設立から8年、NPO法人PIECESが代表を継承
代表の継承という大きな節目を迎えるにあたって、これまでの軌跡と感謝、そしてこれからの展望をお伝えする特別イベントを開催!
代表継承のお知らせ
PIECESは、児童精神科医として10年以上医療・行政の現場に携わってきた小澤いぶきが、子どもたちや社会のwell-beingのために立ち上げた団体です。2014年に設立された前身となる「DIC(Diversity&Inclusion&Children)」を経て、2016年からNPO法人PIECESとして活動を開始しました。
子どもたちの孤立が深まる前に、子どもたちの日常に想像力ある寛容であたたかな間が溢れる環境を育んでいきたい、そんな想いとともに活動を続け、2024年6月に8周年を迎えます。
これまでさまざまな人たちとともに、市民性、そして市民性の土台となる尊厳や権利を大切に活動を展開してきました。そんな8年を経て、組織全体に流れるエネルギーの変化を感じながら、この度、PIECESのファウンダーとして、8年間代表理事を務めてきた小澤いぶきから、同じく設立時からの理事である斎典道へと代表のバトンを継承することになりました。
今回、このような体制変更に至るまでには、約2年間にわたるプロセスがありました。変化の始まりは静かでしたが、理事会や外部からのサポートも受け、対話と内省、そして休息の時間を重ねるうちに、徐々に深いレベルでの変容(トランジション)のプロセスにいることを自覚するようになりました。
出口がハッキリ見えない中でのその時間は、不安や葛藤を伴いましたが、それでも小澤・斎それぞれのエネルギーの源泉がPIECESと、そしてこの社会・世界とどう結びつくかに気づけたことをきっかけに、変化の方向性を見出すことができました。
今後、小澤はファウンダーとして引き続き関わりを持ちながらも、新たに立ち上げた一般社団法人Everybeingという団体で、次なるチャレンジをスタートしていきます。代表のバトンは継承されますが、これからもPIECESは「市民性を照らし、育む」を真ん中にみなさんとともに歩み続けていきます。
ごあいさつ
斎 典道よりごあいさつ
PIECESの前身となる活動を2014年にスタートしてから、ちょうど10年。この節目の年に、いぶきさんから代表のバトンを受け取ることになりました。この2年間は暗中模索のプロセスでした。それでも、ソース原理との出会い、外部ファシリテーターの温かいサポート、そしてこのプロセスを辛抱強く共に歩んでくれた理事やスタッフみんなの存在によって、ここまでたどり着くことができました。
PIECESは、これまで本当に多くの人に支えられ、影響を受けながら歩んできました。いぶきさんの存在はもちろん、設立メンバーである荒井さん・青木さん、歴代の役員やスタッフ、まきばメンバー(プロボノ・インターン)、PIECESメイト(寄付者)など数えきれない人たちによって、今のPIECESの豊かな土壌が作られてきたと感じています。この豊かな土壌を大切にしながら、その上にさらなる実りを育んでいくこと。それがここから始まるチャレンジです。
PIECESの活動によって、今この瞬間にある大きな痛みや苦しさから誰かを救うことはできないかもしれない。でも、1年後、5年後、10年後と時が経つにつれ、市民性から生まれる優しいまなざしによって、痛みや苦しさが小さなうちに癒されていく。そんな世界観をこれからも形にし続けていきたいと思います。
斎 典道
大学在学中より国内外の社会的養護、地域子育て支援の現場でフィールドワークを実施。2012年には北欧の社会福祉を学ぶためデンマークに1年間滞在。国民の日常に溢れる、文化としてのウェルビーイングの価値に深い感銘を受ける。日本福祉大学大学院在学中に児童精神科医の小澤と出会い、PIECES設立に参画。現在は、事務局長として、事業・組織の両側面から事業運営に携わる。2015年~2019年まで、都内でスクールソーシャルワーカーを兼務。子ども・子育て家庭の教育福祉問題に対するシステミックな変革を、ソーシャルワーカーという立場から追求する。
小澤 いぶきよりごあいさつ
すべての存在(being)は、時間や空間を超えて互いに響きあい、影響しあいながら存在し、それぞれのbeingの営みが出会い紡がれながら世界そのものが立ち現れています。すべての営みにおいて、尊厳が響きあい、こだまする日々を耕し育んでいく。私の想いは変わりません。
さまざまな方の大切な存在とその力が、PIECESのエッセンスとなる「市民性」の醸成というプロセスを育んできました。そして今年、新たに代表となる斎さんをソースとしながら、育まれた土壌に新たな息吹が吹き込まれ、芽吹きが生まれ、実りが広がっていくプロセスが開かれていきます。この先に広がる風景は斎さん、そして共にするメンバーのまなざしがあるからこそ生まれていくのだと思います。
一部のもの・こと・いのちの尊厳の痛みの上に成り立つ社会ではなく、全ての存在が尊厳のままに共にある。私自身は変わらぬ大切な願いと共に、Everybeingで新たな取り組みをはじめています。
私たちの存在そのものが、自分自身や共にあるさまざまな存在に、社会や世界に影響し、私たちもまたその影響を受けながら今がある。そして今この瞬間の私たちの振る舞いはまだ見ぬ未来の風景に影響している。
PIECESの大切にしてきた市民性は、その風景の土台となる大切なエッセンスです。市民性があるからこそ育まれる社会のバッファや癒えと共にある一人の人として、これからもありたいと思います。
小澤 いぶき
精神科医を経て、児童精神科医として複数の病院で勤務。トラウマ臨床、虐待臨床、発達障害臨床を専門として臨床に携わり、多数の自治体のアドバイザーを務める。さいたま市の子育てインクルーシブモデル立ち上げ・プログラム開発に参画。 2016年、ボストンのFish Family Foundationのプログラムの4名に推薦されリーダーシップ研修を受講。2017年3月、世界各国のリーダーが集まるザルツブルグカンファレンスに招待、子どものウェルビーイング達成に向けたザルツブルグステイトメント作成に参画
PIECES特別記念イベント開催のお知らせ
設立から8年、代表の継承という大きな節目を迎えるにあたって、これまでの軌跡と感謝、そしてこれからの展望をお伝えする特別イベントを開催するはこびとなりました。
PIECESの活動をともに耕してくださるみなさまと、優しい間を紡ぐ時間を過ごせたらと思っています。いつも活動を応援いただいている方も、お久しぶりな方も、はじめましての方も、ぜひお気軽にご参加ください。
《イベント概要》
●日時:2024年7月13日(土) 14:00~17:00(13:30開場)
●会場:アステラス製薬株式会社 本社HALL 1、2
※東京都中央区日本橋本町2-5-1(東京メトロ銀座線「三越前駅」から徒歩5分)
●内容:第一部:トークセッション、第二部:交流会
●定員:100名
●参加費:無料
●イベント詳細:https://pieces-special-2024.peatix.com/
NPO法人PIECESについて
こども家庭庁のアドバイザーを務める児童精神科医の小澤を中心に、2016年に設立。子どもの周りに信頼できる他者を増やすことで、子どもが孤立しない地域をつくることを目指しています。子どもの孤立が深まる前に、地域の中で子どもを見守り、子どもに寄り添う市民を増やすための市民性醸成プログラムや啓発活動を展開。一人ひとりが自分らしい市民性を醸成し、行動できるようになることで、子どもと自分、地域のwell-being をつくることができると考えています。
設立:2016年6月22日
所在地:東京都文京区本郷3-30-10本郷K&Kビル5F・6F 小野田総合法律事務所内 social hive HONGO
URL:https://www.pieces.tokyo
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