リガク、次世代半導体向け計測装置「XTRAIA MF-3400」販売開始

~急拡大するAI・データセンター需要に応える高精度ウェーハ計測~

リガク・ホールディングスのグループ会社であり、X線分析装置の世界的ソリューションパートナーである株式会社リガク(本社:東京都昭島市 代表取締役社長:川上 潤、以下「リガク」)は、半導体製造工程でウェーハの膜厚と組成を計測する「XTRAIA (エクストライア)MF-3400」の販売を開始しました。本装置は、次世代メモリチップやAI向け高速デバイスの量産に不可欠な材料の評価を高精度に行うことができ、急拡大する半導体市場の生産性の向上に大きく貢献します。

▲XTRAIA MF-3400

生成AIの普及とデータセンターの拡大が進む現代において、膨大なデータ処理を支える基盤として、高い性能と省エネルギー性を持つ半導体が求められています。その結果、内部の構造はさらに複雑化し、微細化と立体化が進んでいます。現在では、1枚の半導体チップに何十億もの微小な電子部品が集積されるまでになりました。

こうした高度な構造を安定して製造するには、ナノレベルの金属膜や絶縁膜の厚みを非破壊かつ正確に測る技術が不可欠です。

リガクは、この課題に応えるために長年培ってきたX線技術を進化させ、次世代材料として注目されるモリブデンの計測に対応した「XTRAIA MF-3400」を開発しました。

「XTRAIA MF-3400」特長

  • 測定能力が従来機の最大2倍に向上

X線の強さを約2倍に高め、新しい搬送システムと組み合わせることで、1時間あたりのウェーハ測定枚数が大幅に増加しました。

  • ナノレベルの厚みを非破壊で測定

髪の毛より細いわずか50ミクロンほどの領域でも、材料を傷つけずに原子1個分以下の精度(サブナノメートル単位)で膜の厚さを測定できます。

  • 1台で複数の分析が可能

本装置は、X線を使った3つの分析機能(蛍光X線、X線反射率、X線回折)を搭載しています。極薄膜の組成、膜厚、結晶性などの目的に応じた最適な測定解析条件をレシピに登録することで、自動的な測定が可能です。

■ 導入実績と展望

本装置は、キオクシア株式会社およびキオクシア岩手株式会社の3D NANDフラッシュメモリ※1量産ラインへの導入が決定しています。さらに、今後量産化が期待される、大容量かつ高速データ転送量を実現する次世代メモリの製造工程でも本装置の活用が予定されています。

また、DRAM※2およびロジック半導体※3メーカー各社でも採用検討が進んでおり、2026年度には前モデルと本装置をあわせて60億円超の売上高を見込んでいます。

本装置は用途に応じてモジュールを自由に選択できるため、各メーカーの製造プロセスに最適な計測環境を構築することが可能です。この高い柔軟性と拡張性を強みに、リガクは今後も新たな材料・プロセス分野への展開を進め、前モデルと本装置の両シリーズで2027年度以降も年間20%の持続的成長を目指します。

※1) 3D構造を持つ、大容量・高速・省電力を実現した記憶媒体

※2) データを一時的に保持する揮発性の主記憶装置。高速動作が特長

※3) 計算や制御などの処理を行うための半導体

【装置詳細】

https://rigaku.com/ja/products/semiconductor-metrology/xrr-edxrf-and-optical-tools/xtraia-mf-3400 

【リガクグループについて】

リガクグループは、X線分析をコアに熱分析等も含む先端的な分析技術で社会をけん引する技術者集団です。産業・研究用分析のソリューションパートナーとして1951年の創業以来、136の国と地域のお客様と共に成長を続けています。日本国内で極めて高いシェアを誇り、海外売上は約70%に達しています。応用分野は、半導体や電子材料、電池、環境・エネルギーからライフサイエンスまで日々拡大中です。世界で2,000名超の従業員が「視るチカラで、世界を変える」イノベーションの実現に取り組んでいます。

詳しくはrigaku-holdings.comをご覧ください。

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会社概要

URL
https://japan.rigaku.com/ja
業種
製造業
本社所在地
東京都昭島市松原町 3-9-12
電話番号
-
代表者名
川上 潤
上場
東証プライム
資本金
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設立
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