、ミドル以降の社員の活用は重要な検討事項となってきています。ミドル以降の世代の社員は、働きがいやモチベーションについてどう考えているのか?その理由を探ることで、ミドル以降の世代の活躍につなげていくためのヒントになればと思います。
日本では少子高齢化に伴い労働人口が減少していく中、企業は限られた人材をいかに活用し、生産性の向上をはかるかが急務の課題となっています。その中でもミドル以降の世代は就業者数でも多くの割合をしめており、ミドル以降の社員の活用は重要な検討事項となってきています。ミドル以降の世代の社員は、働きがいやモチベーションについてどう考えているのか?その理由を探ることで、ミドル以降の世代の活躍につなげていくためのヒントになればと思います。
■調査概要
調査対象 : 40代以降の正社員
サンプル数 : 1,052件
調査実施日 : 2021年3月
(※図1参照) 現状の働きがいについては「とてもそう思う(10.0%)」、「どちらかと言えばそう思う(33.6%)」で約44%が仕事への働きがいを感じているとし、理由としては、「自分の裁量でできる仕事が多く、やりがいがある。」「新しい仕事が舞い込んでくるので、退屈をしない。自分で自分の業務を決定できる。」「自分や自分のチームが動いた分、実績に繋がる。」など、自分の裁量で仕事ができる、やりがいのある仕事内容であることや、「社業が社会貢献していることが実感でき、自身の業務もリンクしていると再認識した。」「会社の一員として成果を上げて貢献できている実感がある。」など、社会やお客様に貢献している実感があげられた。反対に「全くそう思わない(11.8%)」、「どちらかと言えばそう思わない(15.6%)」と回答した数は約28%となり、「給与が安く、昇給もほとんどないためやる気がない」「誰にでもできる簡単な仕事。仕事量も少なく時間をもてあましている」「長年積んできたキャリアを活かせない部署にいる」「自分の希望した部署ではない」など、給与などの待遇面だけでなく、自分が希望した部署で働けないこと、やりがいの無い仕事に対して不満を上げる意見が多くあがった。
自分だからできる仕事、仕事を通じてチームや社会に貢献できている実感など、
自分が役に立っているという思いがミドル以降の世代のやる気を引き出すきっかけに。
各調査およびアンケートから得られたテキストマイニングの結果(※図2~4参照)から働きがいの理由を深掘りしたところ、ミドル層が仕事にやりがいを感じる理由として、「仕事の難易度(63.9%)」、「チーム、会社に貢献(59.4%)」、「お客様や社会に貢献(57.7%)」があげられた。
アンケート回答からは、「仕事は専門性が高いため、それなりにやりがいがある内容だと思う」、「自分が学んだ知識を利用して仕事をすることができ、同じ志を持ったメンバーと同じ方向に向かって仕事ができる」、「役職定年となり経験や人脈を活かす機会が減ったが、顧客からは信頼されているように思われるから」など、仕事のやりがいを保つ上では、仕事の専門性や社会、社内への貢献が自身でも感じられることが重要な役割を果たしていることがわかった。
やる気を押し下げているのは、今までのキャリアを活かせない仕事への従事だけでなく、
評価の不公平感や、経営方針への納得感のなさなど、経営側とのコミュニケーション不全も一端に
満足度調査の結果から、最も不満の声が上がったのは「仕事に見合った評価・待遇(32.9%)」。「評価が一部の人だけに偏っていてモチベーションが上がらない」、「長い労働時間と数多いタスクと、報酬の額のバランスが取れていない」など、不公平感、現状に見合っていない評価・待遇に意見が集まった。
また次に、「理念や事業戦略に共感(37.6%)」が挙げられ、「会社の方向性・戦略性が無く、過去の延長線上でやっている」、「事なかれ主義で、新しいチャレンジを試みようとしてもいつも足を引っ張られている」、「どんな方針でも一丸となるような、そんな取り組みを末端まで徹底してほしい」、「経営側との事実の認識に相違があり、働き方改革も形だけ」など、経営陣と現場のコミュニケーション不足、企業理念や経営方針の浸透不足が浮き彫りになった。
そして、「仕事内容に興味・関心(49.1%)」では、やりがいがあると答えた人が「仕事への難易度や専門性」と挙げていたのに対し、不満の声を挙げた人からは「毎日同じことの繰り返し」、「単純作業で創造的な要素はなく、全く評価されない仕事」など、自分でなくても誰でもできる作業や長年のキャリアを活かせない仕事で、仕事へのモチベーションを失っている意見が多くみられた結果となった。
まだまだ働くため、スキルアップへの支援と適切な労働環境、制度作りを会社に期待
(※図5参照)モチベーションをあげるために会社に期待することとして、今回の調査で特徴的だったのは「福利厚生(56%)」「研修・スキルアップ(47%)」の中で、「スキルアップへの支援と機会の提供」、「研修制度を設けてほしい」、「フォローアップ研修の継続」、「仕事を継続していくにあたり、必要とされるスキルを向上させるために資格をとったり、講習を受講しやすくなるよう支援をしてほしい」とした、資格取得やスキルアップへの取り組みに対する支援を求める声が多かったことだ。
次いで多く上がったのは「働き方(50%)」「労働環境(45%)」で、「人数に対しの仕事量が多く、残業があるので人員を増加してほしい」、「適正な人員の確保」と言った、昨今の人材難を反映するような「人員増加」を求める声や、コロナ禍の影響もあってか、テレワークが行える制度・環境作りへの意見があげられた。
そして「給与・評価(44%)」への言及では、「成果によって給料をあげてほしい」、「評価が自分の成果と合っていない」、「適切な人事評価、評価の見える化」というように、ただ給与アップを求める声ではなく、適切な評価、評価の見える化、透明性を求める声が多く寄せられた。
有効回答数の約25%が、モチベーションを自ら上げるために「スキルアップ」に取り組んでいると回答。まだまだ成長を続けたい、業務や社会へ貢献していきたいミドル以降の世代の向上心と前向きさが明らかに。
会社に期待することでも「スキルアップ支援」が挙がっていたが、今回のアンケート回答の中でミドル以降の世代が自主的にモチベーションをあげるために取り組んでいることとして、有効回答数の約25%が「資格などスキルアップ」「業務に関連のあるナレッジを収集して、スキルを高める」「業界紙の購読や勉強会、セミナーへの参加」「職能を上げるために勉強を欠かさない」「学んだことを事業に・顧客に・同僚にフィードバックしている」など、自身のスキルアップのための取り組みを行っていると回答した。また、「ジムや運動」とした回答は約3%、「プライベートを充実させる、オンオフを切り替える」とした回答は約4%となり、スキルアップへの興味関心が圧倒的多数となった。
<アンケートの結果から・考察>
ミドル以降の世代は旧態依然として、ある程度の年齢が来たら上昇志向よりも安定志向、仕事へのモチベーションよりも現状を維持することに意識を向けるため、仕事に対する情熱や意識の低さがあるのではないかと思われがちだが、本音を探ると実際には向上心を持って活躍したいと考えており、スキルアップに積極的に取り組み、長年のキャリアを活かして、やりがいのある仕事や貢献できる仕事がしたいと思っていることがアンケートの回答から明らかになった。ミドル以降の世代が活躍するためには、評価制度の見える化、また経営側と現場のコミュニケーションによる経営方針や企業理念の浸透など、納得感はポイントになってくるだろう。そして、会社からのスキルアップ支援や、仕事を通して社会やチームに貢献できる役割を得ることで、ミドル以降の世代が会社に大きく貢献し、力になってくれる機会が増えるのではないだろうか。
※アンケート結果のテキストマイニングおよびクロス集計には弊社製品「見える化エンジン」にて実施いたしました。
見える化エンジンサービスサイト:https://www.mieruka-engine.com/
(参考資料)ミドル以降の世代が考える働きがい満足度とは?
<各理由別満足度調査結果> 図2
※赤枠で囲んだ部分は不満が多かった項目
<クロス分析結果>図5
<株式会社プラスアルファ・コンサルティングについて>
株式会社プラスアルファ・コンサルティング(https://www.pa-consul.co.jp/)は『あらゆる情報から付加価値を生み出し続ける、見える化プラットフォーム企業』として、2006年の設立以来、顧客の声や顧客データ/購買データ、人事情報のようなビッグデータを「見える化」し気づきを与える力を持つ、「テキストマイニング」や「データマイニング」などの技術を核としたクラウドソリューション事業を行っています。様々な情報を「見える化」することで、お客様のビジネスに+α(プラスアルファ)の価値を創造するためのソフトウェアの開発・販売、コンサルティング、新規事業創出を行っています。
<問い合わせ先>
株式会社プラスアルファ・コンサルティング
広報:鈴木
TEL:03-6432-4016 / E-mail:info@pa-consul.co.jp
調査対象 : 40代以降の正社員
サンプル数 : 1,052件
調査実施日 : 2021年3月
約44%のミドル以降の世代が働きがいを感じている一方、約28%は自身の長年のキャリアが活かせず、やりがいの無い仕事によりモチベーションが低下し、働きがいを感じられないという結果に。
(※図1参照) 現状の働きがいについては「とてもそう思う(10.0%)」、「どちらかと言えばそう思う(33.6%)」で約44%が仕事への働きがいを感じているとし、理由としては、「自分の裁量でできる仕事が多く、やりがいがある。」「新しい仕事が舞い込んでくるので、退屈をしない。自分で自分の業務を決定できる。」「自分や自分のチームが動いた分、実績に繋がる。」など、自分の裁量で仕事ができる、やりがいのある仕事内容であることや、「社業が社会貢献していることが実感でき、自身の業務もリンクしていると再認識した。」「会社の一員として成果を上げて貢献できている実感がある。」など、社会やお客様に貢献している実感があげられた。反対に「全くそう思わない(11.8%)」、「どちらかと言えばそう思わない(15.6%)」と回答した数は約28%となり、「給与が安く、昇給もほとんどないためやる気がない」「誰にでもできる簡単な仕事。仕事量も少なく時間をもてあましている」「長年積んできたキャリアを活かせない部署にいる」「自分の希望した部署ではない」など、給与などの待遇面だけでなく、自分が希望した部署で働けないこと、やりがいの無い仕事に対して不満を上げる意見が多くあがった。
自分だからできる仕事、仕事を通じてチームや社会に貢献できている実感など、
自分が役に立っているという思いがミドル以降の世代のやる気を引き出すきっかけに。
各調査およびアンケートから得られたテキストマイニングの結果(※図2~4参照)から働きがいの理由を深掘りしたところ、ミドル層が仕事にやりがいを感じる理由として、「仕事の難易度(63.9%)」、「チーム、会社に貢献(59.4%)」、「お客様や社会に貢献(57.7%)」があげられた。
アンケート回答からは、「仕事は専門性が高いため、それなりにやりがいがある内容だと思う」、「自分が学んだ知識を利用して仕事をすることができ、同じ志を持ったメンバーと同じ方向に向かって仕事ができる」、「役職定年となり経験や人脈を活かす機会が減ったが、顧客からは信頼されているように思われるから」など、仕事のやりがいを保つ上では、仕事の専門性や社会、社内への貢献が自身でも感じられることが重要な役割を果たしていることがわかった。
やる気を押し下げているのは、今までのキャリアを活かせない仕事への従事だけでなく、
評価の不公平感や、経営方針への納得感のなさなど、経営側とのコミュニケーション不全も一端に
満足度調査の結果から、最も不満の声が上がったのは「仕事に見合った評価・待遇(32.9%)」。「評価が一部の人だけに偏っていてモチベーションが上がらない」、「長い労働時間と数多いタスクと、報酬の額のバランスが取れていない」など、不公平感、現状に見合っていない評価・待遇に意見が集まった。
また次に、「理念や事業戦略に共感(37.6%)」が挙げられ、「会社の方向性・戦略性が無く、過去の延長線上でやっている」、「事なかれ主義で、新しいチャレンジを試みようとしてもいつも足を引っ張られている」、「どんな方針でも一丸となるような、そんな取り組みを末端まで徹底してほしい」、「経営側との事実の認識に相違があり、働き方改革も形だけ」など、経営陣と現場のコミュニケーション不足、企業理念や経営方針の浸透不足が浮き彫りになった。
そして、「仕事内容に興味・関心(49.1%)」では、やりがいがあると答えた人が「仕事への難易度や専門性」と挙げていたのに対し、不満の声を挙げた人からは「毎日同じことの繰り返し」、「単純作業で創造的な要素はなく、全く評価されない仕事」など、自分でなくても誰でもできる作業や長年のキャリアを活かせない仕事で、仕事へのモチベーションを失っている意見が多くみられた結果となった。
まだまだ働くため、スキルアップへの支援と適切な労働環境、制度作りを会社に期待
(※図5参照)モチベーションをあげるために会社に期待することとして、今回の調査で特徴的だったのは「福利厚生(56%)」「研修・スキルアップ(47%)」の中で、「スキルアップへの支援と機会の提供」、「研修制度を設けてほしい」、「フォローアップ研修の継続」、「仕事を継続していくにあたり、必要とされるスキルを向上させるために資格をとったり、講習を受講しやすくなるよう支援をしてほしい」とした、資格取得やスキルアップへの取り組みに対する支援を求める声が多かったことだ。
次いで多く上がったのは「働き方(50%)」「労働環境(45%)」で、「人数に対しの仕事量が多く、残業があるので人員を増加してほしい」、「適正な人員の確保」と言った、昨今の人材難を反映するような「人員増加」を求める声や、コロナ禍の影響もあってか、テレワークが行える制度・環境作りへの意見があげられた。
そして「給与・評価(44%)」への言及では、「成果によって給料をあげてほしい」、「評価が自分の成果と合っていない」、「適切な人事評価、評価の見える化」というように、ただ給与アップを求める声ではなく、適切な評価、評価の見える化、透明性を求める声が多く寄せられた。
有効回答数の約25%が、モチベーションを自ら上げるために「スキルアップ」に取り組んでいると回答。まだまだ成長を続けたい、業務や社会へ貢献していきたいミドル以降の世代の向上心と前向きさが明らかに。
会社に期待することでも「スキルアップ支援」が挙がっていたが、今回のアンケート回答の中でミドル以降の世代が自主的にモチベーションをあげるために取り組んでいることとして、有効回答数の約25%が「資格などスキルアップ」「業務に関連のあるナレッジを収集して、スキルを高める」「業界紙の購読や勉強会、セミナーへの参加」「職能を上げるために勉強を欠かさない」「学んだことを事業に・顧客に・同僚にフィードバックしている」など、自身のスキルアップのための取り組みを行っていると回答した。また、「ジムや運動」とした回答は約3%、「プライベートを充実させる、オンオフを切り替える」とした回答は約4%となり、スキルアップへの興味関心が圧倒的多数となった。
<アンケートの結果から・考察>
ミドル以降の世代は旧態依然として、ある程度の年齢が来たら上昇志向よりも安定志向、仕事へのモチベーションよりも現状を維持することに意識を向けるため、仕事に対する情熱や意識の低さがあるのではないかと思われがちだが、本音を探ると実際には向上心を持って活躍したいと考えており、スキルアップに積極的に取り組み、長年のキャリアを活かして、やりがいのある仕事や貢献できる仕事がしたいと思っていることがアンケートの回答から明らかになった。ミドル以降の世代が活躍するためには、評価制度の見える化、また経営側と現場のコミュニケーションによる経営方針や企業理念の浸透など、納得感はポイントになってくるだろう。そして、会社からのスキルアップ支援や、仕事を通して社会やチームに貢献できる役割を得ることで、ミドル以降の世代が会社に大きく貢献し、力になってくれる機会が増えるのではないだろうか。
※アンケート結果のテキストマイニングおよびクロス集計には弊社製品「見える化エンジン」にて実施いたしました。
見える化エンジンサービスサイト:https://www.mieruka-engine.com/
(参考資料)ミドル以降の世代が考える働きがい満足度とは?
<各理由別満足度調査結果> 図2
※赤枠で囲んだ部分は不満が多かった項目
<各満足度調査への回答によるテキストマイニング結果> 図3
<各調査による総合満足度> 図4
モチベーションを上げるために会社に期待すること
<クロス分析結果>図5
<株式会社プラスアルファ・コンサルティングについて>
株式会社プラスアルファ・コンサルティング(https://www.pa-consul.co.jp/)は『あらゆる情報から付加価値を生み出し続ける、見える化プラットフォーム企業』として、2006年の設立以来、顧客の声や顧客データ/購買データ、人事情報のようなビッグデータを「見える化」し気づきを与える力を持つ、「テキストマイニング」や「データマイニング」などの技術を核としたクラウドソリューション事業を行っています。様々な情報を「見える化」することで、お客様のビジネスに+α(プラスアルファ)の価値を創造するためのソフトウェアの開発・販売、コンサルティング、新規事業創出を行っています。
<問い合わせ先>
株式会社プラスアルファ・コンサルティング
広報:鈴木
TEL:03-6432-4016 / E-mail:info@pa-consul.co.jp
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