大阪市中心部で新築オフィスの稼働は堅調も 市場全体の需要は軟調

梅田駅周辺では、空室率は上昇傾向にあるものの、賃料は底堅く推移

 大手総合不動産プロフェッショナルサービス・投資運用会社であるコリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社(代表:小笠原 行洋、本社:東京都千代田区、NASDAQ およびTSX:CIGI、以下コリアーズ・ジャパン)は、本日、「大阪オフィスマーケットレポート|2022 年第 3 四半期(7‐9 月期)大阪中心部・グレード A オフィス 」を発表しました。当レポートは、コリアーズ・ジャパンが、大阪市のグレート A オフィスビル※1の賃貸オフィス市況と今後の見通しについて、独自に収集したデータに基づいて分析したものです。
 2022 年 7~9 月期は、前期に引き続き大阪市中心部で新規供給がありました。新築物件の稼働率が好調であった一方で、全体としては需要は伸び悩んでおり、特に築年数の経過した既存物件では空室の解消が進まず、空室率は前期から上昇しました。今後 2 年間は大阪市中心部での新規供給が続くことから、空室率は高い水準で推移し、賃料は横ばいあるいは緩やかな下落が続くと予想されます。

新規供給と需要の動向:新築オフィスの稼働は堅調も、市場全体の需要は軟調

 2022 年 7〜9 月期は、前期の「大阪梅田ツインタワーズサウス」の竣工に続き、淀屋橋エリアで「日本生命淀屋橋ビル」が竣工しました。「大阪梅田ツインタワーズサウス」は高稼働で竣工しましたが、「日本生命淀屋橋ビル」も竣工時点の募集面積は 1,000 坪程度で、9 月末時点ではさらに募集面積が減少しており、テナントの内定状況は堅調の模様です。 


空室率と賃料トレンド: 2024 年に大規模な新規供給を控え、先行きには不透明

 一部では大型の空室が解消するなど、回復する需要を示す動きが見られます。しかし、新築のビルが 着実に需要を吸収する一方で、特に築年数の経過した物件は増加する空室の埋め戻しが追いついていません。結果として、7〜9 月期の大阪市中心部のネットアブソープション※2はマイナス圏となり、全体としては軟調なオフィス需要を示しています。空室率は、前期から 0.4 ポイント上昇し、4.6%となりました。平均想定成約賃料は、新築ビルをはじめとして比較的高額な物件での成約が増えていることを反映して、 前期比で 0.5%上昇しました。

  2023 年の新規供給量は、2022 年よりは少なくなる見込みですが、年間で 20,000 坪を超える供給量が予想されます。これは 2017 年~2021 年までの 5 年間の平均を大きく上回る水準です。また、2024 年に は今年を上回る新規供給量が予定されており、先行きは市況の反転は見込みにくい状況です。


エリア動向:梅田駅周辺では、空室率は上昇傾向にあるものの、賃料は底堅く推移

 新築のオフィスの竣工が続く梅田駅周辺では、空室率は上昇傾向にあるものの、賃料は底堅く推移しています。

 難波では、目立った新規供給がない一方で、賃料が比較的リーズナブルであることから、着実に空室の解消が進んでおり、2 期連続で空室率が低下し、1%台前半の水準となりました。
 新大阪では、今年前半に竣工した物件に依然として空室が残っており、空室率が高止まりしています。  

「大阪オフィスマーケットレポート|2022 年第 3 四半期(7‐9 月期)大阪中心部・グレード A オフ ィス」は、以下のリンクよりダウンロードいただけます。
https://www.colliers.com/ja-jp/research/osaka-office-market-q3-2022

※1 グレート A オフィス:基準階面積が概ね 100 坪以上の主に賃貸に供されるオフィスビルから、弊社独自の基準で選定。
※2 ネットアブソープション(吸収需要):テナントの入居した空室面積の合計を算出し、需要面積の増加分を推計する指標で、[期初空室面積+期中新規供給面積-期末空室面積]により算出する。

コリアーズについて
コリアーズは、ナスダックおよびトロント証券取引所に上場する、世界有数の大手総合不動産プロフ ェッショナルサービス・投資運用会社です。世界 63 か国で事業を展開し、18,000 人のエンタープラ イズ精神に富んだ社員が、テナント、オーナー、投資家といった顧客企業の不動産価値を最大化する ため、専門的なアドバイス・サービスを提供しています。また、当社株式を保有する経験豊富な経営 陣は、27 年以上にわたり、年間約 20%の投資収益率を株主に提供してきました。年間売上高は 46 億ドル、運用資産は 920 億ドルです。

コリアーズ・ジャパンについて
コリアーズ・ジャパンは東京・大阪の拠点に 100 人以上の専門家を擁し、国内外の投資家・オーナ ー・テナント向けに、オフィス・リーシング、インダストリアル・リーシング、キャピタルマーケッ ト&インベストメントサービス、プロジェクトマネジメント、デザイン・ビルド、ワークプレス・コ ンサルティングおよび不動産鑑定などのアドバイザリー業務を提供しています。
コリアーズの最新情報については、弊社のウェブサイトをご参照ください。
https://www.colliers.com/ja-jp/about

LinkedIn: https://www.linkedin.com/company/colliers-international/
Twitter: https://twitter.com/ColliersAsia
YouTube: https://www.youtube.com/user/ColliersIntlAsia 

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

URL
https://www.colliers.com/ja-jp
業種
不動産業
本社所在地
東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビル18階
電話番号
03-4572-8600
代表者名
小笠原行洋
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2016年12月