第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 日本館展示

~荒川ナッシュ医「草の赤ちゃん、月の赤ちゃん」が開幕、その後ドイツ・日本での巡回も決定~

国際交流基金

国際交流基金(JF)が第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展において主催する日本館で、荒川ナッシュ医による「草の赤ちゃん、月の赤ちゃん」がついに開幕します。5月9日の開幕に先立ち、5月6日より内覧会(ヴェルニサージュ)が始まりました。本プレスリリースでは、ヴェルニサージュ初日を終え、展示を記録した画像を速報でご案内申し上げます。

本展は、2024年に双子の親となったクィアアーティストの荒川ナッシュ医の子育ての体験から生まれた展示です。アメリカでアジア系ディアスポラとして生活する作家自身のアイデンティティや母国の歴史への省察、個人的な育児体験を起点に、来館者が未来の象徴である赤ちゃんを育成する「ケア」の営みを体験しながら、彼らが将来生きるであろう世界のありかたを問いかける空間へと日本館を変容させます。本展には荒川ナッシュ医のほか、分野や国境、さらには時代や世代を超えた様々な表現者がコラボレーターとして参加します。

また、会期終了後に本展がドイツと日本にも巡回することとなりました。詳細は下記をご覧ください。

第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 日本館

荒川ナッシュ医「草の赤ちゃん、月の赤ちゃん」展示風景(2026年)

撮影:Uli Holz

提供:国際交流基金

第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 日本館

荒川ナッシュ医「草の赤ちゃん、月の赤ちゃん」展示風景(2026年)

撮影:Uli Holz

提供:国際交流基金

▼ 公式記録画像(展示風景など12点)のダウンロードはこちら

https://drive.google.com/drive/folders/1zEV26R7nMJ_sWDHSV-dqtCtAMEE9YwMj?usp=sharing

■ 共同キュレーターズ・ノート

「草の赤ちゃん、月の赤ちゃん」は、世界の地政学的な秩序が大きな変化を遂げるときに生まれました。ジェノサイドや戦争が明らかに激化し、人々の暮らしに戦争の影が侵食していくリアリティの中に「草の赤ちゃん、月の赤ちゃん」を着床させる挑戦は、荒川ナッシュ医のこれまでの歴史認識や、自らの主体性を常に中心からずらしてきた方法論の見直しへと向かわせる結果になったと思います。設立70周年を記念する日本館での展示は、戦後日本の平和教育を受けて育ち、20代の前半にアメリカに移住、2024年に男性パートナーとの間で双子の親になった荒川ナッシュが、未来を生きる子供の親として、作品の中で自分の態度や感情に深く意識を向け、声を柔らかに、しかし確実にあげながら、隣の韓国館のアーティストやキュレーター、そして多数の表現者たちとともに唱和する場となりました。日本館の展示の中で、観客は赤ちゃん人形のケアラーとしてパフォーマンスに参加しますが、同時に208体の赤ちゃん人形にその振る舞いを見つめられています。赤ちゃん人形のサングラスに映る観客たちは、果たして赤ちゃんたちが安心して暮らせる世界を築き上げているのかを、厳しく問いかけられてもいるのです。

第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 日本館

https://venezia-biennale-japan.jpf.go.jp/j/

会期:2026年5月9日(土)~11月22日(日)

会場:日本館(ビエンナーレ会場 ジャルディーニ地区内)

出品作家:荒川ナッシュ医

共同キュレーター:高橋瑞木(CHAT香港紡織文化芸術館、館長/チーフ・キュレーター)、堀川理沙(シンガポール国立美術館、シニア・キュレーター/キュレトリアル&コレクション部門部長)

主催/コミッショナー:国際交流基金

特別助成:公益財団法人石橋財団

以下の作家による作品や協力を含む

R・ キクオ・ジョンソン(イラストレーター)

イサムノグチ

石井ゆかり(ライター)

伊住禮次朗(茶道家、茶釜歴史研究家)

韓国館2026 (代表作家:チェ・ゴウン、ノ・ヘリ、キュレーター:チェ・ビンナ)

斎藤玲児

サージ・チェレプニン(作曲家)

崔在銀/チェ・ジェウン(アーティスト)

中村佑子(作家、映像作家)と佐伯英子(社会学者)

FAC XTRA RETREAT (荒川ナッシュ医、パティ・チャン、パール・C・シーウン、アマンダ・ロス=ホ、アナ・スー・ホイ、シャーリー・セ、エイミー・ヤオ)

モアザンミュージカル

その他の協力およびパートナーシップ

荒川美和子と友人たちin福島(ベビー服縫製)

アート・クライメイト・コレクティヴ・ジャパン(NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ)

カ・フォスカリ大学 アジア・北アフリカ研究学科(DSAAM)

End of Summer

ペマーキ(建築設計事務所)

森大志郎(グラフィックデザイナー)と小池俊起(グラフィックデザイナー)

NUNO (テキスタイルデザインスタジオ)

※各人の略歴や展示詳細については、2026年3月19日のプレスリリースをご参照ください。

国際交流基金 - 【取材のお願い】第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館(2026) 荒川ナッシュ医「草の赤ちゃん、月の赤ちゃん」ロゴ、展示詳細が決定

■ 関連プログラム

ヴェネチア・ビエンナーレの会期中、多彩なコラボレーターとともにジャンルを横断するパフォーマンスやワークショップを展開します。

※ 各プログラムの詳細、追加情報は、日本館公式ウェブサイト https://venezia-biennale-japan.jpf.go.jp/j/ または公式Instagram@japan_pavilion_vb2026をご確認ください。

5月9日(土)

12:00〜13:00 子どもワークショップ|ニューヨークのイサムノグチ庭園美術館所蔵の「Baby Figure」(1958年)を題材にしたワークショップをヴェネチアの子供達を対象に開催。

5月10日(日)

16:00〜 パフォーマンス:FAC XTRA RETREAT|荒川ナッシュ医、パティ・チャン、パール・C・シーウン、アマンダ・ロス=ホ、アナ・スー・ホイ、シャーリー・セ、エイミー・ヤオのメンバーによって構成されるアーティスト・コレクティブ によるパフォーマンス。

5月13日(水)

11:00〜 荒川ナッシュ医による子どもツアー 1

8月24日(月)〜28日(金)

ワークショップ:荒川ナッシュ医 + End of Summer|複数名の若手アーティスト、キュレーターをヴェニスに招聘。カ・フォスカリ大学の研究者や学生とクリエイティブトランスレーションやパフォーマンスについてワークショプを行う。

オペラ「草の赤ちゃん、月の赤ちゃん」モアザンミュージカル with 荒川ナッシュ医

11月20日(金)

荒川ナッシュ医による子どもツアー2

夜のサウンドリスニングイベント「雲の赤ちゃん、夜の赤ちゃん」

11月22日(日)

パフォーマンス:荒川ナッシュ医 + End of Fall|ACCJ(AIT)による今回の日本館のカーボンフットプリントのリサーチからインスピレーションされた荒川ナッシュによるクロージングパフォーマンス。

■ ドイツへの巡回について

会期: 2026年12月12日(土)〜2027年2月28日(日)

会場:ハノーファー・ケストナー協会 (Kestner Gesellschaft Hannover)

主催: ケストナー協会(Kestner Gesellschaft)

■ 帰国展について

会期:2027年6月19日(土)~9月20日(月祝)

会場:アーティゾン美術館 6階展示室

主催:公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館、国際交流基金(JF)

アーティゾン美術館 http://www.artizon.museum

■ コミッショナーについて

独立行政法人国際交流基金(JF)は、世界の全地域において、総合的に国際文化交流事業を実施する日本で唯一の専門機関です。1972年に外務省所管の特殊法人として設立され、2003年10月1日に独立行政法人となりました。海外に25か国・26の拠点を持ち、「日本の友人をふやし、世界との絆をはぐくむ」をミッションに掲げ、世界の人々と日本の人々の間でお互いの理解を深めるため、さまざまな企画や情報提供を通じて人と人との交流をつくりだしています。1976 年よりヴェネチア・ビエンナーレ日本館展示の主催者/コミッショナーを務めています。

ヴェネチア・ビエンナーレ(La Biennale di Venezia )について

ヴェネチア・ビエンナーレは、イタリアの島都市ヴェネチアの市内各所を会場とする芸術の祭典です。1895 年に最初の美術展が開かれて以来、130 年近い歴史を刻んでいます。近年、世界各地で美術を中心に、国際的な芸術祭が開催されるようになってきていますが、ヴェネチア・ビエンナーレはそれらのモデル・ケースとなった最も著名な存在です。「ビエンナーレ」とは「2 年に一度」意味するイタリア語で、同様な芸術祭の多くが「ビエンナーレ」や「トリエンナーレ」(3年に一度)と命名されているのは、ヴェネチア・ビエンナーレに範をとったものとされています。現在、美術展、建築展、音楽祭、映画祭、演劇祭などを独立部門として抱えるようになりましたが、なかでも美術展は、現代の美術の動向を俯瞰できる場として、また国別参加方式を採る数少ない国際展として世界の美術界の注目を集めています。

日本は 1952 年に初めて公式参加を果たし、1956 年に日本館の完成を経て、今日に至るまで毎回参加を継続しています。1976 年からは JF が日本館展示を主催し、現在に至ります。日本館の過去の代表作家については日本館公式ウェブサイトをご覧ください。

https://venezia-biennale-japan.jpf.go.jp

なお、5月9日(土)に予定されていた授賞式は一般公開最終日の11月22日(日)に延期されることとなりました。最高賞である「金獅子賞」をはじめとする従来の国際審査員による選考に代わり、会期中の来場者による投票で決定する「Visitors’ Lions」賞が新設され、「Best Participant in the 61st Exhibition In Minor Keys」と「Best National Participation」が選ばれます。

詳細は下記リンク先、ヴェネチア・ビエンナーレ公式ウェブサイトのニュース欄をご参照ください

https://www.labiennale.org/en/news/two-visitors%E2%80%99-lions-have-been-established-biennale-arte-2026

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会社概要

独立行政法人国際交流基金

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URL
https://www.jpf.go.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都新宿区四谷1-6-4 四谷クルーセ1~3階(「コモレ四谷」内)
電話番号
03-5369-6075
代表者名
黒澤信也
上場
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資本金
-
設立
1972年10月