【福島県磐梯町】県内初の地域デジタル通貨「ばんだいコイン」の運用を開始～年間1億円の流通創出により、地域経済の活性化を目指す～

開始日：2022年7月22日

福島県磐梯町（町長：佐藤淳一、以下磐梯町）は、2022年7月22日に県内初となる地域デジタル通貨「ばんだいコイン」の運用を開始します。「ばんだいコイン」は磐梯町内の加盟店舗でのみ利用可能なデジタル通貨です。１コインを１円相当として利用でき、チャージ金額に対して10％のポイントが付与されます。町民だけではなく、町外の方も利用可能です。導入初年度となる2022年は、1億円の「ばんだいコイン」を流通させ、地域経済の活性化を目指します。愛着をもって使用されるように、デザインや名称は住民参加型で決定しました。2022年度は実証事業としての導入ですが、今回の結果を検証しながら、来年度以降の継続的な運用を目指します。

背景
磐梯町は、人口3400人程度の小さな町です。「誰もが自分らしく生きられる共生社会の共創」を掲げ、地域のさらなる価値創造、共生社会の共創のための手段として、デジタル変革に積極的に取り組んでいます。2021年度には、利便性の向上と、行政コストの削減、そして地域経済のさらなる活性化を目的とし、町民向けの地域振興券「磐梯町プレミアムとくとく商品券」のデジタル化に踏み切りました。町内には高齢者も多く、企画当初はどこまで町内に浸透するか心配する声もありましたが、販売と共に即日完売となり、多くの方が利用しました。アプリ決済に対する町内事業者の経験値が高まったこと、デジタル商品券の利用やスマートフォン教室を経て、町民のデジタルリテラシーが向上したことなどを受け、2022年度は次のステップとして、町民だけではなく町外の方も利用できる地域デジタル通貨「ばんだいコイン」を発行します。

地域デジタル通貨「ばんだいコイン」とは
「ばんだいコイン」は磐梯町内の加盟店舗でのみ利用可能なデジタル通貨です。現金を専用アプリにチャージし、コインに変換できます。１コインを１円相当として利用できます。チャージ金額に対して10％のポイントが付与され、1ポイントあたり、1コインとして利用可能です。チャージは全国のセブン銀行ATM、磐梯町内に設置されたチャージ機から行えます。アプリのダウンロード方法や利用可能店舗、利用方法の詳細については、磐梯町のウェブサ

 

イトにて随時発表します。

ポイント1　1億円の「ばんだいコイン」を流通させ、地域経済の活性化を目指す
磐梯町は、人口3400人の小さな町ながら、ゴルフ場やスキー場、道の駅、複数の宿泊施設などがあり、年間約120万人＊の観光客が訪れます。また、複数の企業と共創事業を行っており、ビジネス目的での訪問も多いです。そのような中、2021年のデジタル商品券は、町民と町内勤務者への販売だったため、利用者は限定的でした。町外の方の利用を可能にすることで、より経済活動が活性化すると考え、町外の方も利用できるデジタル通貨の発行に踏み切りました。初年度となる2022年は、1億円の「ばんだいコイン」を流通させ、地域経済の活性化を目指します。
＊令和2年　磐梯町人口ビジョンおよび磐梯町まち・ひと・しごと創生総合戦略より

ポイント2　町民からの意見や町外利用者の利便性を考え、システムを一新

 

2021年に発行したデジタル商品券の施策を受けて、町民、事業者の方から多くのご意見をいただきました。それらの課題も解決しながら、町外の方にも利用しやすいシステムとするべく、改めて磐梯町のデジタル通貨に必要な要素を整理し、システムの一新に踏み切りました。新たに採用したのは、株式会社フィノバレー社のデジタル地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」です。このシステムを活用しながら、購入時のチャージ方法や、事業者の経理処理など様々な面で利便性が向上する予定です。
 
ポイント3　住民参加型でデザインや名称を決定

通貨の名称やアプリのデザインについては、利用者の声を反映させたものにこだわりました。名称とアプリのデザインを検討する際は、地元小・中学生を含む町民や観光客650名からの投票を実施。「ばんだいコイン」名称と磐梯町のシンボルでもある「磐梯山」をイメージしたデザインに決定しました。その他にも、より愛着を持って利用されるよう、アプリの決済音に町内の幼稚園の子供たちの声を採用するなどの取り組みを行っています。

今後の展望
2022年度は実証事業としての実施ですが、今年度の結果を検証しながら、来年度以降の継続的な運用を見据えてまいります。また、デジタル通貨やアプリケーションの機能を活用しながら、磐梯町での生活や滞在が、より楽しく豊かになるような新たなサービスを検討します。

【参考】MoneyEasy（マネーイージー）とは
株式会社フィノバレーが提供する、デジタル地域通貨サービスを短期間で安価に開始できるプラットフォームシステムです。スマートフォンアプリを使って、チャージから決済までを可能にします。支払方法として二次元コード読取方式を採用しているため、店舗側での初期投資や手間がかからず導入できることが特長です。また、グループ会社である株式会社アイリッジのファン育成プラットフォーム「FANSHIP」と組み合わせることでマーケティング機能を融合した決済基盤が構築でき、地域活性化への活用が期待できます。

福島県磐梯町

東京都心から北へ約200km、会津盆地の東北部に位置し、磐梯山を間近に仰ぎ見る山紫水明の地です。平安時代初期の名僧「徳一（とくいつ）」によって建立された慧日寺（えにちじ）を有する会津仏教文化発祥の地として栄えた、歴史と伝統・文化を受け継いできた町でもあります。平安初期の古式建築技法により復元された史跡慧日寺跡金堂・中門をはじめとする歴史的遺産や、名水から作られる日本酒や蕎麦など、魅力にあふれた地域です。