写真家 田原桂一が捉えたパリ・オペラ座 「OPÉRA de PARIS」展を開催
2024年6月21日(金)~7月28日(日) 会期中無休・入場無料
フランス政府の依頼を受け、田原桂一は1987年から1994年まで約8年の歳月をかけて、パリのオペラ座を撮影しました。当時、オペラ座の責任者だったピエール・ベルナール氏は、自然光の中、長時間露光することで被写体がドラマチックな雰囲気と質感で表現される田原独自の撮影スタイルが、オペラ座を撮影するのに最適だと考えたのです。撮影はオペラ座の壮麗な建築やしつらえだけではなく、華やかな衣装や宝飾、さらには舞台装置の表と裏に至るまで、オペラ座全体が記録されました。約550点に及ぶ作品は、1995年に「ARCHITECTURE(建築)」、「COSTUMES(衣装)」、「BIJOUX(宝飾)」、「MAQUETTES(舞台美術)」の4冊からなる大判写真集「OPÉRA de PARIS」として出版されました。この写真集は世界中で高い評価を受け、オペラ座の美しさを多くの人に知らしめるものとなっています。
本展では、写真集「OPÉRA de PARIS」の中から厳選された作品約30点を、オペラ座の世界観をイメージした会場に展示します。また会場では2,000冊限定で出版された貴重な「OPÉRA de PARIS」原本や、写真集をもとに制作された映像をご覧いただけます。
■展覧会概要
展覧会名:田原桂一「OPÉRA de PARIS」
会 期:2024年6月21日(金)- 2024年7月28日(日) ※会期中無休
開館時間:11:00 - 19:00 (入場は18:30まで)
入 場 料:無料
会 場:ポーラ ミュージアム アネックス(〒104-0061 中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階)
アクセス:東京メトロ 銀座一丁目駅 7番出口すぐ / 東京メトロ 銀座駅 A9番出口から徒歩6分
主 催:株式会社ポーラ・オルビスホールディングス
後 援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
U R L:https://www.po-holdings.co.jp/m-annex/
■作家コメント
パリ、オペラ座の撮影を始めだしたのはもう随分以前の事だが、こうして思い出そうとすると、
それがいつからだったか記憶が定かではない。
記憶の手掛かりとなるような、その年 その年の節目の様なものが何故か薄れてきているのだろうか。
あるいは、余りにも多くの出来事に追われすぎているせいだろうか。
2000年に開かなければならない展覧会の構想を考える傍ら、明日の仕事、一ケ月先の仕事に追われている。
日と月と年、その間にはなんのボーダーもなく全てが入り組んだまま進んでいく。
そういった日々のなかで、オペラ座での衣装や宝飾品そして建築を撮っていた時間は
少しばかり異なっていたように思える。
18~19世紀のコスチュームやビジューを手に取り眺め観察する。
その当時どれほどの時間と人を費やして作り上げられたのか、誰が着て何を演じたのか、
過ぎ去った時間に思いを馳せることの楽しさがあった。
先へ先へと進むばかりでなく、過去をふりかえり検証する事の面白さも、いま忘れてはならないことなのかもしれない。
1996年11月15日
田原 桂一
■作家プロフィール
田原桂一 Keiichi Tahara
1951–2017年 京都府生まれ。
1971年に渡仏。そこで出会った日本の柔らかい光とは違う、ヨーロッパの刺すような鋭い光に衝撃を受け、写真家として活動を始める。以降2006年までパリを拠点とし、光をテーマに写真、彫刻、インスタレーション、建築と幅広く活躍。77年に「窓」シリーズでアルル国際写真フェスティバル大賞を受賞、一躍世界的な脚光を浴び、日本、ヨーロッパにて数多くの展覧会を開く。以後、木村伊兵衛賞、ニエプス賞、フランス芸術文化勲章シュヴァリエ、パリ市芸術大賞など受賞を重ねてきた。また、カルティエ、ドン・ペリニヨンなど世界的ブランドのブランディングコンサルタントとして数多くの広告、企画を手掛ける。2017年には、プラハ国立美術館にて、舞踊家 田中泯を被写体としたシリーズ「Photosynthesis 1978-1980」の世界初となる大規模な展覧会が開催された。テレビ朝日にて2020年3月まで放送された株式会社ポーラ提供番組「白の美術館」では、番組の企画から携わり、2017年4月から6月まで出演した表現者のポートレート撮影を担当した。
http://www.keiichi-tahara.com/html/
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