日本の研究グループによる ストライカーの内視鏡カメラシステムとICGを用いた腸管血流の蛍光観察に関する研究論文が Annals of Surgery誌に掲載
この論文は、北海道公立大学法人札幌医科大学 医学部消化器・総合、乳腺・内分泌外科学講座 竹政 伊知朗教授、公立大学法人横浜市立大学 附属市民総合医療センター 消化器病センター外科 渡邉 純准教授らの研究グループによるもので、世界に先駆けて日本で実施された直腸がん患者さんを対象とした臨床試験によって、ICGを用いた蛍光観察による腸管血流評価が術後縫合不全発生率を低下させることを示しており、直腸がん術後縫合不全予防に対する標準治療として、ICGを用いた蛍光観察による腸管血流評価を施行することが推奨される可能性が示唆されています。
日本ストライカーでは、4Kフルカラー+オーバーレイ・近赤外光イメージング技術を用いた内視鏡カメラシステム「1688 AIM 4K カメラシステム」を販売しており、同製品の近赤外線可視化モードは、血管や血流、組織等の観察および精度の高い適切な処置に貢献しています。ICGはこのモードによる近赤外光があたることで蛍光を発します。大腸がんは日本人女性のがん死亡数の1位、男性でも2位(※1)であり、また罹患数は男女とも近年増加傾向で胃がんや肺がんを抜いて1位(※2)となっています。このたびの研究結果から、日本ストライカーは、同製品とICGを用いた蛍光観察を通じて、直腸がん患者さんの予後のQOL向上に、ひいては医療の向上に貢献できると考えます。
札幌医科大学の竹政伊知朗教授は、「いかに術後縫合不全を予防するかが術後の直腸がん患者さんの経過に大きく影響します。今回の研究でICGを用いることで術後縫合不全発生率を低下させることが確認できたことで、ICGを用いた蛍光観察の重要性が増すと考えます」と述べています。
横浜市立大学の渡邉純准教授は、「本臨床試験による世界初のエビデンスによって、ICGを用いた蛍光観察による腸管血流評価が、直腸がん術後縫合不全予防に対する標準治療となることが期待されます。また、縫合不全を予防することで、より多くの患者さんに貢献できると確信しています」と述べています。
日本ストライカーは、今後も臨床研究へのサポートと革新的な製品の提供を通じて、医療の向上へ貢献してまいります。
※1 厚生労働省人口動態統計(2021年)
※2 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
■論文について
タイトル:Blood Perfusion Assessment by Indocyanine Green Fluorescence Imaging for Minimally Invasive Rectal Cancer Surgery (EssentiAL trial) A Randomized Clinical Trial
学術誌:Annals of Surgery(October 2023 - Volume 278 - Issue 4)
■論文に関する大学発表資料
札幌医科大学プレスリリース
https://web.sapmed.ac.jp/jp/news/press/a4ads6000000139j.html
横浜市立大学プレスリリース
https://www.yokohama-cu.ac.jp/res-portal/news/2023/20230913watanabe.html
■日本ストライカー株式会社について
整形外科、外科、脳神経外科、脳血管内科、耳鼻科、口腔外科、形成外科、泌尿器科等、様々な診療科目で使用される医療機器を取り扱うグローバル企業、ストライカーコーポレーションの日本法人です。ストライカー社は米国ミシガン州に本拠地を置き、世界75カ国以上で事業を展開しています。当社製品は、人工膝関節や人工股関節、骨折治療や脊椎用のインプラント製品をはじめ、脳血管内治療用の製品、内視鏡、手術器械、無影灯や画像統合システム等の手術室関連製品、ベッドやストレッチャー、体外式除細動器、自動心臓マッサージシステムなどの救急医療領域の製品など多岐にわたります。詳しくはwww.stryker.com/jp をご覧ください。
販売名:1688 AIM 4K カメラ
医療機器届出番号:13B1X10209000926
販売名:L11 光源装置
医療機器届出番号:13B1X10209000927
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