湯治があるなら、猫治があってもいい。新語「猫治」と新たな「猫治文化」を発表
猫の暮らしを先に置き、人が猫から学ぶ。千葉・富津の里山宿が、新しい滞在の考え方に名前をつけました
千葉県富津市で、保護猫たちが暮らす「泊まれる里山の小さな村」和心村を運営する株式会社和心村は、湯治に着想を得た新語「猫治(ねことうじ)」と、その思想や作法をまとめた新しい里山滞在文化「猫治文化」を発表します。

「猫治」は、和心村が独自に生み出した造語です。猫たちの暮らしを先に置き、そのそばで人が自分のペースを思い出すこと。猫の姿から、何もしない時間や、相手との無理のない距離を学ぶこと。火や風、古い建物、季節の気配が重なる里山で過ごすこと。その思想と作法を含めた、和心村全体の滞在の考え方です。
今回の発表に合わせ、「猫治」のロゴと公式コンセプトページを公開しました。和心村は今後、「猫治文化」を施設全体の主軸となるコンセプトとして育てていきます。
なお、「猫治」の「治」は、医学的な治療や効果を表すものではありません。湯治のように、日常から少し離れ、ひとつの土地に身を置いて過ごす時間から名づけています。
■ ずっとここにあった過ごし方に、ようやく名前がついた

和心村には、保護猫たちが自由に暮らしています。築約200年の古民家や歴史ある長屋門、北欧テント、住箱、ツリーハウスが里山に点在し、夕方になると火が灯り、季節ごとに風や虫の声が変わります。
これまで和心村は、「グランピング」「古民家宿」「猫のいる宿」など、いくつもの言葉で紹介されてきました。どれも和心村の一面ではありますが、猫とほかの動物たち、人、自然、古民家、日本の里山に残る原風景、昔ながらの暮らしが、今もこの里山に息づいている。この場所の全体を言い表すには、どの言葉も十分ではありませんでした。
先に新しい言葉をつくり、その言葉に施設を合わせたのではありません。和心村で実際に続いてきた過ごし方を見つめ直し、そこに「猫治」という名前をつけました。
湯に身をあずける時間を「湯治」と呼ぶなら、猫たちの暮らす里山に身を置く時間には、「猫治」という名前があってもいい。
この発想が、新語「猫治」の始まりです。

■ 「猫治文化」をつくる四つのもの
猫治文化は、猫がいるという一つの要素だけでは成り立ちません。和心村では、次の四つが重なって生まれるものと考えています。
1.猫たちの暮らしが先にあること
和心村の猫たちは、人を楽しませるために待っているのではなく、この里山で日々を暮らしています。庭を歩き、木陰で休み、自分が心地よいと思う場所で眠る。その暮らしが守られていることが、猫治文化の出発点です。
2.猫の姿から学ぶこと
猫は、人の予定に合わせて急ぎません。ひとりでいる時もあれば、誰かのそばへ行く時もあります。その姿を眺めていると、自分のペースで過ごすことや、「今日は何もしない」と決めることも、暮らしの大切な一部だと気づくことがあります。
3.里山の時間に身を置くこと
焚き火の音、土や木の匂い、古民家の柱、夜の虫声、朝の光。猫治は、猫だけを見る時間ではありません。猫たちが暮らす里山の空気に身を置き、その日の風や火、季節と一緒に過ごす時間です。
4.出会った距離を大切にすること
猫の様子を見ながらそばに座り、同じ時間を過ごす。気持ちよさそうにしていれば、そっとなでることもあります。人から自然に近づくことはあっても、無理に抱いたり、囲んだり、猫の行動を止めたりはしない。その時に生まれた距離を大切にすることも、猫治の作法です。
■ 猫から癒やしを受け取るだけではなく、猫から学ぶ

猫治文化の中心にあるのは、猫を人のためのサービスにすることではありません。
まず、猫たちが安心して、自分らしく暮らせること。一度迎え入れた命と最後まで向き合い、その日々を守ること。その穏やかな暮らしの近くへ、人が短いあいだお邪魔します。
庭を歩く猫の近くに腰を下ろす。猫が眠っていれば、その寝息を邪魔せずに同じ時間を過ごす。猫が心地よさそうなら、そっと手を添える。人の思いどおりにならない相手と過ごすからこそ、自分の都合を少し手放し、相手の時間を尊重する感覚が生まれます。
猫に癒やしてもらうことだけを目的にするのではなく、猫の生き方から、自分のペース、何もしない時間、相手との距離、今いる場所を味わうことを学ぶ。それが、和心村が「猫治文化」という言葉で伝えたいことです。
■ 施設の分類ではなく、和心村で過ごす時間の名前へ

和心村での滞在は、部屋の中だけでは終わりません。
この土地に残っていた古民家や長屋門を生かしながら、北欧テント、住箱、ツリーハウスを里山の中に点在させ、少しずつ「泊まれる里山の小さな村」として育ててきました。火を起こし、炭が赤くなるのを待ち、BBQを楽しむ。薪サウナのあとに森の風に戻る。朝になると、庭のどこかで猫が歩いている。
和心村が大切にしているのは、日本の里山に残る建物や地形、そこで続いてきた暮らしの記憶を生かしながら、人、動物、自然が近い時間を次へつなぐことです。猫治文化は、和心村がこれまで選んできたことを、ひとつの言葉で伝えるための文化でもあります。
■ 株式会社和心村 代表取締役・竹の内馨 コメント

「和心村を始めてから、ずっと『ここは、何と呼べばいいのだろう』と考えてきました。グランピング、古民家宿、猫のいる宿。どの言葉も間違いではありませんが、和心村の全部を表す言葉ではありませんでした。
猫たちは、自分のペースで暮らし、無理に誰かへ合わせようとはしません。私たちは猫に癒やしてもらうだけではなく、その姿から、何もしない時間や、相手との距離、自分らしく過ごすことを学べるのではないか。実際にこの村に流れていた時間を整理して、今回ようやく『猫治』という名前をつけることができました。
まず猫たちが安心して暮らせることを大切にしながら、猫治を一時的な企画ではなく、これからの和心村の中心となる文化として育てていきたいと思っています」
■ 「猫治」公式コンセプトページ
「猫治」という言葉の意味、猫たちの暮らし、猫から学ぶこと、里山の時間を紹介しています。
https://neko-toji-dcjljixv.manus.space/

■ 今後の展開
和心村では今後、猫たちの暮らしを守る考え方、猫の姿から受け取った日々の知恵、季節ごとに変わる里山での過ごし方を、公式サイト、Blog、現地での案内などを通じて発信していきます。
一度の企画で終わらせるのではなく、猫たちが暮らす日々とともに、「猫治文化」を少しずつ育てていきます。
■ 和心村について
和心村・猫治村は、千葉県富津市の里山にある、保護猫たちが暮らす「泊まれる里山の小さな村」です。古民家、長屋門、北欧テント、住箱、ツリーハウスが点在し、焚き火、BBQ、薪サウナ、季節の自然を、自分のペースで味わえます。
所在地:〒299-1733 千葉県富津市高溝14
アクセス:東京方面から車で約70〜90分、館山自動車道 富津中央ICから車で約15分
公式サイト:https://www.washinmura.jp/
宿泊予約:https://d-reserve.jp/GSEA001F01300/GSEA001A01?hotelCode=0000000873
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