困難な状況にある女性の就労・キャリア支援を推進する8団体が新たな助成プログラムに採択。
9ヵ月間の挑戦で、希望のキャリアを拓く社会へ
認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会(以下、当協会)は、JPモルガン・チェースの協賛のもと、参加団体のファンドレイジングとインパクト・マネジメントに特化した新たな助成プログラム「HERstory Career Partner Program」(以下、本プログラム)の採択団体を決定いたしました。全国から選ばれた8つの団体は、今後9ヶ月間をかけて、困難な状況にある女性の就労・キャリア形成を支援する各事業の成長と深化、そして社会的インパクトの創出に挑みます。

【プログラムについて】
本プログラムは、様々な困難な経験から働くことに不安や課題を感じている女性たちへの就労・キャリア支援に取り組む非営利団体を対象としています。
9か月間にわたるファンドレイジング及びインパクト・マネジメント等の専門家による研修・伴走支援と自由度の高い助成金の提供を通じて、団体が必要なリソースを戦略的に獲得し、インパクトを最大化するためのマネジメントを強化します。これにより、事業の深化と次のステージへの発展を後押しし、その置かれた状況に関わらず、より多くの女性が自らの望むキャリアや働き方を実現できる社会の構築を目指します。

■ファンドレイジング(財務戦略) 事業の発展・深化のために必要なリソースを特定し、資金・プロボノ・現物支援など多様な資源を組み合わせた戦略的なファンドレイジングに取り組みます。具体的なファンドレイジング戦略とアクションプランを策定し、持続可能な資金基盤を構築するための知識と実践力を養います。 |
■インパクト・マネジメント(事業戦略) 事業のインパクト最大化に向けた戦略の構築から、事業のインパクトを測定し、その結果をもとに意思決定や事業改善に取り組みます。さらに、プログラムの成果を効果的に伝え、ステークホルダーとのエンゲージメントを強化するための戦略を構築します。 |

■多様な個別課題への対応 事業の成長・発展に向けた課題は、サービスの改善、採用・人材育成、実施プロセスの効率化、事務局体制の強化など、多様で多岐にわたります。本プログラムでは、各団体へのヒアリングを通じて、特に重要かつ共通課題を特定し、その課題解決のために、各種専門機関と連携し、講義や個別コーチングを提供します。 |
プログラム開始の背景は公募開始のプレスリリースもご参照ください。
【共創と連携―採択団体とのネットワーキングのご案内―】
この度、全国から厳正な審査を経て選出された8団体に対し、2025年5月12日・13日の2日間にわたり本プログラムのキックオフ研修を実施しました。本プログラムの審査基準の一つには、「学びを組織外に波及させたり、他の団体との学び合いに意欲的であるか」という項目があります。各団体はこれから、事業の成長と深化のためのアクションプランを策定し、相互に学び合いながら、現場での実装を通じて成果を生み出していきます。
また、本プログラムでは、より多くのステークホルダーとの連携を重視し、企業や行政機関との連携を図るネットワーキングの機会を設ける予定です。プログラム終了後も各団体のインパクトの創出が継続し、社会全体に波及していくよう、女性の雇用にご関心のある企業・行政の皆様、これらの取り組みを応援したい企業・財団等の皆様、そして現場の挑戦を伝えていただける報道関係者の皆様には、ぜひこの活動にご注目いただき、私たちまでお気軽にご連絡ください。
HERstoryが描く女性たちのキャリアの未来を、共につくりませんか。
<採択団体一覧(五十音順)>
一般社団法人サステイナブル・サポート
代表理事:後藤 千絵 (所在地:岐阜県 設立:2015年)
「誰もが自分らしく生きていけることが、 当たり前になる社会を目指して」をビジョンに、もっとも支援の手が届きにくい障害のある女性の就労支援に取り組む団体です。2019年に開所した就労継続支援B型事業所「アリー」を拠点に、女性の障害者がステップアップできる環境を整えるとともに、社会との接点を広げ自らの選択で働き、暮らしを築いていける社会の実現を目指します。

特定非営利活動法人ウィメンズアイ
代表理事:石本 めぐみ (所在地:宮城県 設立:2013年)
「地域女性のエンパワーメント」を掲げ、女性たちが自分らしい暮らしを築きながら、地域や社会と主体的に関わっていけるよう取り組んでいます。伝統的な文化が残る東北地方では、人口減少や雇用機会の不足など、女性の暮らしや働き方にさまざまな課題があります。ウィメンズアイは、学びや挑戦の機会を通じて、女性たちが自らの可能性を広げていけるよう、一人ひとりの声に寄り添いながら、就労支援を含む多様なプロジェクトを展開しています。

特定非営利活動法人サンカクシャ
代表理事:荒井 佑介 (所在地:東京都 設立:2019年)
「どんな若者にも頼れる人がいる社会」を目指し、15歳から25歳くらいまでの親や身近な大人を頼れない若者へ、「生き抜いていく基盤」として、「居場所づくり」「仕事」「住まい」の3つの支援に取り組んでいます。今回は若年で妊娠された方や出産された方に向けて、働くイメージを持てるための支援を認定NPO法人ピッコラーレとともに拡充していく予定です。

特定非営利活動法人シングルマザーズシスターフッド
代表理事:吉岡 マコ (所在地:東京都 法人設立:2021年)
子育ての責任を一手に担うシングルマザーが、自分の身体や心をケアする時間を持ち、シングルマザー同士が地域を超えて交流することで、互いを励まし合えるような機会を提供している団体です。就労支援の土台となる心身の健康、社会的孤立の解消を促進するとともに社会で活躍できる環境を整え、持続可能な支援の輪を広げていきたいと考えています。本事業のノウハウやコンテンツが標準化され、複数の支援団体によって他地域で展開されることも目指します。

特定非営利活動法人リカバリー
理事長:大嶋 栄子(所在地:北海道 法人設立:2004年)
様々な暴力被害を背景に、依存症をはじめとするメンタルヘルスの
不調や障害などで複層的な困難を抱える女性に対し、住居提供(生活支援)や就労支援、相談支援などの包括的援助を行う団体です。経済的な自立のみならず、「働く」ということを通じて自分のことを見つめ直し、自身にあった仕事や働き方が考えられる環境を提供すること、そして「女性たちにとって安心・安全で働きやすい場」の創出を目指します。

認定特定非営利活動法人サービスグラント
代表理事:岡本 祥公子(所在地:東京都 法人設立:2009年)
「プロボノ」の推進と、社会参加や協働の仕組みづくりを通して、社会課題の解決を後押ししている団体です。育休中や離職中のママが参加できるプロボノ「ママボノ」、復職後に仕事をしながらでも参加できるプロボノ「ママボノNEXT」の運営を促進。女性がキャリアを継続し、また自分らしいキャリアを築き「ママの働くがもっと輝く」社会の実現を目指します。

認定特定非営利活動法人育て上げネット
理事長:工藤 啓(所在地:東京都 法人設立:2004年)
「若者と社会をつなぐ」をミッションに、すべての若者が自分にあった「働く」と自分に合った「生き方」を実現できる社会を目指す団体です。本事業では若年無業者の中でも特に困難な状況にある女性に特化した就労やキャリア形成のためのプログラム開発や、女性の積極的な採用を推進する企業との連携を目指し、女性の採用、キャリアアップ、定着を当たり前とする社会の実現を目指します。

認定特定非営利活動法人宝塚NPOセンター
理事長:中山 光子(所在地:兵庫県 法人設立:1999年)
「一人ひとりがありたい姿で社会参加のステージへ立てる未来」を目指し、就労や社会とつながることが困難な方への相談業務を実施しています。相談に来る方々は経済的な困窮のみならず、精神的な健康問題・人間関係の悩み・孤立など複合的な課題を抱えています。特に若年層の女性は孤立感を深めてしまう傾向があることから、学校から卒業後の孤立感が軽減するよう、居場所の確保とやりたいことをみつけるためのプログラム構築を目指します。

<本リリースに関する報道のお問い合わせ先>
認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会
事務局次長 宮下真美
Email: pr@jfra.jp
すべての画像