創業125年の高橋酒造が初のウイスキー事業へ参入熊本県人吉市の廃校を再生したシングルモルト蒸溜所「田野蒸溜所」10月16日開所式を開催

高橋酒造株式会社

高橋酒造株式会社(本社:熊本県人吉市、代表取締役社長:高橋光宏)は、世界市場を視野に入れた新たな挑戦として、創業125年で初めてウイスキー事業に参入いたします。その第一歩として、熊本県人吉市田野地区にシングルモルトウイスキーの製造拠点となる「田野蒸溜所(たのじょうりゅうしょ)」を開所、 2025年10月16日(木)に開所式を開催いたします。

高橋酒造がウイスキー事業に参入する背景

高橋酒造は1900年の創業以来、125年にわたり熊本県人吉球磨の地で本格米焼酎の製造を続けてきました。

しかし近年、飲酒スタイルの多様化や若年層のアルコール離れにより、国内の本格焼酎市場は縮小傾向にあります。

一方で、ジャパニーズウイスキーはここ10年ほどで世界的な評価を急速に高めており、国内でも多くのメーカーがウイスキー市場に参入しています。その中で、高橋酒造は単に高品質を競うだけではなく、「熊本発の蒸留酒文化を世界に広げる」という強い想いを原点に、焼酎造りで磨き上げた発酵・蒸留技術を活かし、世界市場で勝負できるシングルモルトウイスキーの製造に挑みます。

また、この蒸溜所で造るウイスキーが世界で広く楽しまれることで、当社の蒸留技術が国際的に評価され、創業以来磨き続けてきた米焼酎というジャンルにも新たな光が当たり、注目される流れを生み出したいと考えています。

さらに、熊本県が推進する「くまもとアートポリスプロジェクト」※の一環として、行政・企業・地域住民が一体となり、廃校となった旧田野小学校を蒸溜所として再生することで、観光誘致や雇用創出を通じた地域活性化にも貢献していきます。

高橋酒造にとってウイスキー事業への参入は、世界市場への挑戦と地域社会への貢献、そして焼酎文化の未来を切り拓く、第二の創業ともいえる大きな挑戦です。

※「くまもとアートポリスプロジェクト」は、1988年に始まった熊本県の建築文化事業です。国際的に著名な建築家をコミッショナーに迎え、優れたデザインの公共施設や民間建築を県全域に創出。地域景観や文化資産を未来へ継承しながら、人材育成や情報発信を行い、熊本を「建築文化の発信地」とすることを目指しています。

田野蒸溜所の特徴と施設概要

高橋酒造が新たに建設する田野蒸溜所は、熊本県人吉市田野地区に位置し、標高680メートルの高地に広がる豊かな自然に囲まれています。冬には氷点下10度以下にまで気温が下がり、雪や雲に覆われることもあります。こうしたダイナミックな自然環境が、ウイスキーの熟成にユニークな変化をもたらすと期待されています。また、田野地区は開拓者たちがゼロから切り拓いて暮らし始めた土地でもあり、その精神は、高橋酒造がウイスキーという新たな領域へ挑戦する姿勢とも重なります。

田野蒸溜所の建設地は、2014年3月に閉校した旧田野小学校の跡地です。地域にとって長年親しまれてきた学び舎を解体するのではなく、地域の記憶を未来につなぐ形で再生する「アダプティブ・リユース」の発想に基づき、体育館を蒸留棟、教室を貯蔵庫や展示スペースとして活用します。

また、校舎のシンボルであった赤い屋根や梁などの建材をできるだけ残し、田野の風景に馴染む外観とすることで、地域住民が大切にしてきた記憶を壊さない施設づくりを行います。

この蒸溜所は、単なる製造施設にとどまらず、地域文化と観光を結びつける新たな拠点となることを目指しています。観光客やウイスキー愛好家が訪れる見学ルートや試飲スペースを設置する計画で、県内外の人々が交流し、田野という地域を知ってもらうためのハブとしても機能していきます。

田野蒸溜所の主な特徴

田野蒸溜所は、以下の3つ“記憶”を残すことをのコンセプトを軸に設計・再生されました。これらは、高橋酒造が地域とともに歩み、未来へと継承していく想いを込めたものです。

①物質的記憶:赤屋根を残し、建物が持つ象徴的な存在感を継承

②郷愁的記憶:地域の学び舎であった旧田野小学校跡地を活用

③地域的記憶:田野地区や美晴山の風景・文化をウイスキーに投影

田野蒸溜所施設概要

名称  :田野蒸溜所(たのじょうりゅうしょ)

所在地  :熊本県人吉市田野町3316-4

旧施設  :旧田野小学校(2014年3月閉校)

構造  :木造一部鉄骨2階建て(改修後)/旧構造は1988年竣工の木造校舎・鉄骨造体育館

事業内容  :旧田野小学校校舎等を蒸溜所、地域交流施設に改修

延床面積  :約1,300m²(増築:約400m²)

開所日  :2025年10月16日(木)

商品と販売戦略

私たちが目指すのは、田野の四季折々の表情をウイスキーの酒質で描き出すことです。その一方で、美晴山の野焼きの記憶を宿すピート香のウイスキーも手がけ、地域の文化を新たな形で継承しています。田野の自然や歴史を重ね合わせながら、田野ならではの豊かな世界を表現していきます。

販売戦略としては、まずは国内のバー市場や専門店を中心に、ウイスキー愛好家や業界関係者に向けてブランド認知を確立することからスタートします。国内での評価と支持を土台に、次のステップとして米国や欧州など世界の主要市場への輸出を段階的に進め、熊本発・世界水準のジャパニーズウイスキーとして確固たる地位を築いていきます。

将来的には、田野蒸溜所のウイスキーが「熊本」と「ジャパニーズウイスキー」の新たな代名詞となることを目標に、世界中のウイスキーファンに長く愛されるブランドを育てていく計画です。

高橋酒造について

高橋酒造株式会社は、1900年に熊本県球磨郡多良木町で創業し、125年にわたり本格米焼酎の製造を続けてきました。

主力ブランドである「白岳」「白岳しろ」をはじめとする球磨焼酎は、米ならではのまろやかな味わいと清らかな香りで広く親しまれ、国内外で高い評価を受けています。

伝統的な技術を守りながらも、時代の変化に対応した商品開発や環境に配慮したものづくりを推進し、熊本発の蒸留酒文化を世界へ広げることを目指しています。

会社名  :高橋酒造株式会社

所在地  :熊本県人吉市合ノ原町498番地

創業  :1900年

代表者  :代表取締役社長 高橋 光宏

事業内容  :本格米焼酎を中心とした酒類の製造・販売

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会社概要

高橋酒造株式会社

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URL
https://www.hakutake.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
熊本県人吉市合ノ原町498番地
電話番号
0966-24-5155
代表者名
高橋 光宏
上場
未上場
資本金
3000万円
設立
2001年11月