2人に1人が「キーン」や「ジジジ」といった不快な音を経験 『耳鳴り』の症状を漢方視点で解説
~加齢・ストレス・気象病、多岐にわたる原因・・・/若年層はイヤホンにも要注意!~
主なトピックス:1.『耳鳴り』実態調査:2人に1人が耳鳴りを経験、中高年の経験率が高い傾向に 2.具体的な『耳鳴り』の原因や対策法を解説 3.おすすめの漢方薬を解説
漢方薬を中心とした一般用医薬品と医療用医薬品を販売するクラシエ薬品株式会社では、1年間を通して季節や流行に応じた漢方情報を発信してまいります。2月は『耳鳴り』をテーマに、実態調査(※1)の結果やおすすめの漢方薬などについてご紹介します。
当社が行った調査では、全体の半数が耳鳴りを感じたことがあると回答しました。世代別では大きな偏りはありませんが、40代が60.0%、60代以上が57.5%と、中高年以上の経験率が比較的高い傾向が見られました。慢性化すると日常生活に支障が出るため注意が必要です。
50代・60代以上では「年齢と共に感じやすくなった」が上位となり、加齢により耳鳴りを感じる割合が高くなっている様子がうかがえます。また、世代別の結果として特徴的なのは、20代のみ「長時間イヤホンを使用したとき」が上位に入っているほか、30代・40代は「気圧」が上位となり、世代間での傾向の違いが表れる結果となりました。
※1 調査概要
○調査対象:全国の20代~70代の男女200名(有効回答数) ○調査期間:2023年1月6日 ~ 2023年1月10日
○調査方法:インターネットアンケート/クラシエ調べ(株式会社ドゥ・ハウスmyアンケートlight利用)
耳鳴りの音は、周囲から聞こえる音ではなく、体の中で発生している雑音です。人間の体は、内耳にある蝸牛内の有毛細胞が音の振動を電気信号に変換して脳へ届けることで音を認識しています。しかし、その途中に機能障害が起きると音を認識しづらくなります。耳鳴りの症状は「自覚的耳鳴り」と「他覚的耳鳴り」に分けられます。脳が音の不足を感じて不足した音を補うために本来はない音を作り出すものを「自覚的耳鳴り」、耳周辺の組織から発生する音を「他覚的耳鳴り」と言い、それぞれ聞こえ方も異なります。耳鳴りを感じたことがあると回答した方に、耳鳴りの特徴を尋ねたところ、「キーン、ピーン」といった高い音と回答した方が約7割、片耳だけで起こると回答した方は約5割となり、耳鳴り感じる音や不快感には個人差があることが分かりました。
●耳鳴りの原因
▶ストレス・疲れ
ストレスや疲れを感じると自律神経が乱れ、体を活発にする交感神経が優位に働きます。これにより、血管が収縮し、耳周辺の血流が悪くなるため耳鳴りが現れやすくなります。ストレスや疲れが原因の耳鳴りは、「キーン、ピーン」といった金属音や電子音のような高い音を感じたり、同時に肩も凝る傾向にあります。
▶気圧
耳鳴りは、気圧の変化による不調のことを指す「気象病」の症状としても知られています。気圧の変化によって、皮膚と鼓膜に圧力がかかることで、耳が余分な音を逃がしにくくなってしまい、耳鳴りを引き起こします。
▶イヤホン
大音量で音を聞いたり、イヤホンを長時間使用すると耳は大きな音や衝撃により損傷を受けてしまいます。テレワークでイヤホンを使用する機会が増えたり、場所や時間を問わずイヤホンを使用する習慣も耳鳴りの原因となります。
●中高年以上は加齢や高血圧も原因に
音が聞こえる仕組みには、蝸牛内の有毛細胞が重要な役割を担っていますが、加齢が進むと、有毛細胞自体が徐々に減少します。また、加齢とともに血圧が上がると、高血圧の随伴症状としても耳鳴りが起こります。
●漢方の視点から耳鳴りを見る
漢方では、人の体は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の3つで構成されていると考えられています。この3つは、お互いに影響しあっています。大切なのは、この3つが十分かつバランス良くめぐっていることです。
耳鳴りは、3つの構成のうち「血」が不足することや「水」の代謝が悪くなることで生じると考えられています。「血」が不足すると聴覚器官に栄養を届けることができなくなり、機能低下を起こして正しく音を感知できなくなるため耳鳴りを引き起こします。「水」の代謝が悪くなると、聴覚器官である蝸牛に「水」が停滞してむくんだような状態となり、正しく音を伝えることができず、耳鳴りを引き起こします。
・こまめな水分の摂取
水分代謝が悪くなっている場合には、水はけを良くするために水分を摂取することが有効です。但し、一度に多くの量を飲むのではなく、こまめに摂取しましょう。水滞はすでに余分な水が体内に溜まっている状態なので、くれぐれも飲みすぎには注意しましょう。
<高血圧による耳鳴りに悩む方におすすめの漢方薬>
七物降下湯(しちもつこうかとう)
「七物降下湯」は、加齢とともに減っていくと「血(けつ)」を増やし、めぐりを良くすることで、耳鳴りなどの高血圧の随伴症状を改善していく処方です。
漢方では血圧の上昇によって現れる不快な症状に着目し、体のバランスを整えることで症状の改善から血圧の調和までも図ります。「七物降下湯」は、年齢とともに衰えた内耳器官に栄養を与えることで耳鳴りを緩和したり、全身に栄養を与えます。また、熱を冷ますことで熱感や興奮を鎮めて、のぼせや血圧の上昇を整えます。
【第2類医薬品】
希望小売価格:2,075円/8日分(税込)
効能:体力中等度以下で、顔色が悪くて疲れやすく、胃腸障害のないものの次の諸症:高血圧に伴う随伴症状(のぼせ、肩こり、耳なり、頭重)
<気象病症状に伴うめまい、耳鳴りに悩む方におすすめの漢方薬>
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
季節の変動による自律神経の乱れや、耳鳴りにお悩みの方におすすめの漢方薬です。これらの症状は、漢方では体内に水分がたまることによって起こると考えられています。
「苓桂朮甘湯」は身体の余分な水分を尿として排出させる処方ですので、滞った「水(すい)」の巡りを改善することができ、身体のバランスを整えてくれる効果があります。さらに、「心(しん)」にもはたらき、動悸や息切れなどを改善します。
【第2類医薬品】
希望小売価格:1,980円/8日分(税込)
効能:体力中等度以下で、めまい、ふらつきがあり、ときにのぼせや動悸があるものの次の諸症:立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏
近年、健康の価値や暮らしのあり方が大きく変化している社会の状況を受けて、クラシエ薬品は漢方事業における医療用分野と一般用分野の連携を強め、「クラシエの漢方」として事業一体で漢方薬を通じた健康価値の提供を高めていくことに挑戦していきます。
漢方を通じて、日本に暮らす人々が自らの健康を総合的に見つめ、理想とする健康的な暮らしをつくることをサポートしていきます。
- 2人に1人が耳鳴りを経験、中高年の経験率が高い傾向に
当社が行った調査では、全体の半数が耳鳴りを感じたことがあると回答しました。世代別では大きな偏りはありませんが、40代が60.0%、60代以上が57.5%と、中高年以上の経験率が比較的高い傾向が見られました。慢性化すると日常生活に支障が出るため注意が必要です。
- 症状を感じるときは疲れやストレスが上位、20代では”イヤホン”もランクイン
50代・60代以上では「年齢と共に感じやすくなった」が上位となり、加齢により耳鳴りを感じる割合が高くなっている様子がうかがえます。また、世代別の結果として特徴的なのは、20代のみ「長時間イヤホンを使用したとき」が上位に入っているほか、30代・40代は「気圧」が上位となり、世代間での傾向の違いが表れる結果となりました。
※1 調査概要
○調査対象:全国の20代~70代の男女200名(有効回答数) ○調査期間:2023年1月6日 ~ 2023年1月10日
○調査方法:インターネットアンケート/クラシエ調べ(株式会社ドゥ・ハウスmyアンケートlight利用)
- 『耳鳴り』の原因や症状について解説
耳鳴りの音は、周囲から聞こえる音ではなく、体の中で発生している雑音です。人間の体は、内耳にある蝸牛内の有毛細胞が音の振動を電気信号に変換して脳へ届けることで音を認識しています。しかし、その途中に機能障害が起きると音を認識しづらくなります。耳鳴りの症状は「自覚的耳鳴り」と「他覚的耳鳴り」に分けられます。脳が音の不足を感じて不足した音を補うために本来はない音を作り出すものを「自覚的耳鳴り」、耳周辺の組織から発生する音を「他覚的耳鳴り」と言い、それぞれ聞こえ方も異なります。耳鳴りを感じたことがあると回答した方に、耳鳴りの特徴を尋ねたところ、「キーン、ピーン」といった高い音と回答した方が約7割、片耳だけで起こると回答した方は約5割となり、耳鳴り感じる音や不快感には個人差があることが分かりました。
●耳鳴りの原因
▶ストレス・疲れ
ストレスや疲れを感じると自律神経が乱れ、体を活発にする交感神経が優位に働きます。これにより、血管が収縮し、耳周辺の血流が悪くなるため耳鳴りが現れやすくなります。ストレスや疲れが原因の耳鳴りは、「キーン、ピーン」といった金属音や電子音のような高い音を感じたり、同時に肩も凝る傾向にあります。
▶気圧
耳鳴りは、気圧の変化による不調のことを指す「気象病」の症状としても知られています。気圧の変化によって、皮膚と鼓膜に圧力がかかることで、耳が余分な音を逃がしにくくなってしまい、耳鳴りを引き起こします。
▶イヤホン
大音量で音を聞いたり、イヤホンを長時間使用すると耳は大きな音や衝撃により損傷を受けてしまいます。テレワークでイヤホンを使用する機会が増えたり、場所や時間を問わずイヤホンを使用する習慣も耳鳴りの原因となります。
●中高年以上は加齢や高血圧も原因に
音が聞こえる仕組みには、蝸牛内の有毛細胞が重要な役割を担っていますが、加齢が進むと、有毛細胞自体が徐々に減少します。また、加齢とともに血圧が上がると、高血圧の随伴症状としても耳鳴りが起こります。
●漢方の視点から耳鳴りを見る
漢方では、人の体は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の3つで構成されていると考えられています。この3つは、お互いに影響しあっています。大切なのは、この3つが十分かつバランス良くめぐっていることです。
耳鳴りは、3つの構成のうち「血」が不足することや「水」の代謝が悪くなることで生じると考えられています。「血」が不足すると聴覚器官に栄養を届けることができなくなり、機能低下を起こして正しく音を感知できなくなるため耳鳴りを引き起こします。「水」の代謝が悪くなると、聴覚器官である蝸牛に「水」が停滞してむくんだような状態となり、正しく音を伝えることができず、耳鳴りを引き起こします。
- おすすめの予防法・対処法を紹介
自律神経を整えるために睡眠不足を解消したり、イヤホンの長時間の使用を避けるなど、ライフスタイルを見直すことが大切です。意識的に取り組んでみてはいかがでしょうか。
・こまめな水分の摂取
水分代謝が悪くなっている場合には、水はけを良くするために水分を摂取することが有効です。但し、一度に多くの量を飲むのではなく、こまめに摂取しましょう。水滞はすでに余分な水が体内に溜まっている状態なので、くれぐれも飲みすぎには注意しましょう。
- おすすめの漢方薬
<高血圧による耳鳴りに悩む方におすすめの漢方薬>
七物降下湯(しちもつこうかとう)
「七物降下湯」は、加齢とともに減っていくと「血(けつ)」を増やし、めぐりを良くすることで、耳鳴りなどの高血圧の随伴症状を改善していく処方です。
漢方では血圧の上昇によって現れる不快な症状に着目し、体のバランスを整えることで症状の改善から血圧の調和までも図ります。「七物降下湯」は、年齢とともに衰えた内耳器官に栄養を与えることで耳鳴りを緩和したり、全身に栄養を与えます。また、熱を冷ますことで熱感や興奮を鎮めて、のぼせや血圧の上昇を整えます。
<漢方セラピー>
クラシエ七物降下湯エキス錠【第2類医薬品】
希望小売価格:2,075円/8日分(税込)
効能:体力中等度以下で、顔色が悪くて疲れやすく、胃腸障害のないものの次の諸症:高血圧に伴う随伴症状(のぼせ、肩こり、耳なり、頭重)
<気象病症状に伴うめまい、耳鳴りに悩む方におすすめの漢方薬>
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
季節の変動による自律神経の乱れや、耳鳴りにお悩みの方におすすめの漢方薬です。これらの症状は、漢方では体内に水分がたまることによって起こると考えられています。
「苓桂朮甘湯」は身体の余分な水分を尿として排出させる処方ですので、滞った「水(すい)」の巡りを改善することができ、身体のバランスを整えてくれる効果があります。さらに、「心(しん)」にもはたらき、動悸や息切れなどを改善します。
<漢方セラピー>
「クラシエ」漢方苓桂朮甘湯エキス顆粒【第2類医薬品】
希望小売価格:1,980円/8日分(税込)
効能:体力中等度以下で、めまい、ふらつきがあり、ときにのぼせや動悸があるものの次の諸症:立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏
- クラシエ薬品について
クラシエ薬品は漢方のプロフェッショナルとして、半世紀以上にわたり日本に暮らす人々の健康で豊かな暮らしをサポートしてきました。漢方薬を中心に一般用医薬品から医療用医薬品まで自社一貫体制の下で幅広く提供しています。
近年、健康の価値や暮らしのあり方が大きく変化している社会の状況を受けて、クラシエ薬品は漢方事業における医療用分野と一般用分野の連携を強め、「クラシエの漢方」として事業一体で漢方薬を通じた健康価値の提供を高めていくことに挑戦していきます。
漢方を通じて、日本に暮らす人々が自らの健康を総合的に見つめ、理想とする健康的な暮らしをつくることをサポートしていきます。
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