【タウンライフ未来総合研究所】注文住宅「土地から」層の総予算は平均5,274万円 ─ 3.2万件分析、建物と土地は65対35

土地取得を伴う注文住宅検討者の「総予算(建物+土地)」を分析。総額は5,000万円台に集約し、配分は建物2に対し土地1。予算のピークは30代に。住宅金融支援機構の実績データとも高い整合性

タウンライフ株式会社

タウンライフ未来総合研究所(タウンライフ株式会社)は、2025年4月から2026年4月までに自社運営の注文住宅マッチングサービス「タウンライフ家づくり」へ寄せられた問い合わせ83,071件のうち、土地取得を伴う(建物予算・土地予算をともに具体的に記入した)31,633件を対象に、注文住宅の「総予算(建物+土地)」の実態を分析し発表する。

本調査の分析の結果、土地から探す層の総予算が平均5,274万円に集約し、その配分が建物と土地で概ね6535に分かれることが明らかになった。あわせて、住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」が示す実際の所要資金との整合性についても考察する。

エグゼクティブ・サマリー

  • 土地取得を伴う層の平均総予算は5,274万円(中央値4,500万円、N=31,633)。この層は全問い合わせの38.1%を占める

  • 総予算の内訳は建物3,403万円・土地1,871万円 ─ 配分比は概ね「建物65:土地35」。土地の取得に総予算の3分の1を投じる構図

  • 総予算帯は「4,000万円以下」37.9%が最多、次いで「4,000万円超〜5,000万円」24.3%、「5,000万円超〜6,000万円」16.4%。5,000万円以下で全体の約6割(62.2%)総予算のピークは30代で平均5,433万円 ─ 20代以下5,224万円、40代5,158万円、50代4,725万円と、30代を頂点に年代が上がるほど緩やかに縮小

  • 実績データとも高い整合性 ─ 住宅金融支援機構「2023年度フラット35利用者調査」では、注文住宅の建設費は全国平均3,405.8万円。当社の平均建物予算3,403万円とほぼ一致する一方、土地費を含む所要資金の実績(4,903万円)に対し当社の希望総予算(5,274万円)はやや高く、検討初期の「上限志向」がうかがえる

  • 〔データの性質〕本結果は当社サービス利用者の「希望」予算(検討段階)であり、実際の取得費や市場全体を代表する数値ではない

調査概要

項目

内容

調査対象

タウンライフ家づくり問い合わせのうち、建物予算・土地予算をともに具体的に記入した層(土地取得を伴う検討者)

調査期間

2025年4月1日 〜 2026年4月15日

有効サンプル数

全体N=83,071/総予算の分析対象は土地取得層 N=31,633(全体の38.1%)

調査方法・分析手法

構造化属性データの集計。建物予算・土地予算はいずれも各予算帯の代表値に換算して総予算を算出。「未定」等の非記入は除外

データの位置づけ

自社サービス利用者の希望予算データであり、実際の取得費・市場全体を代表するものではない

出典

タウンライフ未来総合研究所調べ

主な調査結果

1. 総予算は「4,000万円以下」37.9%が最多、5,000万円以下で約6割

土地取得を伴う層の総予算(建物+土地)をみると、「4,000万円以下」が37.9%で最多、次いで「4,000万円超〜5,000万円」24.3%、「5,000万円超〜6,000万円」16.4%、「6,000万円超〜7,000万円」7.6%、「7,000万円超」13.8%となった。5,000万円以下で全体の62.2%を占め、総予算は5,000万円台を上限の目安に集約している。平均は5,274万円、中央値は4,500万円である。

分布の形からは、ボリュームゾーン(4,000万〜5,000万円台)に多くの検討者が集まりつつ、7,000万円超の高予算層も13.8%と一定の厚みを持つ「右に裾が伸びた分布」であることが読み取れる。土地取得を伴う注文住宅は、エリアや土地条件によって総額が大きく変わるため、平均値だけでなく中央値(4,500万円)とあわせて把握することが実態の理解に有効である。

2. 配分は「建物65:土地35」、土地に総予算の3分の1

総予算の平均5,274万円の内訳は、建物予算3,403万円・土地予算1,871万円であった。配分比は概ね「建物65:土地35」で、土地の取得に総予算の3分の1を充てる構図となっている。土地から探す層は、建物本体だけでなく土地取得費を含めた総額でライフプランを組み立てており、建物単体の予算だけでは検討者の資金設計をとらえきれないことがうかがえる。

この「建物2:土地1」という配分は、あくまで全国平均としての姿である。地価の高い都市部では土地の比率が高まり、地価の落ち着いた地方では建物の比率が高まると考えられ、エリアによって最適な配分は変動する。事業者にとっては、検討者の居住希望エリアの地価水準を早期に把握し、総予算のなかで建物と土地のバランスをどう設計するかを示すことが、提案の説得力を左右する。

3. 総予算のピークは30代、以降は緩やかに縮小

年代別に平均総予算をみると、30代が5,433万円で最も高く、20代以下5,224万円、40代5,158万円、50代4,725万円と続いた。土地取得を伴う層では、長期の住宅ローンを組みやすい20〜30代がボリュームゾーンかつ高予算帯を形成し、30代をピークに年代が上がるほど緩やかに縮小する。50代以降で総予算が下がるのは、自己資金比率の高まりやコンパクトな住まいへの志向が影響している可能性がある。

若い世代ほど総予算が高いという傾向は、一見すると直感に反する。しかし、土地から探す層は住宅ローンの返済期間を長く取れる若年層ほど借入余力が大きく、上限に近い水準で総予算を設定しやすい。逆に、年齢が上がるほど返済期間の制約や自己資金の充実から、現実的な水準へと総予算が収れんしていくと解釈できる。ただし、これは「希望」の傾向であって因果を示すものではない点に留意が必要である。

4. 公的統計との照合 ─ 建物予算は実績とほぼ一致、総予算はやや上振れ

当社の希望予算は、実際の住宅取得資金の統計と照らすと、その位置づけがより明確になる。住宅金融支援機構「2023年度フラット35利用者調査」によると、注文住宅の建設費(建物本体)の全国平均は3,405.8万円であった。これは当社の平均建物予算3,403万円とほぼ完全に一致しており、検討段階で描く建物予算が、実際の建設費の水準を的確にとらえていることを示している。

一方、土地費を含む「土地付注文住宅」の所要資金(実際にかかった資金)の全国平均は4,903.4万円である。これに対し、当社の土地取得層の希望総予算は平均5,274万円で、実績を約370万円上回った。建物予算が実績と一致しているにもかかわらず総予算が上振れするのは、検討初期の段階では土地取得費を含めた総額を、上限に近い水準で見積もる「上限志向」が働くためと考えられる。実際の契約局面では、土地価格や諸費用との兼ね合いで総額が調整され、実績値へと近づいていくと推察される。建物という「積み上げやすい」部分では現実的でありながら、土地を含めた総額では余裕を持たせる──この非対称性が、検討者の予算設計の特徴として浮かび上がる。

考察 ─ 「土地から探す」層は総額5,000万円台で資金設計する

本調査は、土地取得を伴う注文住宅検討者が総額5,000万円台を上限の目安に据え、その3分の1を土地に配分している実態を示した。前述のとおり、建物予算は住宅金融支援機構の建設費実績(3,405.8万円)とほぼ一致する一方、土地を含む総予算は実績(4,903.4万円)をやや上回っており、検討段階特有の上限志向が反映されている。いずれにせよ、土地から探す層の資金設計は「建物単体」ではなく「土地+建物の総額」で動いており、事業者側の提案も総予算ベースで最適化する余地が大きい。

重要なのは、検討者が建物と土地を切り分けて考えているわけではない、という点である。総予算という一つの枠のなかで、土地にいくら、建物にいくらを配分するかを常に天秤にかけている。したがって、土地の価格が想定より高ければ建物予算が圧迫され、逆に土地を抑えられれば建物にゆとりが生まれる。この総額の中でのトレードオフを可視化できる事業者ほど、検討者の意思決定を後押しできる。

業界へのインプリケーション

ハウスメーカー・工務店・不動産事業者に対して、本調査は以下を示唆する。

  • 総額提案への転換: 土地から探す層には、建物単体の見積りではなく「土地+建物+諸費用」の総額シミュレーションを起点にした提案が有効

  • 主戦場は総額4,000万〜5,000万円: 5,000万円以下で約6割が収まるため、土地・建物の組み合わせでこの総額帯に着地させる商品設計が多数派に響く

  • 土地予算の可視化支援: 土地に総予算の3分の1が向かう以上、エリア別の土地相場を早期に提示し、建物予算とのトレードオフを整理する支援が意思決定を後押しする

  • 上限志向を踏まえた資金計画: 検討初期の希望総予算は実績よりやや高めに出る傾向がある。フラット35利用者調査等の実績データと照らし合わせ、現実的な着地点を早期に共有することが、後工程での予算の手戻りを防ぐ

今後の展望

タウンライフ未来総合研究所では、本調査をさらに深掘りし、続報「エリア別の総予算と土地・建物配分」「総予算×希望階数・間取り」「土地予算帯別の検討者プロファイル」などを順次発表する予定である。

データソース・参照

元データ: タウンライフ家づくり 問い合わせデータ(自社サービス利用者)

外部参照: 住宅金融支援機構「2023年度フラット35利用者調査」(注文住宅の建設費・土地付注文住宅の所要資金)https://www.jhf.go.jp/about/research/loan/flat35/index.html

出典: タウンライフ未来総合研究所調べ

参照URL: https://town-life.jp/

タウンライフ未来総合研究所について

タウンライフ未来総合研究所は、住宅に関する情報発信を通じて、変革と前進を繰り返し次世代へたしかなバトンを渡す、人々へ住生活に関連する豊かさを提供することを目的とした研究機関です。

タウンライフ株式会社について  

■会社概要 
名 称:タウンライフ株式会社
設立年月:2003年9月
代表者:笹沢竜市
所在地:〒163-1440 東京都新宿区西新宿3丁目20番2号 東京オペラシティタワー40階

アクセス:京王新線「初台駅」東口直結   
FAX:03-6381-6357
URL:https://townlife.co.jp/

■事業内容
・メディア事業(住宅系ポータルサイト「タウンライフシリーズ」の運営)
・成功報酬型アドネットワーク事業(ASP「タウンライフアフィリエイト」の運営)
・クリエイティブ事業・広告代理事業             

・民泊事業                 

・HRテック事業    

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会社概要

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業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区西新宿 3丁目20番2号 東京オペラシティタワー40階
電話番号
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代表者名
笹沢竜市
上場
未上場
資本金
-
設立
2003年09月