泉佐野市とヤッホーブルーイングが企業誘致と地域活性に関する基本合意書を締結
泉佐野市が史上最大規模の「#ふるさと納税3.0」でヤッホーブルーイングを誘致 / 泉佐野市内「大阪ブルワリー(仮称)」開設の寄附を募集 / 近畿圏クラフトビール市場盛り上げ
概要
- 泉佐野市とヤッホーブルーイングは、企業誘致と地域活性に関する基本合意書を締結しました。泉佐野市の活性化と近畿圏のクラフトビール市場の盛り上げに取り組みます。
- 泉佐野市が市独自の補助金制度とクラウドファンディングを組み合わせた制度「#ふるさと納税3.0」で、目標金額10億円の史上最大規模のふるさと納税型クラウドファンディングプロジェクトを実施します。
- 目標金額を達成した場合、泉佐野市はヤッホーブルーイングに寄附総額の40%を補助金として交付。2023年秋にビール醸造機能と飲食や販売スペースを併設する大阪ブルワリーを開設予定です。
- 返礼品は、寄附金額16,000円で大阪ブルワリーで製造予定の「よなよなエール」24缶と引き換えることができる電子チケットです。2023年秋以降の開業をめざす大阪ブルワリーで製造予定の「よなよなエール」を電子チケットと引き換えに申込受付順に発送します。
財政難が慢性的に続いていた泉佐野市の抜本的な改革の過去と今
1980年代半ば、国が関西国際空港の建設・整備をするにあたって地元自治体に協力を要請した際、泉佐野市は空港のある人工島と対岸を結ぶ連絡橋の整備や、埋め立て造成した「りんくうタウン」への施設誘致、市立病院や下水道事業などの社会インフラ整備などを担いました。しかし、バブルが崩壊したことで、進出予定だった企業が次々と撤退。また、1994年の開港以降も利用客が伸びなかったため、泉佐野市は投資した700億円を回収することができず、2003年度には累積赤字が約35億円に。2004年には財政非常事態宣言を発出しました。
慢性的に続く財政難に対して抜本的な改革をするため、泉佐野市では2012年から「ふるさと納税」への取り組みを強化。2018年度には、寄附額は497億円にも達し、全国で最もふるさと納税を集めた自治体になりました。しかし、2019年6月1日に「ふるさと納税の返礼品は寄附額の3割以下の地場産品に限定する」新制度が開始するにあたって、「制度変更以前の段階でも新制度のルールに合致しない取り組みをしていた自治体」として新制度から除外されました。泉佐野市は除外措置は違法であるとして、国を提訴。大阪高裁では敗訴したものの、最高裁へ上告した結果、2020年6月に逆転勝訴しました。2019年6月よりふるさと納税制度から除外されていましたが、2020年7月3日に無事復帰が認められました。
2020年9月からは、ふるさと納税型クラウドファンディング「#ふるさと納税3.0」を開始しました。「#ふるさと納税3.0」は、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングで補助金の原資を調達し、企業や個人事業主を支援(誘致)することによって泉佐野市に新たな地場産品を創り出し、支援いただいた方々に創り出された地場産品をお礼としてお贈りするという新たな取り組みです。2020年度の寄附額は、合計5億5000万円に達し、氷温熟成肉、高級缶詰など9件のプロジェクトでクラウドファンディングを実施し、実際に新たな加工所や設備で生産された製品が泉佐野市の返礼品として活用されています。泉佐野市は「#ふるさと納税3.0」の更なる飛躍を目指し、2021年度の核となるプロジェクトを担う事業者の誘致を検討していました。プロジェクト候補として、2018年度の泉佐野市におけるふるさと納税返礼品の中でトップの寄附金を集め、かねてより誘致を打診していたよなよなエールを製造するヤッホーブルーイングが候補に挙がり、2021年度の「#ふるさと納税3.0」への参画を打診しました。
泉佐野市と近畿圏のクラフトビール市場の盛り上げ ヤッホーの近畿圏の活動と構想
ヤッホーブルーイングは「ビールに味を!人生に幸せを!」をミッションに掲げ、日本でクラフトビールのカテゴリーを形成し、革新的な活動でクラフトビール市場を広げて新しいビール文化を創出するために活動しています。2020年までは首都圏を中心とした営業活動を行っていましたが、クラフトビールカテゴリーの形成を加速させるべく、2021年2月に大阪営業所を開設しました。コロナ下における家飲み需要増加の影響も受け、近畿エリアにおける2020年の販売数量は前年比150%と好調でした。京都・大阪・兵庫をはじめとした近畿エリアにおいて、ヤッホーブルーイングが重視している「ファンの方々との交流」や「取引先企業様とのチーム化」を進め、地元企業・自治体・地域の方々と一丸となって近畿圏のクラフトビール市場を盛り上げる活動をしています。
ヤッホーブルーイングが、近畿圏のクラフトビール市場を盛り上げる活動に注力していたところ、泉佐野市から大阪ブルワリーの開設を視野にいれた「#ふるさと納税3.0」のプロジェクト参画の打診を受けました。ビールを醸造する機能だけをもつ醸造所ではなく、泉佐野市に訪れる人々が楽しめるエンターテインメント性を兼ね備えた「レジャースポット」をつくる構想です。ヤッホーブルーイングは、本構想をもとに「ブルワリー」を開設することで泉佐野市だけでなく、泉佐野市から近畿圏全体のクラフトビール市場を盛り上げることに貢献できると考え、本プロジェクトへの参画を決めました。
泉佐野市のふるさと納税型クラウドファンディング「#ふるさと納税3.0」の仕組み
「#ふるさと納税3.0」とは、泉佐野市が2020年9月から開始したふるさと納税型クラウドファンディングです。ふるさと納税の寄附者と一緒に地場産品(商品・サービス)を作り出し、新たな産業、雇用を創出し、そして新たに創り出された地場産品を返礼品として提供し寄附の増大につなげることを目的としています。具体的なスキームは次のとおりです。泉佐野市内で地場産品を製造・加工・開発する事業者を募り、プロジェクト単位でふるさと納税型クラウドファンディングを実施します。ふるさと納税による寄附金総額が目標を達成したプロジェクトの事業者に対して、寄附総額の40%を補助金として交付。事業者は、事業開始にあたって必要となる費用に補助金を活用することができます。
本プロジェクトでは、2022年3月31日までにふるさと納税の寄附総額が目標金額の10億円に達した場合、ヤッホーブルーイングは大阪ブルワリー構想の具体化を進めます。返礼品は、寄附金額16,000円で大阪ブルワリーで製造予定の「よなよなエール」24缶と引き換えることができる電子チケットです。2023年秋以降の開業をめざす大阪ブルワリーで製造予定の「よなよなエール」を電子チケットと引き換えに申込受付順に発送します。
泉佐野市から近畿圏のクラフトビール市場を盛り上げる「大阪ブルワリー」
「#ふるさと納税3.0」での寄附金が2022年3月までに目標金額に達した場合、大阪ブルワリー構想の具体化を進めます。2023年秋にビール醸造機能と飲食や販売スペースを併設する「大阪ブルワリー」を開設する予定です。泉佐野市とヤッホーブルーイングは、大阪ブルワリーを開設することで泉佐野市を活性化させ、近畿圏のクラフトビール市場を盛り上げて参ります。
場所:泉佐野市内
規模:年間2000kL製造相当
機能:ビール製造・飲食・販売スペース
泉佐野市
泉佐野市は、大阪市と和歌山市のほぼ中間に位置し、美しい山河、緑あふれる恵まれた自然環境にあります。面積は 約 56.51 平方キロメートル、人口は約 10 万人の都市で、平成 6 年 9 月に開港した関西国際空港によるインパクトを最大限に活用し、世界と日本を結ぶ玄関都市として、21世紀にふさわしい国際都市をめざしてまちづくりに取り組んでいます。
株式会社ヤッホーブルーイング
「ビールに味を!人生に幸せを!」というミッションのもと、日本のビール文化にバラエティを提供し、お客様にささやかな幸せをお届けするという想いで、品質にこだわった個性的で味わい豊かなクラフトビールを製造しています。フラッグシップである『よなよなエール』は日本を代表するクラフトビール*としてご好評いただいています。今後もより美味しいビールづくりを目指し、お客様に幸せをお届けできるよう努力してまいります。
*クラフトビールとは小規模な醸造所がつくる、多様で個性的なビールのことを指します
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