近畿圏不動産流通市場の動向について(2026年7~9月期)
2026年7~9月期の中古住宅取引は減速。実需を踏まえた値付けが一層重要に
(公社)近畿圏不動産流通機構が10月19日に発表した2026年7~9月期の近畿2府4県の中古マンション成約件数は、4,342件(前年同期比マイナス10.7%)と3期連続で減少。市場の売り出し(新規登録)件数は18,342件(前年同期比プラス6.3%)と3期ぶりに増加しました。成約件数は近畿圏の対象12地域中8地域が前年比で減少し、大阪市や京都市など7地域は2ケタ減となり、神戸市は10期ぶりに減少するなど、中古マンション取引は多くの地域で低調に推移しました。
中古マンションの平均成約価格は、3,143万円(前年同期比マイナス2.0%)と5期ぶりに下落。新規登録価格は3,679万円(前年同期比プラス13.4%)と23年1~3月期から15期連続で上昇しました。成約価格の下落エリアは前期比で4地域増え、大阪市は15年7~9月期以来44期ぶりに下落するなど、価格が弱含みに転じるエリアが目立ちました。
中古戸建住宅の成約件数は、3,370件(前年同期比マイナス2.4%)と22年10~12月期以来15期ぶりに減少。売り出し(新規登録)件数は13,977件(前年同期比プラス5.7%)と23年1~3月期から15期連続で増加しました。成約件数は12地域中7地域が前年比で減少し、大阪市や京都市など4地域は2ケタ減となり中古戸建取引が低調なエリアが目立ちました。
中古戸建住宅の平均成約価格は、2,360万円(前年同期比マイナス1.0%)と2期ぶりに下落。新規登録価格は2,836万円(前年同期比プラス1.7%)と8期連続で上昇しました。成約価格は12地域中5地域が前年比で下落し、大阪の北摂エリアでは下落が続きました。
売り出し価格と取引価格の乖離が続いていますが、日銀による利上げや長期金利も高止まりが見込まれ、住宅ローン金利は変動型・固定型を問わず上昇傾向にあります。近畿圏の中古住宅取引は減速しており、実需層が求める物件では更なる金利の上昇により価格調整が進む可能性があります。今後はエリアや物件属性による物件の選別が強まり、需要を踏まえた価格設定の重要性が一層高まるものと予想されます。

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