環境・治安悪化や防災開発の妨げにも【所有者不明土地問題】「国のアメとムチ 不要土地だけを相続放棄できるようにすべき?」社会課題に参加できるSurfvoteで投票開始
〜相続人未登記などで増加している所有者不明の土地、2040年には経済的損失約3,100億円との予想も。不要な土地だけを単に相続放棄できるようにするべきかを問う〜
SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするICTスタートアップのPolimill株式会社(ポリミル、本社:東京都港区、代表取締役:横田えり、以下Polimill社)は「【所有者不明土地問題】国のアメとムチ 不要土地だけを相続放棄できるようにすべき?」について、当社が運営するSNS【Surfvote】でユーザーの意見投票を開始しました。(投票〆切:2023年5月31日)
◆Surfvoteとは?
当社が提供するSNS「Surfvote」は社会にあるさまざまな課題を問題提起し、それについて誰もが簡単に意見を投票できるサービスです。Surfvoteでは「イシュー」と呼ばれる各テーマ(課題)に対して複数の選択肢から自分の意見を投票できます。また他のユーザーのコメントを見たり、評価(いいね)したりすることもできます。
イシューは当社編集部だけでなく大学の先生やさまざまな分野の専門家にも執筆のご協力をいただき発行しています。投票結果は適宜、関係省庁や政治家へ提出し報告を行なっています。https://surfvote.com/
◆課題の背景 「所有者不明土地」とは?
政府広報オンラインによると、所有者不明土地とは土地の相続などの際に所有者についての登記が行われないなどの理由で、誰が所有者なのか分からない土地のことを指しています。不動産登記簿などの所有者台帳により、所有者が直ちに判明しない、或いは所有者が判明していても所有者と連絡が取れない土地です。相続人が相続登記を適切に行わずに放置した結果、時間と共に相続人もねずみ算式に増えていき所有者の特定や土地の管理・処分が困難になります。このように土地が適切に管理されない状態が続くと、ゴミなど周辺の環境・治安が悪化したり近隣の住民に不安を与えたりする要因になります。また都市部への人口集中や少子高齢化も相まって地方を中心に土地所有の意識が希薄化しその土地を利用したいというニーズも減少しています。
国土審議会土地政策分科会企画部会が2021年12月に発表した「所有者不明土地法の見直しに向けた方向性のとりまとめ」では、国が地籍調査を実施した地区における登記簿上の所有者不明な土地の割合は約24%でした。また総面積は2016年には九州の面積を超える約410万ヘクタールでしたが2040年には約720万ヘクタールに増加すると考えられています。また、その所有者不明の土地の利用や管理に関するコスト面では2016年時点では単年あたり約1,800億円の経済的損失があり、2040年には約3,100億円まで増加すると推測されており国民経済の損失に繋がる非常に深刻な問題になっています。
◆ 2023年4月27日からスタートする「相続土地国庫帰属制度」は有効か?
こうした背景から、2018年に「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」が制定されました。この法律では、公共的な事業を行おうとする人や組織からの申請を都道府県知事が裁定し所有者不明土地に使用権を設定することができる「地域福利増進事業」が創設されましたが、手続きの煩雑さや所有者が不明な中での合意形成など高い障壁がありました。
そのため2021年に所有者不明土地の発生予防や利用の円滑化を目的として、所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直しが行われました。具体的には、登記がされるようにするための不動産登記制度の見直し、土地利用に関連する民法の規律の見直し、土地を手放すための制度の創設(相続土地国庫帰属制度)です。特に3点目の「相続土地国庫帰属制度」は条件を満たせば相続人が得た土地を国に引き取ってもらえる仕組みで2023年4月27日からスタートします。この制度は、定期的に内容の見直しが行われる予定で所有者不明土地や空き家を解決するための大切な1歩と評価されている一方で、この制度が適用できる土地は限定的・手数料や負担金が高額であることから一般の人の利用はハードルが高いとの意見もあります。
◆Surfvoteで考える「不要土地だけを相続放棄できるようにすべき?」
相続を財産の一部のみ放棄することはできません。しかしながら人口減少・多死社会・大量相続時代を迎える日本において、今後、地球温暖化が進行するに連れて発生頻度が増加する洪水、干ばつ、豪雨、高潮などの自然災害や地震・火山活動などを考慮すると、土地管理のレベルを維持し続けることができるのでしょうか。
このような背景を踏まえ、Surfvoteでは所有者不明土地問題の解決のため、不要な土地だけを単に相続放棄できるようにすべきか?を問うイシューを発行しました。投票の際に選ぶことができる選択肢は以下の通りです。
〈選択肢〉
・所有者不明土地問題の解決のために、不要な土地だけを単に相続放棄できるようにすべき
・所有者不明土地問題の解決のために、不要な土地だけを単に相続放棄できるようにすべきではない
・その他
・わからない
尚、Surfvoteで2021年12月に行った投票では82%が「不要な土地だけを単に相続放棄できるようにするべき」と回答しています。https://surfvote.com/issues/qbbmnfnsk9
(2021年12月〜2022年4月、有効票33票)
◆Polimill 株式会社
Polimill株式会社は目的特化型SNS【Surfvote】を運営・提供するITCスタートアップ企業です。
Surfvoteは社会課題に特化し、ユーザーがあらゆるテーマについて自分の意見を投票できるだけでなく、他のユーザーの意見を傾聴できるサービスです。地方公共団体版のSurfvoteも拡充中で自治体と連携し住民による住みやすい街づくりを促進します。
あらゆる人がルール作りに参加し、価値観の変化やテクノロジーの進化に合わせた柔軟でスピーディーな制度改革ができるような社会を、SNSとテクノロジーで実現させます。https://polimill.jp/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像