NPO法人クリーンオーシャンアンサンブル、海洋ごみ回収団体Marine Sweeperと海底ごみの回収、調査、再資源化連携を開始しました。

海洋ごみ問題解決に向けて活動するNPO法人クリーンオーシャンアンサンブル（香川県小豆郡小豆島町、代表理事：江川裕基）は、海洋ごみ回収団体Marine Sweeper（静岡県焼津市、代表：土井佑太）と海底ごみの回収、調査、再資源化連携を開始しました。

概要

本協働により、両団体の強みを結集し、深刻化する海洋ごみ問題に対してより実効性の高い解決策を提供することを目指します。

海底に眠るプラスチックや釣り具などの廃棄物を効率的に回収し、データに基づく分析と再資源化につなげるこの取り組みは、持続可能な海洋環境の実現に向けた新たな一歩となります。

一般市民にもわかりやすく開かれた活動として、企業や地域社会と協力しながら環境問題へのインパクトを創出してまいります。

協働の背景と目的

近年、プラスチック製品や漁具を含む海洋ごみ問題は地球規模で深刻化しています。

特に海底に沈んだごみ（海底ごみ）は目に触れにくく対策が遅れがちな領域であり、

海洋生態系や漁業への影響が懸念されています。

クリーンオーシャンアンサンブルは2020年の設立以来、革新的な低コスト回収装置の開発や

回収海洋ごみデータの可視化を通じて海洋ごみゼロを目指してきました。

クリーンオーシャンアンサンブル：海洋ごみ回収装置

一方、Marine Sweeperは2021年に有志のフィッシングダイバーにより設立され、

全国各地（静岡県から長崎五島列島、宮城県、琵琶湖など）で水中清掃を実践し、

特に釣りによって遺棄されたルアーや釣り糸などの回収に注力してきました。

両団体はそれぞれ技術力と現場力という強みを有しており、本協働はこれらを組み合わせることで海底ごみ問題への包括的な対策を講じ、新たな価値を創出することを目的としています。

Marine sweeper：海底ごみ回収活動

具体的な活動内容

本協働プロジェクトでは、海底ごみの回収から調査、そして再資源化までを一貫して行います。

まず、Marine Sweeperの熟練したダイバーたちとそのネットワークを活用し、

海底に蓄積したプラスチックごみや廃棄漁具（釣り糸・ルアー・鉛の錘等）を定期的に回収します。

ダイバーによる水中清掃活動は、これまで手の届きにくかった海中の隅々からごみを回収することを可能にし、安全な漁場環境の確保にも寄与します。

回収されたごみはクリーンオーシャンアンサンブルが中心となり、種類別・発生源別の仕分けと詳細な調査・データ記録を実施します。

これにより、どの地域にどんなごみがどれだけ存在するかといった有用なデータを蓄積し、海洋ごみの分布マップ更新や原因分析に役立てます。

クリーンオーシャンアンサンブルの海洋ごみマップアプリ

そして、仕分けた廃棄物は可能な限り再資源化を行い、新たな資源として活用します。

例えば、プラスチック片はリサイクル素材として再生し、漁網やロープ類は素材メーカーと連携して

アップサイクル製品へと生まれ変わらせることを検討しています。

このように、単なる廃棄物の除去に留まらず、循環型の資源利用サイクルを構築することで

環境負荷の低減と持続可能な地域産業への波及効果を狙います。

Marine sweeperが回収した海底釣り具ごみ

再資源化されたルアー（右）

実績と今後の展望

クリーンオーシャンアンサンブルは、設立以来着実に実績を積み重ねてきました。

2024年11月には累計2,000kg（2トン）の海洋ごみ回収を達成し​ました。

※参照：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000110850.html

そのデータを活用した効果的な清掃モデルの確立や教育普及に努めています。

また国内外で河川から海洋まで幅広く清掃プロジェクトを展開し、

回収装置の実証実験や国際協働によるビーチクリーンなど革新的な取り組みを進めてきました。

Marine Sweeperも水中清掃の分野で顕著な成果を上げており、創設以来各地で多数のダイビング清掃を実施、延べ数百人規模のボランティアダイバーが参加しています。

特に代表の土井氏はこれまでに20,000個以上のルアーを回収した実績があり​、

「海の掃除屋さん」としてメディアに紹介されるなど高い注目と信頼を得ています。

※参照：https://news.ntv.co.jp/n/sdt/category/society/sd2ab16352275c43b4b1207106031f1953

こうした両団体の実績を背景に、今回の協働プロジェクトではさらなるシナジー効果が期待できます。今後は定期的な合同海中清掃イベントの開催や、新たな回収技術の共同開発にも取り組む予定です。

2025年度中には国内複数の拠点で海底清掃活動を展開し、年間数トン規模のごみ回収とその大部分の再資源化を目指します。

また得られたデータを公開し行政や研究機関とも共有することで、社会全体での海洋ごみ対策強化に貢献していきます。

将来的には本プロジェクトのモデルを他地域や海外にも展開し、世界的な海洋環境保全への波及効果を創出する展望を描いています。

代表：土井佑太

Marine Sweeperについて

今まで放置され続けた根掛かり（海中ごみ）の問題。

釣りは楽しいが先行し続けて置き去りとなってしまったこの課題を解決すべくMarine Sweeper（マリンスイーパー）を設立。
今までになかった全く新しい循環型の釣りサイクルの提唱と模索、持続可能な釣り産業を目指します。

※HPリンク：https://marinesweeper.jp/

マンスリーサポーター／一緒に活動していただける仲間を募集中！

海洋ごみは、生態系を含む海洋環境の悪化、漁業や観光への影響など、様々な問題を引き起こしており、世界全体で取り組むべき課題となっています。

このまま悪化が続けば、2050年には海洋中のプラスチックごみの重量が魚の重量を超えると言われています。（参考：https://www3.weforum.org/docs/WEF_The_New_Plastics_Economy.pdf）

未来予測を変え、海洋ごみゼロの世界を実現するために、私たちは新しい挑戦を続けています。

ご支援とご協力よろしくお願いいたします。

▼ご支援方法

(1) ウェブサイトから寄付する（クレジット決済・銀行振込）

https://donation.cleanoceanensemble.com/

(2) ボランティア／プロボノとして参画する

https://peatix.com/group/12922636

(3) 協賛企業として支援する

https://cleanoceanensemble.com/cooperation/

(4) SNSフォローで応援する

https://lit.link/cleanoceanensemble

組織概要

・名称：NPO法人クリーンオーシャンアンサンブル（NGO Clean Ocean Ensemble）

・住所：香川県小豆郡小豆島町坂手甲985番地

・設立：2020年12月

・代表理事：江川 裕基

・主な活動国：日本、モザンビーク、ベトナム

・公式サイト：https://cleanoceanensemble.com/

・公式SNS：https://lit.link/cleanoceanensemble

団体の名前は、Clean（綺麗な）Ocean（海を）Ensemble（より多くの人と一緒に）というメッセージを込めています。