日本ゴア、自動車用鉛バッテリーの寿命を延長し、カーボンフットプリントを削減するゴア®触媒デバイスを開発
液式鉛バッテリーの充電中に発生する水の電気分解による電解液減少は劣化要因の一つです。新開発のゴア® 触媒デバイスは水の電気分解で発生する水素と酸素を瞬時に水に再結合することにより減液を抑制し、バッテリーの寿命を延ばします。
東京/日本 (2023年4月3日) — 日本ゴア合同会社(以下、日本ゴア)は自動車用液式鉛バッテリーの限られた内部空間に装着できる小型のゴア®触媒デバイスを開発しました。ゴアが持つ世界最先端の多孔質PTFE技術と触媒成膜技術により開発されたゴア®触媒デバイスは、過酷な高温酸性条件下においても鉛バッテリー内で発生する水素と酸素を効果的に水に再結合させ、電解液の減液を抑制することができます。この減水抑制がバッテリーの耐久性を向上し、寿命を延ばし、カーボンフットプリントの削減に貢献します。
日本ゴアのプロダクトスペシャリスト 麻生昌之は次のように述べています。「100年以上の歴史を持つ鉛バッテリーが抱えてきた電解による液減りの問題をゴアの持つ特殊な技術を組み合わせることにより問題解決を図ることに成功しました。これにより鉛バッテリーの寿命を延ばし、環境性能の更なる向上に貢献できます。」
昨今の自動車産業では、ガス排出量削減の規制強化に対応する目的で高性能液式バッテリーの採用が増加しており、今後も更なる性能の向上が求められています。ゴア® 触媒デバイスは現在市販されている複数の高性能液式バッテリー評価において約68%から約88%の減液抑制が見られました。
この度、ゴア® 触媒デバイスは、自動車用鉛バッテリー世界第二位のシェアを持つ株式会社GSユアサが2023年6月から発売する新ECO.R ENJ*シリーズに採用されました。
約35年以上にわたり自動車メーカー、部品サプライヤー各社に革新的なソリューションを提供してきたゴアの新たな技術であるゴア® 触媒デバイスは、現在世界中で高まりつつある、鉛バッテリーの高性能化に応え続けます。
- ゴア®触媒デバイスの特長
・高い充電受け入れ性能を持つ高性能バッテリーで使用可能
・電解液の比重を維持することによるバッテリー寿命の延長
・厳しい使用温度条件下での耐久性に対応する広い温度範囲(-30℃~ +75℃)
・容易な製品の取り付け形状
・長寿命化によりバッテリー製造時に排出されるCO2の削減
*ECO.R ENJ(エコ.アール イー・エヌ・ジェイ)は株式会社 ジーエス・ユアサ バッテリーの製品名です。
- パフォーマンス・ソリューションズ・ディビジョン
- W. L. Gore & Associates(ゴア)について
詳細はhttps://www.gore.comを参照ください。
*日本ゴア合同会社は W. L. Gore & Associates(ゴア)の一員です。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像