Cloudera、世界電気通信および情報社会の日に向け提言:ネットワークの高度化に伴い、通信レジリエンスは信頼できるAIに依存
あらゆる場所のデータにAIを提供する唯一の企業 Cloudera 株式会社(所在地:東京都中央区、社長執行役員 山賀裕二)は、AI時代における通信インフラの高度化と分散化が進む中、レジリエンスの在り方が大きく変化している背景を踏まえ、「世界電気通信および情報社会の日」に向け、通信レジリエンスの新たな要件について提言を発表しました。
かつて通信におけるレジリエンスとは、「ネットワークを止めないこと」を意味していました。しかし現在では、それだけでは十分と言えません。 日本でも、内閣官房や情報通信研究機構(NICT)の検討において、通信は電力など他インフラと相互に依存する前提で設計すべきものとされ、単にネットワークを止めないだけでなく、障害の予兆検知や多層的な代替手段によるサービス継続が重視されています。
Clouderaの通信・メディア・エンターテインメント部門 AIインダストリーソリューションズ、グローバルディレクターのアスル・プラサド(Athul Prasad)は次のように述べています。「ネットワーク管理におけるAIの役割が拡大し、インフラがより分散化し、データの機微性も高まる中で、通信事業者には、いかなる状況でもサービスを途切れさせないことが求められています。これはまさに、今年の『世界電気通信および情報社会の日』のテーマである『つながる世界におけるレジリエンスの強化』にも通じる課題です。いまやレジリエンスは、地上ネットワーク、海底ケーブル、衛星、データセンターといった、接続性のあらゆるレイヤーに組み込まれるべき要素となっています」
こうした課題は、通信ネットワークの規模と複雑性の増大とともに、さらに切実さを増しています。エリクソンは、2030年までに世界のモバイルデータ通信量が月間280エクサバイトに達し、5G契約数は63億件に到達して、全モバイル契約の3分の2を占めると予測しています。トラフィックの増加、インフラの分散化、AIによる意思決定の拡大により、レジリエンスはもはやバックエンドの技術課題にとどまらず、経営レベルの重要テーマとなっています。
プラサドは、こうした環境下で、今後の通信レジリエンスは主に次の3点に依存していくと提言しています。すなわち、データの主権的コントロール、複雑化するネットワーク全体にわたるインテリジェントなオーケストレーション、そしてAIを安全に大規模運用できる能力です。
データの主権的コントロール
通信のレジリエンスはデータ主権の確立から始まります。機微なデータがどこを流れ、誰がアクセスでき、どのようにガバナンスされているのかを把握できなければ、レジリエントなネットワークは構築できません。この重要性は、通信事業者が新たなサービスやエコシステム連携、さらには収益化の機会を見据えてネットワークデータの公開を求められる場面が増える中で、さらに高まっています。
通信事業者がAIサービス、ネットワークAPI、より分散化された推論形態へと拡張するにつれ、主権はコンプライアンス上の問題であると同時に、アーキテクチャ上の課題にもなっています。事業者は、データがどのように移動し、どこで処理され、ますます複雑化する環境の中でどのように共有されているのかを理解する必要があります。
また、イノベーションを阻害するのではなく促進する形で、データへのアクセスや利用をコントロールすることも求められます。Clouderaのようなプラットフォームは、データリネージ(データの来歴)や、より統合されたデータファブリックによる安全なデータ公開といった機能を通じて、一貫したデータアクセスのガバナンスの実現を支援します。
さらに不確実性の高い地政学的環境においては、データがどこを通過するのか、潜在的に敵対的な環境を経由していないかといった点も、レジリエンスの重要な要素となります。
複雑化するネットワーク全体におけるインテリジェントなオーケストレーション
レジリエンスはまた、複雑で分散したネットワークを、ユーザー体験を損なうことなく統合・制御できるかどうかにもかかっています。将来に向けた重要なポイントの一つが、地上ネットワークと非地上ネットワークのさらなる統合です。環境条件やバックホールの障害が発生した際には、衛星がバックアップとして機能し、接続性を支えます。
しかし、技術的な統合だけでは十分ではありません。重要なのは、その複雑さをユーザーに意識させないことです。ユーザーは接続先のネットワークを気にすることなく、「問題なく使えること」を期待しています。ここでAIが重要な役割を果たし、モビリティ、シグナリング、ネットワーク環境間のリアルタイムな切り替えを管理することで、接続性をシームレスに維持します。
運用面での負荷はすでに顕在化しています。Clouderaの最新の「データレディネス・インデックス」調査によれば、通信業界の回答者の5人中3人が、インフラ性能の問題が継続的に運用の妨げになっていると回答しており、これは調査対象の全業界の中で最も高い割合です。今後、衛星コンステレーションが接続環境に組み込まれていくにつれ、レジリエンスは、より分散化されたネットワーク環境をいかにインテリジェントにオーケストレーションできるかに、ますます左右されるようになります。
Clouderaはこの領域において、ネットワークエッジに近い場所で低遅延かつプライベートなAIを実行できる分散型データ基盤に大きな可能性を見出しています。ここでのAIの役割は複雑性を増やすことではなく、ネットワークをリアルタイムに適応させる「調整レイヤー」として機能することにあります。
AIの安全な大規模運用
AI時代におけるレジリエンスの確立には、AIを安全に運用へと組み込むことが求められます。なぜなら、ネットワーク内部で意思決定を行うシステムが依然としてガバナンス、監視、信頼の面で課題を抱えている限り、ネットワークのレジリエンスは向上しないためです。
多くの通信事業者は、いまだAI活用の初期段階にあり、その慎重な姿勢が導入のペースに影響を与えています。事業者は依然としてリスク回避志向が強く、AIをネットワークに導入することで、停止が許されないサービスに影響を及ぼすのではないかという懸念を抱く企業も少なくありません。そのため、課題はAIを概念として導入することではなく、それを責任ある形で大規模に活用するための運用基盤を構築することにあります。
これは、AIを実運用ネットワークのより深い領域に適用する前に、適切なデータワークフロー、ガバナンスモデル、モニタリング体制、そして責任の所在を明確にする仕組みを整備する必要があることを意味します。マッキンゼーの調査によれば、通信業界の経営層の約50%がAIおよび生成AIの効果をすでに実感している一方で、45%は依然として、AIエージェントを本格的に展開・拡大していくうえで、データが最大の障壁であると認識しています。問題は意欲の不足ではなく、本番環境でAIを支える基盤が十分に強固かどうかにあります。
このギャップは、特に自律型AIの領域で顕著です。導入に向けた機運は高まりつつあり、3月にバルセロナで開催された世界最大のモバイル関連展示会「MWC 2026」ではNVIDIA、ソフトバンク、T-Mobileなどにより設立されたAI-RANアライアンスが多数の印象的なデモを披露しました。しかしその一方で、議論はなお実験段階にとどまっており、人間による監督のあり方や、ガードレール、データ主権をめぐる課題など、解決すべき論点も残されています。通信事業者はAIネイティブな運用や自律的な自動化の恩恵を期待していますが、最終的なレジリエンスは、適切な監督体制に加え、説明可能性や可観測性、説明責任を備えた形でこれらのシステムを本格展開できるかどうかにかかっています。
ネットワークが高度化するほど、ガバナンスの難易度は高まります。自動化の進展、インフラの分散化、そしてより多くの環境間を行き交うデータの増加は、通信をより適応的にする一方で、基盤が脆弱であれば、リスクも増大させます。
だからこそ、レジリエンスはデータガバナンスの方法、ネットワークのオーケストレーションの在り方、そしてAIの導入方法において、設計段階から組み込まれる必要があります。通信事業者にとっての真の機会は、システム全体にインテリジェンスがより深く組み込まれていく中でも、信頼性、制御性、そしてレジリエンスを維持できるネットワークを構築することにあります。
Cloudera について
Clouderaは、あらゆる場所に存在するデータにAIを提供する唯一のハイブリッドデータ&AIプラットフォーム企業として、大手企業から高い信頼を得ています。実績あるオープンソース基盤を活用し、パブリッククラウド、データセンター、エッジを統合する一貫したクラウド体験を提供します。ビッグデータのパイオニアとして、Clouderaは企業があらゆる形態のデータを100%活用し、AIを適用するとともに制御できるよう支援します。これにより、統合されたセキュリティとガバナンス、そしてリアルタイムの予測的インサイトを提供します。世界中のあらゆる業界の大手組織が、意思決定の高度化、収益性の向上、脅威への対策、そして人命の保護のために、Clouderaを活用しています。
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