"趣味は古典を熟読すること"長野県伊那郡松川町在住の作家がおくる、頼光四天王の一人、貞道を主人公にした歴史ファンタジー!
ときは平安。妖怪が跋扈している時代。源頼光の家来となった貞道(さだみち)は、妖怪の白きつね・葉月(はつき)と知り合い、立場を超えて互いに助け合う。古代を舞台にしたユニークな物語。
株式会社偕成社(出版社 本社:東京都新宿区 代表取締役社長:今村正樹)は、長野県下伊那郡松川町在の作家による歴史ファンタジー『きつねの橋』(久保田香里 作、佐竹美保 絵)を刊行します。
- 『きつねの橋』について
この物語は貞道が相模から京都に出てきたばかりの若者の頃の話ですが、貞道は、のちに渡辺綱(わたなべのつな)、坂田公時(さかたのきんとき)、平季武(たいらのすえたけ)とともに頼光四天王(らいこうしてんのう)としてその勇猛を知られるようになります。これまでの王朝ファンタジーとは視点の違う物語をお楽しみください。
- 作家・画家について
さし絵の画家・佐竹美保さんは富山県生まれ。SF・ファンタジーの分野で多くの作品の表紙、さし絵を手がけています。さし絵を手がけたおもな作品は、『三国志』『不思議を売る男』『魔女の宅急便』『ハウルの動く城』、最近では「守り人」シリーズの『風と行く者』など、ファンタジー愛好家の間ではおなじみの作品ばかりです。ダイアナ・ウイン・ジョーンズ他世界中の作家から、厚い信頼を寄せられているさし絵画家です。
- 作者から
このお話を思いついたのは、『今昔物語』のなかの「頼光の郎等ども、紫野に物見たる語(こと)」を見つけてからです。源頼光の三人の郎等、貞道、季武、公時が(今昔物語に渡辺綱は出てきません)賀茂祭の行列見物に行ったものの、なれない牛車に車酔いし、かんじんの行列が通るときはぐったりとねてしまっていたという話です。
大江山の鬼退治で有名な武者たちの意外な姿がおもしろく、それを語ったと書かれている季武は、失敗談をおもしろおかしく話せる楽しいひとだったのかも、と想像しました。
鬼退治の話ではそれほど目立っていない貞道ですが、今昔物語ではかっこいい姿を見せます。物静かで思慮深く、盗賊袴垂にもだまされません。貴族のいじわるなからかいを、すずしくうけながし、けれど、いざとなると太刀をぬくのをためらわない。
そんな貞道と、今昔物語に出てくる不思議なきつねからお話はうまれました。平安京の大路を、貞道たちといっしょに歩いたり走ったり、ひとときを楽しんでいただけましたらうれしいです。
- 書籍詳細
書名:きつねの橋
作:久保田香里
絵:佐竹美保
定価:1400円+ 税
対象:小学校高学年から
サイズ:22cm×15cm
ページ数:214ページ
ISBN コード:978-4-03-540560-3
発売時期:2019年9月11日
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