FromプラネットVol.112<キッチンスポンジに関する意識調査>
~除菌効果のある台所用洗剤を使っていても、正しく除菌できている人は少ない~
国内1,300社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は、消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第112号として、キッチンスポンジに関する意識調査の結果をご紹介します。未掲載のデータもご提供できますのでお気軽にお問い合わせください。
- 主流はウレタン・ナイロンスポンジ、たわしも根強い人気
はじめに、ふだん何を使って食器や鍋などを洗っているか、洗い物別に答えてもらいました。すると、ほぼすべての洗い物について、1位「ウレタンやナイロン不織布素材のスポンジ」(一般的なスポンジ)、2位「ネットスポンジ」、3位「メラミンスポンジ」という結果でした。【陶磁器】【プラスチック製の食器・キッチン用品など】【ガラス器】については「ウレタンやナイロン不織布素材のスポンジ」が7割、「ネットスポンジ」が3割程度。これに続く「メラミンスポンジ」は1割に届かないので、ほとんどの食器類にウレタン・ナイロンスポンジかネットスポンジが使われています。
これが【鍋・やかんなど】【シンク(流し)】【グリル鉄板・網・ガスレンジなど】の金属製品になると、「メラミンスポンジ」と「金属たわし・スチールウール」の使用率が上がります。「金属たわし・スチールウール」は、【鍋・やかんなど】で「メラミンスポンジ」を抑えて2位、【グリル鉄板・網・ガスレンジなど】では「ネットスポンジ」と同率2位でした。金属製品については昔懐かしい「たわし」も1割程度の人が使い、根強い愛用者がいるようです。今回の調査結果からはわかりませんが、最近はエコ意識の高まりから、アクリル毛糸で編んだ「アクリルたわし」も注目されています。
- 衛生重視かコスト優先か…スポンジの“替え時”は悩ましい
性年代別に見ると、中高齢層ほど交換頻度が高く、30代〜50代では低くなっています。さらに男女別では、“月1回以上”計は女性のほうが高いのに、“週1回以上”計は男性のほうが高くなっています。一般的に女性のほうが清潔へのこだわりがあると思われるので、意外な気もします。スポンジは消耗品なので、衛生上は頻繁に交換したいけれど、コストを考えるとなるべく長く使いたいもの。「週に1回以上ではコストが高い。でも、月に1回は交換したい」という女性の心理がありそうです。30代〜50代で交換頻度が下がるのも、コスト意識が関係あるかもしれません。
若年層については、男女ともに“週1回以上”計が高いことが特徴的。若い世代にはより清潔志向があるとも考えられ、スポンジは“使い捨て”感覚なのかもしれません。
何を目安にキッチンスポンジを交換するかを聞いた結果(表3)、最も多かったのは「へたってきたら」。特に女性では7割を超えました。男女差が目立ったのは「へたってきたら」「汚れが目立ってきたら」「泡立ちが悪くなってきたら」で、いずれも女性が男性を大きく上回りました。
- 20代女性のスポンジは使い捨て? 30代・40代女性は“安く長く”使いたい
一方、年代が上がるほど「サイズ、大きさ」「かたさ、弾力性」「持ちやすく握りやすい形状」が上昇していました。コストよりも、品質や機能性を重視しているようです。高齢層には“簡単に捨てるのはもったいない”精神があるとも考えられます。
- スポンジ選びへのこだわりが強い職業は、やはり…
- キッチンスポンジの衛生対策…あなたは正しく除菌できていますか?
1位は「使用後、よくしぼって水気を切っておく」で、半数近くが回答。女性では半数を超えました。スポンジの衛生対策には、使用後、汚れや洗剤などを洗い落とし、水気を切って乾燥させることが大切。「よくしぼって水気を切っておく」だけでは十分とは言えません。しかし、「使用後、水洗いして汚れや洗剤を落とす」や「使わないときは乾きやすいところに置いておく」になると3割強に下がります。
近年は除菌効果をうたった台所用洗剤も増えました。2位は「洗いものの際、除菌効果のある洗剤を使う」で、女性ではほぼ半数に達しています。が、除菌効果のある洗剤で除菌するには、洗いものの後、よくしぼったスポンジにその洗剤を浸透させておく必要があります。「使用後、除菌効果のある洗剤を使って除菌する」ところまで実践している人は15%にとどまりました。
男女差に注目すると、ほとんどの項目で女性が男性を上回りました。中でも「洗うものや場所によってスポンジを替える」は男性との差が最大でした。
女性の性年代別では、「使用後、よくしぼって水気を切っておく」「使わないときは乾きやすいところに置いておく」などの基本的な対策をよく実践しているのは高齢層。一方「除菌効果のある洗剤」を活用した対策は、より若い年代に浸透しているようです。
- 気になるみんなの使い方…キッチンスポンジへのこだわりや工夫あれこれ
最後に、キッチンスポンジの使い方やこだわりを自由回答で教えてもらいました。安価なものを使い捨てる人と、多少高価でも長持ちするものを好む人と、両極に分かれるようです。衛生面へのこだわりでは、複数個を使い分けたり、食器用からシンク用へなどと順次格下げしたりする、という回答も目立ちました。「ほぼ毎日」替えているという潔癖な人がいる一方で、「交換のタイミングがわからない」と迷う声も。自分のやり方でいいのか、ほかの人がどうしているのか気になるようです。あなたはキッチンスポンジにどんなこだわりがありますか?
【清潔へのこだわり】 ● 最後に洗剤で洗う。できるなら、毎回洗って捨ててしまいたいが、コストがかかりすぎる。(女性・40代) ● 天日干しをする。(男性・40代) ● 使用した後はよく洗って除菌洗剤で除菌。1週間に1回漂白剤で洗う。月に1回で買い換える。使い終わったスポンジはシンク用にしてこれも1か月で交換する。(男性・50代) 【使い分けのこだわり】 ● 複数置いておいて、スポンジのやわらかさによって洗うものを分けています。(女性・40代) ● コップ、やかんなど飲料に関する物用と、食器用、汚れがひどい物用と3個使っている。(女性・40代) ● 食器用として使い、古くなったら掃除用、ペットの食器用に使って、古くなってから捨てている。(女性・50代) 【形状や品質、色柄へのこだわり】 ● やわらかくてすぐへたってしまうものはいやなので、硬めのものを選ぶ。少し高価でも、長持ちするタイプがやっぱり好きです。(女性・50代) ● スポンジは生地がやわらかくて皿などの食器を傷つけない素材や泡立ちがいいものを選びます。(男性・30代) ● かわいい色柄のものだと気分が上がるので、そのようなものを買うようにしている。(女性・40代) 【交換のタイミングは?】 ● 100円ショップで6個100円の物を買い、2週間ぐらいで交換している。(女性・50代) ● ほぼ毎日、変えています。一日の終わりに、シンクを洗って、おしまいにします。(女性・40代) ● そんなに高くないので、へたってきたら少し早めに取り換える。(男性・50代) ● 汚くなったら交換しているが、交換のタイミングがわからない。(女性・40代) 【洗い方にも一工夫】 ● スポンジがひどく汚れそうなときは、キッチンペーパーなどで汚れを取ってから使うようにする。(女性・40代) ● お皿や鍋をメラミンススポンジで洗ってから、よく泡立てたスポンジで洗い落とします。(女性・60代) ● 油汚れではない、洗剤を必要としないものをまず水だけで洗う。そのときはスポンジは使わない。その後、スポンジに洗剤をつけて油汚れの食器を洗う。(男性・50代) |
調査機関:インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチ『DIMSDRIVE』実施のアンケート「キッチンスポンジ」。
期間:2019年5月10日~5月24日、DIMSDRIVEモニター3,877人から回答を得ています。
株式会社プラネットとは https://www.planet-van.co.jp/
メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。
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